今週のトピックス(2023年4月)

2023年4月26日

■アルコール飲料市場に新たな商機をもたらす若い中国の⼥性消費者

中国国家統計局が18日に発表したデータによると、2023年第1四半期(1-3月)の国内総生産(GDP、速報値)は28兆4997億元(1元は約19.6円)で、不変価格に基づく計算では前年比で4.5%増、前四半期比で2.2%増だった。産業別では、第一次産業の生産額は前年比で3.7%増の1兆1575億元、第二次産業の生産額は同3.3%増の10兆7947億元、第三次産業の生産額は同5.4%増の16兆5475億元だった。

■中国 2023 年 1-3 月の GDP は 4.5%増

今年第 1 四半期(1-3 ⽉)の農業・農村経済の運営状況に関する記者会⾒が 20 ⽇に⾏われた。農業農村部は、「中国の農村の消費レベルはまだ低く、ポテンシャルは非常に大きい。農村には建設する必要があるもの、建設しなければならないものがまだたくさんあり、基礎産業に対する牽引⼒は大きい」などと述べた。また、現在、都市の建設はハイレベルに達しているが、農村には建設する必要があるものがまだたくさんあり、こうしたニーズが基礎産業を大きな牽引するだろう。試算によれば、1 ムー(約 6.7 アール)の温室を改修すると鋼材約 2 トンとセメント 0.5 トンの消費がもたらされる。

■今後 5-10 年で中国の農業・農村投資ニーズは約 291 兆円に達する

今年第 1 四半期(1-3 ⽉)の農業・農村経済の運営状況に関する記者会⾒が 20 ⽇に⾏われた。農業農村部は、「中国の農村の消費レベルはまだ低く、ポテンシャルは非常に大きい。農村には建設する必要があるもの、建設しなければならないものがまだたくさんあり、基礎産業に対する牽引⼒は大きい」などと述べた。また、現在、都市の建設はハイレベルに達しているが、農村には建設する必要があるものがまだたくさんあり、こうしたニーズが基礎産業を大きな牽引するだろう。試算によれば、1 ムー(約 6.7 アール)の温室を改修すると鋼材約 2 トンとセメント 0.5 トンの消費がもたらされる。

■中国、資源安定調達へ⼈⺠元決済を拡⼤、ドル揺さぶり

中国が資源取引で人⺠元決済を拡大している。大⾖の主要調達元であるブラジルとの貿易や投資で、⽶ドルを介さない決済を始める。ロシアとの⽯油取引でも人⺠元決済が広がり、国有⽯油大⼿は初めて液化天然ガス(LNG)を人⺠元建てで購入した。ドル覇権を揺さぶるほか、台湾有事に備え資源調達を安定させたい思惑もありそうだ。

■外国⼈の中国への団体旅⾏が再開

中国文化観光部は「外国人の中国へのインバウンド団体旅⾏業務再開に関する通知」を発表した。通知によると、同⽇から、全国の旅⾏会社およびオンライン旅⾏会社は、外国人の中国へのインバウンド団体旅⾏業務および航空チケットとホテルをセットで⼿配する業務を再開する。また、中国国内の旅⾏代理店が中国域外の同業者と共同で、旅⾏商品の開発およびマッチングなどを⼿掛けることが奨励されており、外国人の中国旅⾏に対するイメージ向上に努める⽅針。

■商務部、台湾地区の⼤陸部への貿易制限措置に貿易障壁調査を実施

商務部は 12 ⽇に公告を発表し、台湾地区の大陸部に対する貿易制限措置について、2023 年 4 ⽉ 12 ⽇から貿易障壁調査を⾏うことを決定した。同公告によると、調査の対象となる措置と関連の製品は、台湾地区が制定し実施中の大陸部からの輸入を禁止する製品についての関連措置であり、貿易障壁調査の申請人が申請書を提出した段階で2455 品目に関連している。主な製品には農産物、⾦属・化学品、繊維品などがある。

