今週のトピックス(2021年1月)
2021年1月26日
■2020 年中国住⺠可処分所得 上海市 7 万元に
中国国家統計局は中国国内の 31 省の 2020 年の 1 人平均可処分所得データを発表した。本発表によれば、一位は上海市で 7 万 2232 元(約 112 万円)だった。二位は北京市で 6 万 9400 元(約 111 万円)、三位は浙江省で 5 万元(約 80 万円)となった。全国平均では 3 万 2189 元(約 51 万円)で、2019 年と比較すると、価格要素を除いた実質伸び率は 2.1%だった。
■商務部 外資導入額が 6.2%増
中国商務部によれば、2020 年通年の実行ベース外資導入額は前年比で 6.2%増の 9999 億 8000 万元、再び過去最大を更新した。業界別では、サービス業での投資が実行ベースで 13.9%増の 7767 億 7000 万元で、投資全体の 77.7%を占めた。また、ハイテク産業では 11.4%増、ハイテクサービス業では 28.5%増だった。
■ファーウェイ 独自 OS 搭載デバイス 3 億台を見込む
ファーウェイ(華為技術)は中国国内で開催されたイベント「2020 科技風雲榜」において、自社が開発するモバイル用 OS「Harmony OS(鴻蒙 OS)」について説明を行った。今年、「Harmony OS(鴻蒙OS)」を搭載する自社端末は 2 億台、他社において搭載されるサードパーティ製を 1 億台を見込みと発表した。サードパーティ製については、ホワイトボードやプロジェクター、テレビ、電子書籍などのデバイスが含まれるとした。「Harmony OS」は EMUI や Oxygen OS などの Android ベースのカスタムスキンとは違い、ファーウェイによって一から作られた新しい OS となる。
■中国 新規造船受注量 世界シェア 48.8%
中国工業情報化部は 2020 年の新造船受注量が世界一位になったことを発表した。2020 年は新型コロナウイルス影響を受け、世界の造船業はとても深刻な状況に陥った。その中、中国の造船業は造船完成量、新規受注量、受注残高といった主な指標で世界一位だった。新規の造船受注量は世界シェアの 48.8%を占め、韓国の 41.4%を上回った。
2021年1月19日
■中国ゲーム産業 売上高が 20%増
広東省広州市で「2020 年中国ゲーム産業年次総会」が開催され、「2020 年中国ゲーム産業報告」が発表された。本報告によれば、2020 年、中国国内ゲーム市場の売上高は前年比 20.71%増の 2786 億 8700 万元(約 4 兆 4400 億円)だった。そのうち、中国で独自開発されたゲームの国内市場における売上高は同26.74%増の 2401 億 9200 万元(約 3 兆 8300 億円)で、国内市場の 8 割以上を占めた。海外での売上高は同 33.25%増で 1000 億元(約 1 兆 5900 億円)だった。中国国内のゲームユーザー数については、同3.7%増の 6 億 6500 万人とのこと。
■文化観光部 「粤港澳大湾区発展計画」を発表
1 月 4 日、中国文化観光部は広東・香港・マカオビッグベイエリアである「粤港澳大湾区の文化・観光発展計画」を発表した。本計画では、「ビッグベイエリアを住みやすく、企業家に優しいエリアとし、文化産業が盛んな観光地にすることを目指す」とのこと。2019 年 2 月に同計画に関する綱要が発表されており、香港、マカオと広州や深圳など広東省の 9 市を含む大湾区を対象とした複数都市群発展計画となる。2022 年までに「総合的な実力を顕著に強化」し、2035 年までに「イノベーション(創新)を支柱とした経済システムと発展モデルを示す国際科技創新センターを建設」することを目標に掲げている。
■吉利と鴻海 EV で新会社を設立
1 月 13 日、中国自動車メーカーの浙江吉利控股集団(ジーリー)と鴻海精密工業(台湾/ホンハイ)は、中国に合弁会社を設立すると発表した。本発表によれば、電気自動車(EV)の新会社を折半出資で設立するとのこと。新会社では、EV の完成車から部品、IT システムまで、EV 事業全般を担う。ホンハイによると、製品は当面、中国の工場で製造する。将来的には状況を見て製造する場所を決めるという。合弁会社の資本金と投資額は明らかにしていない。
■国家統計局 2020 年 GDP2.3%を発表
1 月 18 日、中国国家統計局は 2020 年の国内総生産(GDP)について発表した。その発表によれば、2020 年第 4・四半期の GDP19 スの影響で世界の主要国が軒並みマイナス成⻑に陥る中、感染を抑制して経済を回復させ、プラス成⻑を確保した」と伝えた。同日発表された 2020 年の主要統計は、固定資産投資は 2.9%増、工業生産は 2.8%増で、2019 年と比べると伸びは縮小したが、前年比でプラスとなった。一方、消費動向を表す小売売上高は前年比 3.9%減だった。
2021年1月12日
■中国新車販売 トヨタ自動車とホンダが過去最高を更新
日系自動車主要 4 社は中国での 2020 年新車販売台数を発表した。トヨタ自動車は前年比 10.9%増の 179万 7500 台で、ホンダは 4.7%増の 162 万 6974 台で、両社としては最高を更新した。日産自動車は 5.8%減の 145 万 6738 台、マツダは 5.8%減の 21 万 4574 台だった。中国自動車工業協会はトヨタとホンダについて、買い替え時の下取り価格が高い点などが評価されたと伝えた。なお、中国市場全体では 1.9%減の 2527 万台程度になる見通しとのこと。
