中国CCC認証の免除申請(免辦)に関する制度概要と最新実務

中国のCCC認証の免除申請について、制度の概要と最新の運用状況を教えてください。

 中国の「強制性製品認証(CCC認証)」は、対象製品を中国国内で出荷、販売、輸入、またはその他の営業活動で使用する際に、事前の認証取得とマーク表示を義務付ける制度です。しかし、貿易の円滑化や企業の事業活動(研究開発やアフターサービス等)への配慮から、特定の条件を満たす場合には認証を免除する「CCC免除(免辦)」制度が設けられています。

制度の概要と最新の運用状況について、以下の通り解説します。

1.免除の法的根拠と対象となる条件

CCC免除制度は、『強制性製品認証管理規定』第42条により、以下の9つの類型が定められています 。

  • 科学研究、テストのために必要となる製品
  • 技術導入した生産ラインの審査のために必要となる部品
  • 直接最終ユーザーの修理目的に必要となる製品
  • 工場の生産ラインやセット生産ラインの組立に必要な設備や部品(オフィス用品を含まず)
  • 商業展示向けのみに使用し、販売しない製品
  • 一時的に輸入し、後に返却する製品(展示品を含む)
  • 完成品全数を輸出目的とした一般貿易方式の輸入部品
  • 完成品全数を輸出目的とした進料加工もしくは来料加工方式による輸入部品
  • その他、特殊用途のため免除される状況

 実務上は、国家市場監督管理総局が発布した「国市監認証函〔2019〕153号通知」等に基づき、これらの代表的なケースに対する具体的な申請者要件や提出書類が規定されています 。

2.最新の運用状況と実務上の注意点

近年のCCC免除申請の実務では、「事前承認」だけでなく「事中・事後監督の強化」が最大の特徴となっています。

  • 税関システムとのデータ連携:
    免除の申請・審査は電子化されており、「CCC免辦システム」を通じて行われます 。取得した免除証明書のデータは税関の通関システムと直接連携されるため、証明書が取得できていなければ通関で即座に止められます。
  • 「修理目的」における事後管理(核銷)の厳格化:
    免除証明書に基づき輸入された製品は、原則として輸入後2年以内にシステム上で使用実績を報告し、案件をクローズ(核銷)する義務があります。例えば「修理用部品」として輸入した場合、事後報告において「免除証明書上の情報との完全一致」「修理実施日・結果」「ユーザーやエンジニアの署名」が記載された修理作業指示書や台帳の提出が求められます。これにより、実質的に「どの設備の修理にどの部品を使ったか」という1対1の紐付け(トレーサビリティ)が要求されます。
  • 「在庫目的」での輸入の難しさ:
    上記のような厳格な事後管理があるため、具体的な修理依頼が発生する前に「事前の在庫」として部品を輸入することは、修理品との紐付けがないことを理由に現場の商品検査局から免除対象外と指導されるケースが報告されています。
  • 未使用品の厳格な処分:
    使用されなかった免除部品や展示品等は、国内市場への転売や他目的への転用が固く禁じられています 。処分する際は、「海外への返送(退運)」の輸出申告書を提示するか、専門業者による「廃棄(銷毀)」を行い、再利用不可な状態にしたことを証明する動画や写真の提出が必要です。
  • 地方の「ファストトラック(便捷通道)」制度:
    上海市浦東新区や深圳市などの一部地域では、トレーサビリティ管理システムが完備され、過去の申請実績が優良な企業に対して、自己申告のみで免除証明を自動発給する「ファストトラック」制度が導入されており、貿易の利便性向上が図られています。

 CCC免除制度は非常に有用ですが、用途外流用(横流し)を防ぐための当局の監視は厳格に行われています。免除申請を利用する際は、確実な証拠保全とトレーサビリティ体制の構築が不可欠となります。

  以上