2023年4月19日

■中国 3 月の CPI は前年⽐ 0.7%上昇、PPI は同 2.5%低下

国家統計局が発表したデータによると、今年3⽉の中国の消費者物価指数(CPI)は前年同期⽐で 0.7%上昇した。そのうち都市部は同 0.7%上昇、農村部は同 0.6%上昇、食品価格は同 2.4%上昇、非食品価格は同 0.3%上昇、消費財価格は同 0.5%上昇、サービス価格は同 0.8%上昇した。3 ⽉の CPI を前⽉と⽐較すると 0.3%低下し、1-3 ⽉の平均 CPI は前年同期⽐で 1.3%上昇した。3 ⽉の⽣産者物価指数(PPI)は前年同期⽐で 2.5%低下、前⽉⽐横ばいとなり、鉱工業⽣産指数(IPI)は前年同期⽐で 1.8%低下、前⽉⽐横ばいだった。第 1 四半期(1-3 ⽉)の PPI は前年同期⽐ 1.6%低下、IPI は同 0.8%低下した。

■中国、観光スポットの 5G ネットワークが 2025 年にほぼ整う

工業情報化部と文化観光部は 12 日、「5G+スマート観光協同イノベーション発展の強化に関する通知」を発表した。同通知は、2025 年に中国の観光場所の 5G ネットワークがほぼ整い、5G 融合応用発展水準が大幅に向上し、産業イノベーション能⼒が持続的に強まり、「5G+観光」が繁栄し、大規模な発展を遂げるよう提起した。

■中国、23 年夏季の電⼒ピーク値 6%増へ、13.7 億 kW 予測

国家能源局が電⼒のピーク値は、2022 年夏季の 12 億 9000 万 kW から 23 年夏季の 13 億 7000 万 kW(↑6.2%)に拡大すると報告した。電⼒需給の安定化を図るよう各地に求める。電⼒消費の監視、需要予測の強化、電源の開発、送電網の整備、燃料炭の確保、電⼒負荷の科学的な管理を進めるよう指導した。業界団体の中国電⼒企業聯合会はこのほど、「2023 年の経済情勢と電⼒発展の分析予測会」を開催。全国的なバランスは保たれるものの、⼀部地域で電⼒不⾜に⾒舞われる恐れがあるとの⾒解を示した。

■中国最⼤級の貿易商談会、3 年半ぶり海外業者を本格招待

中国最大級の貿易商談会「中国輸出入商品交易会(広州交易会)」が 15 日、南部の広東省広州市で開幕した。中国の家電や日用品などのメーカーが世界に向けて製品をアピールする場で、約 3 年半ぶりに海外の仕入れ業者(バイヤー)を本格招待する。厳格な感染対策「ゼロコロナ」が終わり、景気の本格回復に向けて輸出促進に期待がかかる。

■中国、1〜3 月輸入 7%減 ゼロコロナ後の内需復調緩やか

中国の輸入減少が続いている。1〜3 ⽉のドル建て輸入額は前年同期⽐ 7%減少し、2 四半期連続でマイナスとなった。⾃動⾞など最終消費財や関連部材の調達が伸び悩んだ。新型コロナウイルスを封じ込める「ゼロコロナ」政策の終了後も、内需の復調が緩やかなペースにとどまっているため。

■北京・天津・河北「カーボンバレー」の建設が始動

「炭素でイノベーション発展を模索、応用で未来を創造」をテーマとする第 10 回炭素繊維産業発展会議がこのほど、河北省廊坊市で開催され、北京天津河北「カーボンバレー」の建設が同時に始動した。北京天津河北「カーボンバレー」は、既存の産業発展の基礎と重点プロジェクトをよりどころに、3-5 年をかけて高い独⾃のイノベーション能⼒とブランド競争⼒を持つ 20 社以上の重点企業及びいくつかの川上川下企業を育成誘致し、徐々に「炭素繊維―中間材料―複合材料―多様な製品」という完全な炭素繊維産業チェーンを形成することを目指す。

2023年4月12日

■中国初のクロスボーダー人民元建て決済の LNG 貿易取引が成立

中国初の人民元建てで決済を行う輸入液化天然ガス(LNG)の調達取引が成立した。これにより中国が石油・天然ガス貿易分野におけるクロスボーダー人民元建て決済取引において、実質的な一歩を踏み出したことになる。
今回の取引は中国海洋石油と世界的エネルギー大手のトタルエナジーズが上海石油天然ガス取引センターで行ったものだ。湾岸協力会議(GCC)加盟国のアラブ首⾧国連邦(UAE)から輸入される約 6 万 5 千トンの LNG 資源が取引され、人民元建て決済が行われた。

