日系企業進出状況(2025年7月)
2025年7月10日
■クオンタムがIP取得撤回、ゲーム運営は上海軒躍との協業維持
⼈⼯知能(AI)関連事業を⼿がけるクオンタムソリューションズは4⽇、モバイルゲーム「サンクタス戦記-GYEE-」(GYEE)に関連する知的財産権(IP)の取得を中止すると、及び「GYEE IP」に関して上海軒躍商務咨詢有限公司との協⼒関係をこれまで以前と同様に引き続き継続していくことを発表した。
■東陽テクニカ、中国における総代理店権を取得
株式会社東陽テクニカは、中国⼦会社である東揚精測系統(上海)有限公司が、電気化学測定システムの世界的メーカーである仏・Biologic Science Instruments SAS の、電池充放電評価装置カテゴリーの販売について、2025年7 月より中国における総代理店権を取得したことを発表した。総代理店権を取得した中国華南エリアから中国全⼟に商圏を拡大し、中国市場のシェア拡大を目指す。
■ニトリ、中国で事業縮小 実店舗モデルが直面する壁
家具大⼿ニトリが中国で事業縮小を進めている。浙江省寧波店は6月に閉店し、北京市内のイオンモール店舗も8月末で撤退予定。店舗では割引セールも実施中だ。ニトリは2014年に武漢で中国1号店を開店後、北京、上海、江蘇、浙江、広東、四川などに出店を広げてきた。6月時点で中国大陸の店舗数は84店となり、1月から約半年で22店を閉鎖したことになる。背景には、中国市場での消費低迷や、EC・ライブコマース主流化による実店舗モデルの苦戦がある。同じくIKEA(イケア)も2024年に売上が前期⽐7.6%減少しており、家具小売各社にとって中国市場の環境は一段と厳しくなっている。
同社の公式サイトによると、6月15⽇時点の店舗数は世界1035店で、うち⽇本国内が834店舗、中国大陸が84店舗だった。1月時点の中国店舗数は106店だったため、約半年で22店舗が閉鎖されたことになる。
2025年7月2日
■日産、中国から完成⾞輸出 東風と新会社設⽴へ
■日産、中国から完成⾞輸出 東風と新会社設⽴へ
東風汽⾞集団は25日、日産⾃動⾞の完全⼦会社、日産(中国)投資(NCIC)と新会社の設⽴で合意したと発表した。完成⾞や部品の輸出を担う。中国から世界への輸出を進めたい考えだ。資本⾦は10億元(約200億円)で、NCICが6割、東風汽⾞集団が4割を出資する。海外市場向けに完成⾞や部品、アクセサリー装備などの輸出を強化するため、2社の資⾦⼒とサプライチェーン(調達網)を活用するとしている。事業期間は28年間の予定だ。
■くら寿司が中国本土から撤退 顧客つかめず、海外は米国・台湾に注⼒
くら寿司は中国本土の全店舗を閉店する。上海市に出した3店舗の営業を順次終える。新型コロナウイルス禍が一服した2023年に中国本土へ出店したが、後発で現地の顧客をつかみきれず、原材料⾼も響いて採算は悪化していた。海外展開は同業他社に先⾏する⽶国と台湾に集中し、⽴て直しを急ぐ。