日系企業進出状況(2023年11月)

2023年11月29日

■資⽣堂が中国で苦戦、処理⽔問題で買い控え

資生堂は、2023 年 12 月期の連結業績予想を修正し、最終利益を2月時点で想定していた 280 億円から 180 億円に引き下げると発表した。東京電⼒福島第⼀原⼦⼒発電所の処理⽔の海洋放出が始まって以降、中国で日本製化粧品の買い控えが起きていることが主因で、売上高の予想も1兆円から 9800 億円に下方修正した。

■伊藤忠が BtoB 越境 EC サービス、中国国内の流通商品を円滑調達

伊藤忠商事は中国⼦会社を通じ、日本の大⼿小売企業を対象に、中国国内で流通している商品を調達できる BtoB越境 EC サービス「THE CKB X」の提供を 11 月から始める。「THE CKB X」は企業の調達システムとの連携、UI(ユーザーインターフェース)の改善、専属サポートチームの設置など、より円滑な商品調達に対応する。

2023年11月23日

■イオンモール、中国事業最大級規模の商業施設を開業

ショッピングモールの開発・運営を手掛けるイオンモール(中国)投資は 11 月 1 日、湖北省武漢市に「イオンモール武漢江夏(以下、武漢江夏店)」をグランドオープンした。延床面積 28 万 8,000 平方メートルと、中国に 22 店舗を構える「永旺夢楽城(イオンモール)」で最大級規模の店舗となる。

■「丸亀製麺」のトリドール、中国で日本式ラーメン店

うどん店「丸亀製麺」などを運営するトリドールホールディングス(HD)は、中国本土での事業を拡大する。2024 年前半までにラーメン店「ずんどう屋」の 1 号店を上海市で開業する。中国で人気の日本式ラーメンで進出し、200 店超の出店を目指す。現地で知見を獲得し、うどん店の再進出検討なども含めて中国拡大の足がかりを築く。

2023年11月15日

■トヨタ、10 月中国販売 1.5%増 2 カ月連続プラス

トヨタ自動車の 10 月の中国の新車販売台数は、前年同月比 1.5%増の 17 万 3000 台だった。2 カ月連続の増加となった。トヨタは天津市や南京市の自動車展示会で販促活動を積極的に展開した。電気自動車(EV)やハイブリッド車(HV)など電動車の販売台数は 58.2%増の 6 万 8700 台だった。

■日本セラミックが中国子会社を清算、現地当局の用地収用で

日本セラミックは 2 日、中国連結子会社の昆山尼賽拉電子器材有限公司(KNE)を清算すると発表した。KNEの所在地である中華人民共和国江蘇省昆山市周庄鎮工業新区周辺が、リゾート産業振興企画の実行に伴う区画整理の対象となり、当該地域での生産活動が不可能となったことを受けて、現地当局による用地の収用に伴う措置。

2023年11月8日

■イオン、曇天の中国で「体験」戦略 武漢に最大級施設

フイオンは武漢で新たなショッピングモールを開業した。同社としてアジア最⼤規模の商業施設で、中国への出店は 2021年以来 2 年ぶり。屋内遊具など 1 万平方メートルを超える体験エリアを設けたのが特徴だ。海外のモール出店計画のうち中国が過半を占めるが、競争環境は厳しさを増し、政治リスクもくすぶるなど難しい局⾯にある。

■ヤクルト中国現法が北京⽀店を新設、既存販社を吸収合併

株式会社ヤクルト本社は、中国ヤクルト株式会社(以下、中国ヤクルト)により、2024 年 1 月 1 日に北京市に北京⽀店を設⽴し、スーパーマーケットなどの店頭およびヤクルトレディによる宅配で乳酸菌飲料「ヤクルト」、「ヤクルトライト」および「ヤクルト 500 億ライト」を販売する。

2023年11月1日

■三菱⾃が中国⽣産終了、広州汽⾞に現地合弁を譲渡

三菱自動⾞は 10 月 24 日、同日開催された取締役会において、中国における広州汽⾞集団股份有限公司並びに三菱商事株式会社との合弁会社である広汽三菱汽⾞有限公司について、足下の経営環境の変化を踏まえ、中国事業の構造改⾰を進めることを決議した。EV シフトと価格競争に乗り遅れ、販売不振になったことが伝えられている。

■アルメディオが中国子会社設⽴、断熱材の需要拡⼤に対応

アルメディオは 10 月 19 日、断熱材、加熱炉設備事業を展開する「阿爾美(蘇州)科技有限公司」を江蘇省に設⽴したと正式に発表した。2024 年 1 月の事業開始を予定。今後も太陽電池関連の受注が拡⼤する⾒通しとなったため、この機会を捉え、新たに⽣産拠点を確保すべきという。