今週のトピックス(2023年1月)

2023年1月24日

■22 年中国新⾞販売、2%増の 2,686 万台 EV は 536 万台

中国汽⾞⼯業協会は、2022 年の新⾞販売台数が 21 年⽐ 2.1%増の 2,686 万 4,000 台だったと発表した。2 年連続で前年実績を上回った。電気⾃動⾞(EV)は同 81.6%増の 536 万 5,000 台と、22 年の日本の新⾞販売台数を上回った。

■春節に再燃する中国のペット経済 オンラインもオフラインも消費ブーム

ここ数年、中国ではペット保有数が増加を続け、ペット経済が産業チェーン全体の中で発展のチャンスを迎えている。また、春節を目前に控え、「ペットのお正月支度」が盛り上がりを⾒せ、オンラインでもオフラインでも消費ブームが起きている。天猫国際(Tmall グローバル)が⾏なった調査によれば、2022 年にはペット⽤の旧正月の晴れ着が初めて売上成⻑率ベスト 10 の「新しい旧正月⽤品」に⼊った。

■中国、「ロボット+」応⽤⾏動実施案を発表

中国⼯業・情報化部は、「ロボット+」応⽤⾏動実施案を発表し、10 の応⽤分野を打ち出した。同案は、「2025 年に製造業のロボット密度を 20 年の倍に上げ、サービスロボットと特殊ロボットの業界応⽤の深さと広さを向上させ、ロボットで経済・社会の質の高い発展を促進する能⼒を大幅に高めるーーとしている。10 の応⽤重点分野には、経済分野の製造業、農業、建築、エネルギー、ビジネス物流分野及び社会・⺠⽣分野の医療・ヘルスケア、介護サービス、教育、商業コミュニティサービス、安全緊急対応・極限環境での応⽤分野が含まれている。

■中国 2022 年の実⾏ベース外資導入額が前年⽐ 6.3%増

商務部が発表した最新のデータによると、2022 年の中国の実⾏ベース外資導⼊額は⽐較可能なデータで計算すると前年⽐ 6.3%増の 1 兆 2326 億 8 千万元(1 元は約 19.0 円)に上り、過去最高を更新した。分野別に⾒ると、22年の中国製造業の実⾏ベース外資導⼊額は同 46.1%増の 3237 億元。ハイテク産業は同 28.3%増加して、全国に占める割合が同 7.1 ポイント上昇の 36.1%になった。そのうち電⼦及び通信設備製造業の成⻑率が最も高く 56.8%に達した。投資元の国・地域を⾒ると、22 年の欧州連合(EU)の対中投資は同 92.2%と急増し、そのうちドイツは52.9%増。「一帯一路」(the Belt and Road)沿線国からの投資は同 17.2%増、ASEAN からの投資は同8.2%増となった。

■中国、世界トップ水準のエネルギー・エレクトロニクス企業を育成へ

⼯業・情報化部が公開した「⼯業・情報化部など 6 当局がエネルギー・エレクトロニクス産業の発展推進に関する指導意⾒」によると、2025 年までに産業の技術イノベーションでブレイクスルーを達成し、産業基礎の先端化及び産業チェーンの近代化水準を大幅に高め、産業のエコシステムをほぼ完成させる。先端製品の供給能⼒を大幅に上げ、技術の融合応⽤を加速的に推進する。

■1 月 15 日から⾹港と広州を結ぶ高速鉄道が 3 年ぶりに再開

⾹港特別⾏政区政府は 1 月 11 日、⾹港(⻄九龍駅)と中国本⼟の広州(広州南駅)を結ぶ高速鉄道「広州-深セン-⾹港高速鉄道(広深港高速鉄道)」について、1 月 15 日からサービスを再開すると発表した。同路線のうち⾹港側の区間は 2018 年 9 月 23 日に開通したものの、新型コロナウイルス感染拡大の影響で 2020 年 1 月 30 日からサービスが停⽌されていた。中国本⼟との往来再開については、1 月 8 日から第 1 段階として合計 7 カ所〔陸路 3カ所、海路 2 カ所、空路、⾹港・珠海・マカオ大橋(港珠澳大橋)〕の通⾏が可能になり鉄道の再開が待たれていた。

2023年1月17日

■中国製のタイ「オーダーメイド」蓄電池電⾞が正式発表

タイ国有鉄道(SRT)は 11 日、中国の中⾞大連機⾞⾞両有限公司がタイのために「オーダーメイド」で製造した、バッテリーを搭載して⾛⾏する蓄電池電⾞のテストを開始し、これにより同電⾞は正式に発表されたことになった。

■第 6 回輸入博 企業 300 社以上が出展契約に調印

「第 5 回中国国際輸入博覧会発信影響⼒報告」の発表会並びに第 6 回中国国際輸入博覧会企業商業展出展契約調印式が 9 日、上海で⾏なわれた。同報告によると、この 5 年間に輸入博のメディアへの露出回数は 100 億回以上に上った。そのうち第 5 回輸入博に関する露出回数は 56 億回を超えた。現在、第 6 回輸入博に向けた各種の準備作業が全面的に進められており、出展契約に調印した企業は 300 社を上回った。

■中国 GDP「1 兆元都市」が 23 年目標値発表

中国には都市 GDP が 1 兆元(1 元は約 19.5 円)を超える都市が 24 都市ある。現在の「1 兆元都市」は、上海、北京、深セン、広州、重慶、天津、蘇州、武漢、成都、杭州、南京、⻘島、無錫、⻑沙、寧波、鄭州、仏⼭、福州、泉州、南通、合肥、⻄安、済南、東莞の 24 都市。また、武漢、済南、⻘島、⻑沙、合肥、鄭州、福州が政府活動報告の中で打ち出した 23 年の GDP 目標値は 5.5%から 7%の間に集中し、いずれも 22 年の実際の GDP 成⻑率より高い。