■SPRING JAPAN 成⽥〜南京線の就航を発表
1 月 6 日、SPRING JAPAN(春秋航空日本)は成⽥〜南京・禄⼝国際空港線を 1 月 22 日に開設することを発表した。同社にとって国際線は 7 路線目の就航となる。運航は隔週⾦曜日で、3 月までの運航日は 1月 22 日、2 月 5 日/19 日、3 月 5 日/19 日となる。機材は 189 席仕様のボーイング 737-800 型機を使用する。ダイヤは下記のとおり。
IJ125 便: 成⽥(10 時 35 分)発〜南京(13 時 40 分)着
IJ126 便: 南京(14 時 40 分)発〜成⽥(18 時 30 分)着
■中国 新型コロナ調査チームの受入を発表
1 月 11 日、国家衛生健康委員会は中国で新型コロナウイルスの発生源を調べる世界保健機関(WHO)の国際調査団が、同月 14 日に中国入りすると発表した。中国外交部は記者会見において「双方の協議を経て、中国政府は WHO の調査チームが今月 14 日に中国を訪れ、中国側の専門家と新型コロナウイルスの発生源について協力することに同意した」と述べた。調査団は米国や日本などの専門家 10 人で構成され、WHO によると、感染が最初に広がった湖北省武漢市での調査も計画しているとのこと。
■国家統計局 中国物価、0.2%上昇
1 月 11 日、国家統計局は 2020 年 12 月の消費者物価指数(CPI)が前年同月比で 0.2%上昇したと発表した。約 11 年ぶりのマイナスを記録した前月から上昇に転じた。2020 年通年においては、前年比 2.5%上昇し、「CPI 上昇幅 3.5%前後」との物価調整目標を順調に達成したとのこと。同局が同時に発表した 2020 年 12 月の工業品卸売物価指数(PPI)は前年同月比 0.4%下落した。下落率は 11 月(1.5%)から縮小したものの、11 ヵ月連続のマイナスとなっている。
2021年1月6日
中国商務部 EU との投資協定を締結
12 月 30 日、中国商務部は EU との投資協定交渉が完了したと中国メディア、新華社が伝えた。これにより約 7 年越しの交渉が妥結した。本協定により EU 企業は電気自動車、⺠間医療機関、不動産、広告、海運、通信クラウドサービス、航空券予約システムなどの分野で、中国で事業展開が許可される見通しとなる。これまでは中国企業との合弁を組む必要があったが、条件の一部は撤廃される予定。同部は記者会見において、今回合意された投資協定によって、中国企業にとっても EU 圏内での法的拘束力のある市場アクセスが得られるとした。なお、本協定の発効については一年以上必要になるとのこと。。
■シノファーム 新型コロナワクチン認可される
12 月 31 日、国務院は、中国医薬集団(シノファーム)が開発する新型コロナウイルス向けワクチンの販売を条件付きで承認したと発表した。これまでは緊急投与向けとして医療従事者らに供給してきたが、今後は一般市⺠向けでも供給が可能となる。今回承認したのはシノファーム傘下の北京生物製品研究所が⼿がける国産ワクチン。中国国家衛生健康委員は記者会見で「高齢者や基礎疾患者への接種を優先する。その後、健康な市⺠へも接種を開始する」とした。
■北京 2022 年冬季オリンピック ピクトグラムを発表
12 月 31 日、2022 年に開催される北京 2022 年冬季五輪・パラリンピックの競技マーク(ピクトグラム)が発表されたことを中国メディア、人⺠網が伝えた。ピクトグラムは各競技をイラストで表現しており、全部で 30 種類になる。デザインは⾚い⾊がベースとなっており、多くのピクトグラムは漢字からインスピレーションを受けているとのこと。本大会の組織員会によれば、ピクトグラムのデザインについては約半年の時間を費やし、専門のデザインチームにより検討、修正、工夫を重ね、今回最終的にデザインが確定した。
■中国 5G スマホ出荷量が 1 億 4400 万台に(1-11 月)
12 月 24 日、中国信息通信研究院(CAICT)は 11 月の中国における 5G 携帯電話機の出荷台数は 2013 万台で、全携帯電話出荷数 2958 万台の 68.1%を占めたことを発表した。本発表により全携帯出荷は前年同月比 15.1%減となった。1-11 月の中国国内市場の 5G スマートフォン出荷量は 1 億 4400 万台だった。5G 対応機種は 199 種類となった。アプリケーションのユーザー権利保護について、すでに 52 万種類のアプリについて技術的チェック実施した。問題があると判断されたアプリは 1571 種に達した。
■新型コロナウイルス 新たに 33 人感染と 40 名の無症状感染者を確認
1 月 4 日、国家衛生健康委員会は新型コロナウイルスの感染者について、新たに 33 人が確認されたことを発表した。今回発表された 33 人の内訳は以下の通り。なお、上記の 33 名とは別に無症状の感染者は40 人(輸入症例 26 人)確認された。
・国内症例 遼寧省:6 人、河北省:4 人、北京市:2 人、⿊⻯江省:1 人
・輸入症例 陝⻄省:6 人、上海市:4 人、四川省:3 人、広東省:2 人、天津市:1 人、⼭⻄省:1 人 内モンゴル自治区:1 人、遼寧省:1 人、福建省:1 人