小型モーターのCCC認証「自己宣言方式」廃止と今後の対応

中国の国家市場監督管理総局(SAMR)が公布した規定によって、小型出力電動機(小型モーター)の認証ルールが大きく変わると聞きました。これまで認められていた「自己宣言方式」が廃止され、第三者機関によるCCC強制認証の取得が義務化されるとのことですが、具体的なスケジュールや実務への取るべき対応について詳しく教えてください。

 ご質問のとおり、小型出力電動機(小型モーター)の中国向け輸出および中国国内製造において、CCC認証の運用ルールが大きく変更されます。今回の制度変更は、中国の認証制度ピラミッド(国務院の上位法規 → 所管官庁の部門規章 → 実務細則を定める通知・公告)の最下層で具体化されたもので、対象企業への実務インパクトは非常に大きいといえます。以下、規制の全体像と実務対応のポイントを整理して解説いたします。

  1. 規制変更の法的根拠と背景
    今回の制度変更は、以下の2つの公告が中核となっています。
    -国家市場監督管理総局(SAMR)2025年第57号公告
    (2025年12月28日成文、2026年1月7日公布) 「強制性産品認証目録内一部製品の認証モデル調整に関する公告」
    -国家認可監督管理委員会(CNCA)2026年第4号公告
    「ヒューズ等11項目の強制性産品認証実施規則の発布に関する公告」

 法的な上位根拠は『中華人民共和国認証認可条例』 であり、製品の品質・安全に対する監督管理の強化を目的としています。
 これまで小型モーターを含む一部の対象製品については、企業の負担軽減を目的に「自己宣言方式(強制性認証産品符合性自我声明)」が認められていました。しかし、製品安全と品質管理の確実性をより強固に担保するため、今回の調整により、自己宣言方式が廃止され、第三者認証機関による「CCC認証(型式試験+工場検査+取得後の監督)」へ一本化されることとなりました。
 対象は16品目:今回の調整対象は小型モーターだけではなく、ヒューズ、電気ドリル、電動グラインダー、電気ハンマー、各種アーク溶接機、自動車安全ガラス、シートベルト、車両外部照明、ドライブレコーダーなど計16品目に及ぶ。

2. 重要スケジュール

 【経過措置】
自己宣言の有効期間内にすでに出荷済みで、今後生産を行わない製品については、認証切替なしで継続販売が認められます。
【既存自己宣言の取扱い】
有効な自己宣言を保有している製品について、指定認証機関は認証品質とリスクが管理可能な範囲で自己宣言の評価結果を積極的に採用し、CCC認証証書に切り替えて発行することとされています。これは事実上の経過措置であり、企業の負担軽減につながります。

3. 対象となる「小型モーター」の定義と範囲
 今回の規制対象となる「小功率電動機(製品カテゴリーコード:0401)」の具体的範囲は、『強制性産品認証目録描述与界定表(2023年修訂)』に基づき以下のとおり定義されています。

【対象】
-定格電圧が36V(直流または交流実効値)を超え、直流1500V未満、交流1000V未満の駆動用モーター
-回転数を1500r/minに換算した最大連続定格が 1.1kWを超えない各種交流非同期モーター・交流同期モーター(額定出力 ≤ 同期回転数 × 1.1kW / 1500)
-最大連続定格が1.1kWを超えない交流整流子モーター・直流モーター

【対象外】
制御用モーター

(サーボモーター、ステッピングモーター、自整角機、レゾルバ、タコジェネレーター、感応移相器など)
-定格の一部が上記範囲を超える多電圧・多回転数モーター
-防爆モーター(別途、防爆電気のCCC要求に従う/カテゴリコード2301)

  以上