中国特殊設備製造許認可(CSEL)が必要なケース

中国企業から当社のバルブ製品の引き合いが来ています。しかし、中国に輸出するには、中国特殊設備製造許可弁公室(SELO)の有効な中国特殊設備製造許認可(CSEL)と中国の型式試験報告書(TS 証明書)が必要だと指摘されました。これはどういった制度でしょうか。

 中国政府はバルブの中国への輸入を規制しており、型式試験とライセンスに関する特定の要件を満たす必要がある。バルブだけでなく、以下の製品は、このスキームの要件に適合しないと、中国に輸入できない。

 中国特殊設備製造許認可(CESL︓China Special Equipment License)は、生命安全に及ぼす危険性が大きな圧⼒配管、ボイラー、圧⼒容器(ボンベを含む、以下同じ)、クレーン、旅客用ロープウェイ、エレベーター、大型遊園地の設備とその付属品、安全保護装置の製造、設置、改造メーカー、またも圧⼒配管用パイプ、継手、バルブ、フランジ、補償装置、安全保護装置など(以下、圧⼒配管部品と略称)の製造メーカー、または工場で使用する⾃動⾞の製造、改造メーカーは、それらの業務を⾏う前に、特殊設備安全監督管理部門の許認可を受ける必要があると規定されている。

 現在、弊社ではバルブと圧⼒容器の中国特殊設備製造許認可(CESL)の取得代⾏に対応している。CESL 対応製品の概要は、以下の通りである。

分類 コード 適用製品
圧力容器種類 8000 圧力配管 
最大作動圧力≥0.1MPa(ゲージ圧)、媒体は気体、液化気体、蒸気或いは引火性、
爆発性、有毒性、腐食性、最大作動温度≥標準沸点の液体、且つ公称直径≥50mmの配管 
7000 圧力配管付属品 
パイプ、継手、バルブ、フランジ、補償装置、安全保護装置等 
1000 ボイラー 
(設計正常水量≥30L、且つ定格蒸気圧力 ≥0.1MPa(ゲージ圧)の加圧蒸気ボイラー;
出口水圧 ≥0.1Mpa(ゲージ圧)、且つ定格出力 ≥0.1MWの加圧温水ボイラー;
定格出力≥0.1MWの有機ヒートキャリアボイラー) 
2000 圧力容器 
最大作動圧力≥0.1MPa(ゲージ圧)の気体、液化気体と最高作動温度≥標準沸点の液体、
容積≥30L且つ内径(非円形断面とは、断面の内側境界の最大幾何学的寸法
を意味する) ≥150mmの固定式容器と移動式容器;作動圧力 ≥0.2MPa(ゲージ圧)、
且つ圧力と容積の乗じ積 ≥1.0MPa•Lの気体、液化気体と標準沸点≤60℃液体ボンベ、酸素室 
機電類 4000クレーン 
定格総荷重≥0.5tのリフト、定格総荷重≥3t(或いは定格揚げ力≥40t·mのタワークレーン,
或いは作動効率≥300t/hのローディングブリッジ)、或いは標高≥2mのクレーン、
階数≥2階建ての機械式駐車場設備 
9000 旅客用ロープウェイ 
旅客ロープウェイ、旅客ケーブルカー、旅客牽引ロープウェイを含む。
非公営の旅客ロープウェイおよび社内通勤の為、使用されるロープウェイを除く 
6000 大型遊園地 
設計最高走行速度≥2m/s、或いは地上高≥2mの大型遊園地の設備;スポーツ、
文化公演、非営利活動に使用される大型遊園地を除く 
3000 エレベーター 
非公共場所且つ一軒家の設置を除く 
5000 現場(工場)で使用する自動車 
工場敷地内、観光地、遊園地など特定の場所でのみ使用される自動車、
道路交通車両、農業用車両を除く 
5000 F000 安全弁、ラプチャーディスク装置、緊急遮断バルブ、ガスシリンダーバルブ 

 
――以下、次号に続く。