中国がハーグ条約に加盟、公文書の領事認証が不要に

中国現地に⾏くことができないため、委任状を作成し、都内の公証役場で公証人の認証を依頼しました。そのとき、「中国は 11 月 7 日からハーグ条約を批准し、東京都内での認証にはアポスティーユが付されます。大使館の認証を経ずに直接中国に送れることになりました。」と説明を受けました。以前は公証役場で公証を受けた後、中国ビザ認証センターまで⾏って認証が必要でしたが、それが不要になったということです。どういうことなのか、わかりやすく説明してください。

 中華人⺠共和国は「外国公⽂書の認証を不要とする条約(ハーグ条約)」に加盟し、11 月 7 日から効⼒が発⽣しました。アポスティーユ(Apostille)とは、ハーグ条約(1961 年 10 月 5 日の外国公⽂書の認証を不要とする条約、略称︓認証不要条約)」に基づく付箋(=アポスティーユ)による外務省の証明のことです。
 登記事項証明書、⼾籍謄本、住⺠票、納税証明書、弁護士への委任状などの日本の公⽂書や私⽂書を外国機関に提出する際に、提出先に日本国外務省のアポスティーユ(付箋)を付与することで、領事認証が不要となります。中国の場合、公証役場でワンストップサービスにより外務省の「公印確認証明」までを取り付けた後、以前は中国ビザ申請センターの領事認証を取る必要がありました。
 ただし、新しい措置が施⾏された直後なので、アポスティーユを付けたもので受け入れ可能かどうかを念のため確認しておいたほうがよいでしょう。今まで通り大使館による領事認証を取得するように指摘される可能性もあるからです。
 アポスティーユの対象となる⽂書が満たすには、発⾏日付が記載されていること(発⾏日より 3 ヵ月以内)、発⾏者名が記載されていること、個人印や署名ではなく、公印が押されていること――が必要です。
 一方で、中国の公⽂書に中国で発⾏されたアポスティーユが付与されている場合は、日本など条約締結国の領事認証を取得せずに送付可能となります。中国外交部はアポスティーユ発⾏の管轄機関で、中国国内で作成した公⽂書に対してアポスティーユの発⾏を⾏い、中国外交部の委託を受けた地方政府の外事弁公室がその⾏政区域のアポスティーユを代理発⾏します。
※参照サイト︓「中国向け公⽂書、11 月 7 日から中国大使館などの領事認証が不要に」
https://www.jetro.go.jp/biznews/2023/11/119bf873fa49398f.html

以上