■世界初の商用海中 IDC、海南省に設置

世界初の商用海中インターネットデータセンター(IDC)が 3 月 31 日、海南省陵水リー族自治県の英州鎮清水湾に沈められた。沿岸ステーション、中継器、海底ケーブルなどで構成される。中核装置は円筒形のタンク状容器に収められた。容器の直径は 3.6 メートル、重量 1300 トン(乗用車約 1000 台相当)に上る。データ利用地と IDC の距離短縮化も図れるほか、冷却エネルギーを不要とするメリットは大きいと期待された。設計寿命は 25 年に定め、水深 30 メートル超でも稼働する。中国電信など 9 社と IDC 利用で契約した。

■中国辺境で往来活発化、コロナ規制緩和で貿易など急拡大

コロナの行動規制が大幅緩和されて以後、同通関地でも旅客や物資の移動が活発化している。雲南省瑞麗市の「エン町口岸」では、今年第 1 四半期の統計で人が延べ 8 万 7000 人、車両が 6 万 7000 台、貨物が 84 万 9000 トンずつ通過した。車両の通行は、前年同期比 569%の伸びを記録。貨物の貿易総額は 28 億 5600 万人民元(約554 億円)を超えている。中国側の主な輸出品目は、雑貨、ホイールローダー、ダンプカー、電気製品、建材、自動二輪車部品、生鮮食品など。一方、主な輸入品目は、カニやウナギ、綿花、スイカ、甘蔗などとなっている

■中国とシンガポール、FTA 格上げの締結交渉が実質的に完了

中国商務部の王文涛部⾧とシンガポール貿易産業省のガン・キムヨン大臣は「中華人民共和国商務部とシンガポール貿易産業省の中国-シンガポール自由貿易協定格上げの締結交渉の実質的完了の発表に関する了解覚書」に共同で署名し、両国の自由貿易協定(FTA)への格上げの締結交渉が実質的に完了したことを確認した。双方のチームはこれから法律文書の審査や翻訳などの後続作業を進め、締結に向けた自国内のプロセスを履行し、協定の早期締結を目指す。同協定は中国が FTA 関連の実践において初めてネガティブリストモデルを採用してサービスと投資開放について約束を打ち出したものだ。双方はこれまでの協定格上げを基礎として、サービス貿易と投資開放の約束の水準をさらに引き上げる。

■エアバスが中国天津で第 2 生産ラインを開設予定

欧州の航空機大手エアバスはこのほど、中国の航空産業関連の協力パートナーと複数の新たな協力に合意したことを明らかにした。エアバスは天津保税区投資有限公司、中国航空工業集団有限公司と合意し、エアバス天津に第 2 生産ラインを開設し、「A320」シリーズの組立能力の増強を目指すとしている。またエアバスは中国航空器材集団有限公司とエアバスの民用航空機 160 機の大量調達に合意した。これには「A320」シリーズ 150 機と「A350-900」ワイドボディ機10 機が含まれ、中国の航空会社があらゆる細分化された市場において強いニーズを持つことを示している。エアバスが中国市場に進出してからすでに 40 年近くになる。今年 3 月末時点で、中国大陸部で運用中のエアバス機は 2100 機以上に増え、市場シェアは 50%を超えた。

■第 3 回中国国際消費財博、300 ブランド以上の新製品 1 千種類余り

第 3 回中国国際消費財博覧会が 4 月 10 日から 15 日にかけて海南省海口市で開催され、各種指標が全面的に第2 回を上回る見込み。第 3 回消費財博の展示面積は前回より 20%増加し、世界 60 以上の国・地域の有名ブランド3100 余りが出展する。イタリアは今回の名誉招待国で、出展ブランドが 147、展示面積が約 1800 平方メートルに達し、いずれも前回の 2 倍前後になる。出席が確認された各国の政府要人と国際機関の責任者は 7 人を数え、世界のトップ 500 社と各業界のリーディングカンパニー30 社近くのの CEO が対面式で参加する。中国 30 省・自治区・直轄市の取引団が出展し、調達業者と各業界からの関係者が計 5 万人を超えることが予想される。

