日系企業進出状況(2022年5月)

2022年5月31日

■トヨタ 6 月世界⽣産、さらに 5 万台縮小 上海都市封鎖響き

トヨタ⾃動⾞は 6 月の世界⽣産台数をこれまでの計画より約 5 万台引き下げ、80 万台程度にすると発表した。中国・上海の都市封鎖の影響で、国内で 10 ⼯場 16 ラインを 5 日間止める。2022 年度の⾒通しは 11 日に公表した 970万台で据え置いたが「下振れする可能性もある」(トヨタ)という。21 年 6 月実績(83 万台)を下回る⽔準となりそうだ。

■日本電産、中国に EV モーター工場 23 年秋稼働

日本電産は浙江省に電気⾃動⾞(EV)向けの駆動モーターシステム「イーアクスル」の旗艦⼯場を建設すると発表した。年間⽣産能⼒は 100 万台を⾒込み、イーアクスルの⼯場としては最大となる。2022 年 10 月に着⼯し、23 年 10月に稼働を予定する。イーアクスルの関連⼯場としては 7 カ所目。中国内では 5 カ所目の⼯場となる。

■村⽥製作所、中国の主⼒工場を 25 年度までに脱炭素化

村⽥製作所は電⼦部品製造の江蘇省無錫市の主⼒⼯場を 2025 年度までに脱炭素化すると発表した。再⽣可能エネルギー由来の電⼒購⼊や太陽光パネルの設置、再⽣エネの環境価値を取引する証書を組み合わせて実現する。同日、天井と壁⾯を 1500 枚以上の太陽光パネルで覆った⽴体駐⾞場を約 19 億円かけて竣⼯した。

■森永乳業の「ビフィズス菌 BB536」、中国「新⾷品原料」に登録

森永乳業は、同社のプロバイオティクス「ビフィズス菌BB536」が、3歳未満向けの乳幼児⽤食品として中国の「新食品原料」に登録されたと発表した。新食品原料は、中国で伝統的な食習慣を持たない食品原料を中国国内で販売するための制度。今回の登録により、中国全土で全年齢層を対象にBB536を含む商品を製造・販売できる。ビフィズス菌が新食品原料に登録されている日本企業は同社のみ。BB536以外にも、同社のビフィズス菌M-16Vが3歳未満向けの新食品原料に登録済みとなっている。

2022年5月24日

■NXHD が新複合輸送サービス、中国―欧州輸送に新ルート

NIPPON EXPRESS ホールディングス(NXHD)は 11 ⽇、中国各地から欧州向けにカスピ海を経由する新たな複合輸送サービスを始めたと発表した。中国各地からカザフスタン⻄部アクタウまでを鉄道で輸送し、アクタウからアゼルバイジャンの首都バクーまでカスピ海を海上輸送する。バクーからトルコ・イスタンブールまで鉄道で輸送後、欧州側の鉄道やトラックに積み替えて各地へ輸送する。NXHDは新ルートについて、欧州向けの海上輸送や中国と欧州を往来する国際貨物列⾞「中欧班列」に加え、新たな「BCP(事業継続計画)」⽤輸送として利⽤できると説明した。。

2022年5月17日

■ホンダ中国 EV、中間層に的 テスラより安い 340 万円から

ホンダが中国の電気⾃動⾞(EV)市場でアクセルを踏み出した。新たな EV 専⽤ブランド「e:N(イーエヌ)」シリーズを⽴ち上げ、4 月下旬に売り出した。⾞種は順次増やし、販売や生産の体制もテコ⼊れする。急速に伸びる中国では EV価格は二極化が顕著だ。ホンダは 340 万円からと米テスラなどより安価にすることで中間層に照準を定めて中国市場で勝ち残りをめざす。

■ソニー、上海工場を⼀部再稼働 封鎖から 1 カ⽉半ぶり

ソニーグループが上海市にあるテレビなど電気製品の⼯場を、8 日から⼀部で再稼働させたことが 9 日分かった。新型コロナウイルスの感染拡大で同市では 3 月 28 日に東部から都市封鎖が始まり、ソニーの⼯場も同日から停⽌していた。再稼働は約 1 カ月半ぶりとなる。

2022年5月10日

■東風本田など新型 EV 発売、中国初のホンダブランド EV に

ホンダの中国現地法人である本田技研工業(中国)投資有限公司は、中国市場において新型 BEV「e:N」シリーズの第 1 弾となる東風ホンダの「e:NS1(イーエヌエスワン)」を 4 月 26 日に、合わせて 5 月より広汽ホンダの「e:NP1(イーエヌピーワン)」の予約受付を開始すると発表した。
また、ホンダでは、e:NS1、e:NP1 を皮切りに、中国で 2027 年までに 10 車種の e:N シリーズを投入するとともに、販売、生産などバリューチェーン全体で電動化の取り組みを加速させる。今後ラインアップを拡大する e:N シリーズを安定的に届けるために、広汽ホンダ、東風ホンダともに 2024 年の稼働開始を目指して BEV 専用工場を建設する。