日系企業進出状況(2026年7月)

2026年7月24日

■明治が中国乳業事業を売却、事業ポートフォリオ再構築

明治ホールディングス(HD)は21日、中国で展開する牛乳・ヨーグルト事業などを、上海澳雅食品に売却すると発表した。譲渡額は約76億円。個人消費の低迷や競争激化を背景に販売不振が続いていた。今後は注力分野のカカオ事業に経営資源を重点的に振り向ける。売却するのは、アイスの販売などを手がける「明治(中国)投資」の牛乳・ヨーグルト事業などと、製造子会社である「明治乳業(天津)」と「明治乳業(蘇州)」。同様に中国で牛乳やヨーグルトを製造していた「明治食品(広州)」はカカオ事業の製造拠点として存続させる。

■ホンダが広州汽車と合弁延長、顧客ニーズ多様化で事業基盤を強化

ホンダは20日、中国自動車大手の広州汽車集団(以下、広州汽車)との間で、広汽本田汽車有限公司(以下、広汽ホンダ)の合弁事業の期間を2038年まで延長する契約を締結したと発表した。広汽ホンダは、ホンダ側と広州汽車が折半出資しガソリン車や電気自動車(EV)の生産・販売を手掛けている。ここ数年は中国EVメーカーの台頭や価格競争にさらされ、同社の販売が低迷しているため、28年で期限を迎える合弁契約を更新するかどうかが注目されていた。広汽ホンダの業績は近年、赤字が続いており、今回の10年延長契約は「条件付きの継続で、黒字化」(関係者)が条件になっているという。

2026年7月17日

■ローソン、上海にグッズ専門店 アニメ・ゲームの独自商品販売

ローソンは今月、上海市にキャラクターグッズのみを扱う専門店を開いた。若い世代の顧客との接点拡大を狙い、ゲームやアニメのキャラと組んでローソン独自のグッズを開発している。独自グッズの販売が好調なため専門店を設けた。上海市内の商業施設に、約180平方メートルの広さの店舗を開いた。通常のコンビニと外観は似ているものの、品ぞろえは異なり、アニメ、漫画、ゲームのIPとコラボした同社オリジナルグッズを中心に取り扱い、ぬいぐるみキーホルダーやアクリルグッズ、開封するまで中身が分からない「ブラインドボックス(盲盒)」などをそろえた。営業時間は午前10時から午後10時まで。

■日産、1〜6月中国新車販売15%減 日本車3社そろって前年割れ

日産自動車は2026年1〜6月の中国新車販売が前年同期比15%減の23万7018台になったと発表した。販売減少の影響は日産だけにとどまらず、トヨタ自動車、ホンダ技研工業(ホンダ)もそれぞれ17.1%減、34.7%減と、日本車全体が前年割れを記録している。中国市場では内需の鈍化、ガソリン車需要の後退、地場メーカーの価格攻勢、スマートコックピットや運転支援機能の標準化が進行中で、日本車が得意とする品質や燃費だけでは購入理由を作り切れない状況にある。

2026年7月9日

■トヨタとホンダ、5月の中国販売が大幅減 原油高でガソリン車低迷

トヨタ自動車は5日、5月の中国市場での新車販売台数が前年同月比31.7%減の10万2300台だったと明らかにした。ホンダは48.7%減の2万8279台となった。中東情勢の悪化でガソリン価格が上昇する中、ガソリン車の割合が多い日本勢の苦戦が続いている。トヨタの前年同月割れは4カ月連続。ガソリン車の販売が落ち込み、減少率は4月の25.4%から拡大した。一方で、ハイブリッド車(HV)も含む「電動車」の新車販売に占める割合は約7割に伸びた。ホンダは新型車の発売が遅れており、回復の兆しが見えない。マイナスは28カ月連続。減少率は4月の48.3%よりさらに悪化した。

■奇瑞汽車が日産南ア工場を正式取得、地域拠点化を推進

奇瑞汽車は、⽇産自動車が南アフリカのロスリンにある工場を正式に取得したことを発表した。この工場は、⽇産の生産資産を継承し、地域の自動車産業に貢献することを目的としている。奇瑞汽車は、ロスリン工場の土地、建物、関連資産を取得し、2027年半ばに生産を開始する予定だ。この工場は、既存の従業員692人を維持しつつ、約3000人の新規雇用を創出する計画だ。また、2028年までに部品の現地調達率40%を目指し、アフリカ全域や欧州市場への供給拠点としても活用される予定だ。

2026年7月2日

■タムラ製作所が田村汽車を売却、車載用昇圧リアクタ生産を集約

タムラ製作所は1日、中国連結子会社(孫会社)かつ特定子会社である田村汽車電子(仏山)有限公司(田村汽車)の全持分(100%)を仏山市南海セキ(石に夕)鋼鉄芯製造有限公司に譲渡が完了したことを公表した。譲渡により同社は2027年第1四半期より連結子会社の地位を喪失する見込み。譲渡益として約7億元の特別利益を2027年3月期の通期連結業績予想に織り込んでいる。今後はHEV(ハイブリッド電気自動車)向け車載用昇圧リアクタの生産を日本に集約する大きな戦略転換という。

■アルー中国子会社を解散、経営の効率化で

企業研修や人材育成を手がけるアルー(東京都千代田区)は6月30日、上海市の全額出資子会社、艾陸企業管理諮詢(上海)を解散し、清算すると発表した。解散理由については、経営資源の集中と事業の効率化を進めるためと説明。中国経済が低迷する中、受注が減少していたとみられる。子会社は2010年の設立で、中国に進出する日本企業の現地法人向けに「海外教室型研修」を手がけてきた。子会社の23~25年の経営状況を見ると、純損益について、23、24 年は黒字だったが、25年は赤字に転落した。純資産は3年連続でマイナスとなっていた。今後は現地の法令に従い、解散・清算の手続きを進めていくという。