■中国⾞メーカーが輸出強化、対 ASEAN は 9 カ月で 32%増の 114.4 億ドル

2022 年 1〜11 月の海外輸出は、前年同期⽐ 55.3%増の 278 万 5000 台に達した。うち乗⽤⾞は 57.8%増の225 万 1000 台に上る。11 カ月の輸出額は、79.3%増の 3637 億 6000 万人⺠元(約 6 兆 9800 億円)に拡大した。通年の海外輸出は、300 万台の大台を一気に超える⾒込みとなっている。中国税関によると、⾃動⾞製品の対ASEAN 貿易は、21 年が前年⽐ 39.3%増の 160 億 7000 万米ドル(約 2 兆 800 億円)に拡大した。うち輸出は 48.9%増の 120 億 2000 万米ドルに伸びている。22 年も高成⻑が持続した。昨年 1〜9 月の対 ASEAN ⾃動⾞製品貿易は、17.1%増の 137 億 8000 万米ドル。うち輸出は 31.5%増の 114 億 1000 万米ドルに達した。

■中国 23 年「春運」スタート、政府は旅客倍増を予想

1 月 7 日、2023 年の「春運」(春節前後 40 日間の特別旅客輸送態勢)が始まった。交通部門は期間中の旅客輸送数を延べ 20 億 9500 万人と予測している。これは前年実績を 99.5%上回る水準。旅客の構成では、親戚訪問が春運の約 55%を占めると予想。ほか出稼ぎ労働者が約 24%、観光・ビジネス旅⾏が約 10%を占めるとみている。大学の多くは春運開始前に休暇が始まっているため、ウエートは小さい⾒通しだ。春節(旧正月)後の U ターンラッシュは⽐較的分散し、1 月 27 日と 2 月 6 日にピークを迎えると予測している。
また、中国⺠⽤航空局によると、春運期間中に 1 万 1000 便が運航される予定。19 年の 73%前後の水準を回復する⾒込み。路線別では、北京〜三亜、上海〜北京、深セン〜昆明などで需要が高まる⾒通しという。なお、23 年の春節連休は 1 月 21〜27 日の 7 日間となっている。

2023年1月11日

■白茶・ジャスミン茶、手術支援ロボット…中国が関税税目を調整へ

国務院関税税則委員会が発表した 2023 年関税調整プランの公告によると、中国ではこれから新たに白茶、ジャスミン茶、手術支援ロボット、レーザーレーダー、野菜の種子などの税目が調整される。関税の制度体制を整備し、産業の発展と科学技術の進歩により生まれたニーズに対応するのが狙い。調整後の中国の税則における税目は 8,948 になるという。税目の追加により、貿易統計が一層やりやすくなるだけでなく、企業のブランド意識を強化することにもつながる。これは企業が国際市場の開拓を進めて、農業の海外進出をサポートする上でプラスになるという。

■中国 2022 年 1-11 月の自動車輸出額 上位 10 ヶ国の累計 675 億ドル

中国自動車工業協会によると、2022 年 1-11 月に、中国の自動車製品輸出額は、輸出額上位 10 ヶ国の累計が674 億 9 千万ドル(1 ドルは約 132.6 円)に達した。また、中国税関総署の関連データによれば、同期の中国の自動車製品輸出額上位 10 ヶ国は上から順に、米国、メキシコ、ロシア、英国、ベルギー、日本、ドイツ、韓国、オーストラリア、アラブ首⾧国連邦(UAE)だった。同協会は、「前年同期に比べ、米日独への自動車輸出額の増加率がやや低下し、その他の国への輸出額は急増傾向を示し、中でも UAE への増加率が特に高かった」と述べている。

■香港と中国本土の往来が 3 年ぶり解禁、1 日 6 万人に制限

新型コロナウイルスの感染拡大のため中断していた香港と中国本土の往来が 8 日、約 3 年ぶりに解禁される。香港から本土、本土から香港の入境は 1 日各 6 万人に制限される。双方の居住者の帰省による入境は、制限に含まれない。香港と本土の入境は、ネットでの予約が必要となる。香港政府の入境予約サイトは運用が 5 日午後 6 時に始まり、午後11 時までに 25 万人以上が予約を済ませた。いずれも 48 時間以内のコロナの陰性証明の提示が義務付けられる。

■自動運転路上テスト、北京で完成車無人段階に

北京市ハイレベル自動運転モデルエリア活動弁公室はこのほど、先行エリア無人化・車外遠隔操作路上テスト通知書を配布した。中国 IT 大手の百度(バイドゥ)と自動運転新興企業の小馬智行(ポニー・エーアイ)の 20 台の「車内無人・車外遠隔操作」車両が、北京経済技術開発区の 20 平方キロメートルの限定された路線と特定の時間帯に、複数回に分けた路上テストが認可された。これで自動運転路上テストが北京で正式に完成車無人段階に入った。同モデルエリアは 2021 年 10 月に無人化路上テストを許可し、運転手の置かれている位置変化に基づき、無人化を「助手席有人」「後部座席有人」「車外遠隔操作」という 3 つのテスト段階に分けていた。

■中国初のホログラフィックデジタルグリッドが江蘇省で完成

国網江蘇省電力有限公司によると、国内初のホログラフィックデジタルグリッドが江蘇省で完成した。北斗通信やクラウドコンピューティング、人工知能(AI)などの先端技術の融合により、送電網のスマート運用・検査水準を全面的に高め、中国の電力システムのモデル転換と高度化を加速させる。同デジタルグリッドでは AI アルゴリズムにより正確な識別を行い、爪の大きさほどのナットの亀裂などの問題まで直ちに発見できる。