2023年4月5日

■中国ブランド乗⽤⾞の年間市場シェアが 49.9%に上昇

工業・情報化部によると、コア技術の相次ぐブレークスルー、設計・製造の質の持続的な向上、スマートコネクテッドカーと電動化技術およびビジネスモデルのイノベーションの加速に伴い、中国ブランド乗用⾞の市場シェアが上昇し続けている。2022 年の累計販売台数は前年⽐ 22.8%増の 1176 万 6 千台で、市場シェアは同 5.4 ポイント上昇の 49.9%に達した。コア技術のブレークスルーが相次ぎ、市場シェアが安定的に上昇した。量産型動⼒電池の重量エネルギー密度が300Wh/kg に達して世界のトップレベルに達した。新型のグループテクノロジー(GT)、高ニッケル含有・コバルトフリー電池の応用がブレークスルーを実現したという。

■IMF 専務理事「2023 年、中国経済の世界経済成⻑への寄与は 3 分の 1 に」

中国発展ハイレベルフォーラムの年次会議が 25 ⽇から 27 ⽇まで北京で開催された。国際通貨基⾦(IMF)のゲオルギエバ専務理事は会議に出席した際、「1 月に IMF は今年の中国経済の成⻑を 5.2%と予測した。これは中国にとって重⼤な意義を持つだけでなく、全世界にとっても同様に重要だ。これは、2023 年に中国経済の回復・成⻑による世界経済成⻑への寄与が 3 分の 1 に達し、さらにはそれ以上となることを意味する」と述べた。ゲオルギエバ専務理事は「中国経済は世界経済と深く融合している。我々の分析では、中国の GDP が 1%成⻑するごとに、アジア経済全体の成⻑を0.3%押し上げる。中国経済の回復は現在非常に堅調であるうえ、非常に⼒強い原動⼒も備えている」と述べた。

■中国、AI スマート識別で料⾦所の通過を円滑に

上海市の高速道路料⾦所で、スマート⽀払いシステムによる安定的で効率的な⾃動非現⾦⽀払いが実現した。上海城投公路投資(集団)有限公司の説明によると、スマートカード発⾏システムは従来のカード発⾏システムと異なり、「レーダー・動画」融合設備センシングに基づき、AI スマート識別アルゴリズムによって全⾞種の識別と運転手の正確な測位を実現し、かつ 3 次元高精度制御ロボットアームで CPC カードを運転手の前に届けることができる。より高い「⾞種・カーナンバー」識別率を持ち、より便利で効果的なカード受け渡しサービスを提供できる。

■2022 年の粤港澳⼤湾区の経済規模が 13 兆元を突破

広東省、⾹港特別⾏政区、澳門(マカオ)特別⾏政区の統計当局はこのほど、2022 年の経済データを相次いで発表した。それによると、22 年の粤港澳⼤湾区(広州、仏⼭、肇慶、深セン、東莞、恵州、珠海、中⼭、江門の 9 市と⾹港、澳門<マカオ>両特別⾏政区によって構成される都市圏)の経済規模は 13 兆元(1 元は約 19.1 円)を超え、総合的な実⼒が⼤幅に高まり、世界トップクラスのベイエリアと世界レベルの都市圏の構築という規定の目標へ向かって加速的に前進する様⼦がうかがえる。

■中国農村部「エネルギー⾰命」、試⾏地で推進へ

国家能源局など政府 4 部門は、「農村エネルギー⾰命の組織的な展開に向けた試⾏県建設に関する通知」を公布した。試⾏地に指定する各県について、再生可能エネルギー利用率を引き上げるよう求めた。2025 年時点の再生可能エネルギー利用率に関し、一次エネルギー消費量の 30%超まで高めることを目指す。一次エネルギー消費量の増加分に関し、その 60%以上を再生可能エネルギーとするよう指導した。中国農村部の再生可能エネルギー源開発余地は⼤きいとみられている。風⼒発電や太陽光発電を中⼼に、エネルギーの多様化が進展する⾒込みだ。

■アリババ、会社を 6 つのビジネスグループに分割

中国 EC ⼤手、アリババ(阿⾥巴巴集団 HD)は 3 月 28 ⽇、会社を 6 つのビジネスグループに分割し、それぞれ独⾃の最高経営責任者(CEO)と取締役会によって経営する事業再編計画を発表した。会社側の説明によると、この組織再編は「全てのビジネスをより機敏にし、意思決定⼒を強化し、市場の変化に迅速に対応できるようにするため」。本体が完全所有する EC 事業部門を除き、残り 5 つのビジネスグループはそれぞれ独⽴した事業体として、外部からの資⾦調達や IPO を独⾃に模索することができるようになるという。