日系企業進出状況(2025年4月)

2025年4月30日

■シャープ、鴻海精密工業に半導体事業を9⽉めど売却 155億円で

シャープは23日、親会社である台湾の鴻海(ホンハイ)精密⼯業に半導体事業を9月めどに売却すると発表した。売却額は155億円。事業譲渡に伴い、評価額と売却額の差分で約51億円の売却損を計上する⾒通しだが、計上時期は未定。家電を中⼼とするブランド事業に経営資源を集中する戦略の一環となる。

■日産、中国で2000億円を追加投資 新エネ⾞の開発拡⼤

日産⾃動⾞は23日、中国で2026年末までに100億元(約2000億円)を追加投資すると明らかにした。電気⾃動⾞(EV)⼤手の比亜迪(BYD)など現地勢との競争が激化し、中国事業が苦戦している。現地勢に対抗できる新型⾞を増やし、世界最⼤の中国市場で巻き返しを図る。

2025年4月23日

■ブラザー工業、中国・天津に工作機械の営業拠点

ブラザー⼯業は22日、中国の天津市に⼯作機械の営業を担う「テクノロジーセンター」を新設したと発表した。併設したショールームでは複合加⼯機などの実機3台を展示する。天津市周辺は⾃動⾞産業を中⼼に製造業が集積しており、⼯作機械の需要が⾼いとみている。新拠点の延べ床⾯積は391平⽅メートルで、約半分をショールームが占める。実機を用jiiux提案のほか、セミナーなども開催する。中国国内でショールームを併設した営業拠点は寧波市、南京市などに続いて6カ所目となる。

2025年4月16日

■バロックジャパン、中国合弁2社を売却 現地の消費低迷

カジュアル⾐料品のバロックジャパンリミテッドは14日、中国で⼥性向け⾐料品事業を展開する合弁2社の全株式を、合弁先の百麗国際控股(ベル)が保有する特別目的会社(SPC)に売却すると発表した。中国の消費低迷を受け、海外事業の⽴て直しを進める。2025年2⽉期の連結決算に関連する持ち分法による投資損失として12億円を計上した。

■ヤマシンフィルタが中国事業改革を再検討、既存子会社は存続

ヤマシンフィルタは14日、これまで計画していた中国事業の構造改⾰を⾒直すと発表した。当初解散・清算を決定していた既存の中国⼦会社「雅瑪信過濾器(蘇州⼯業園区)科技有限公司」)を存続させ、中国における販売拠点として事業を継続することを決議した。なお、2024 年12 ⽉ 23 日に新設した中国における販売⼦会社、雅玛信(上海)过滤器有限公司 (Yamashin Filter (Shanghai) Co., Ltd.)については解散及び清算することとした。

2025年4月9日

■竹原のアヲハタが中国に新工場 2026年11⽉稼働

ジャムなど製造のアヲハタ(広島県竹原市)は、中国で2カ所目の⼯場を⼭東省莱陽市に建設すると発表した。2026年11月の稼働を目指す。中国でジャムやフルーツソースなど業務用商品の製造、販売を強化する。昨年10月、⼯場を運営する合弁会社の⼭東⻘旗吉龍⾷品を設⽴した。資本⾦は8千万元(約16億円)で、出資⽐率はアヲハタが40%、現地の⾷品メーカーの⼭東吉龍集団が30%、アヲハタの親会社キユーピー(東京)の中国⼦会社の杭州丘⽐⾷品が30%。

■ホンダ、3⽉の中国新⾞販売9%減 減少率1ケタに改善

ホンダは7日、3月の中国での新⾞販売台数は前年同月⽐8.8%減の5万5130台だったと発表した。2024年2月から前年同月⽐で20%以上の減少が続いてきたが、減少率が1ケタにとどまった。セダン「アコード」など主⼒⾞種が堅調だったほか、前年同月に⽐べ価格競争が落ち着いたことが要因にある。

2025年4月2日

■善光総合研究所、中国・南寧市と提携 介護DX推進

ケアテックを⼿掛ける善光総合研究所は28日、中国の広⻄チワン族自治区の南寧市と介護サービス業務における協⼒について26日に覚書を交わしたと発表した。保有するクラウドサービスを通じた介護のデジタルトランスフォーメーション(DX)を推進する。中国の急速な高齢化と介護人材の不⾜を背景に、同国の介護施設への導入を図る。善光総研は介護ロボットの連携操作や介護の記録といった機能を集約したクラウドサービスを⼿掛ける。今後は中国企業と連携し、中国版を開発する。

■森永製菓、中国で「塩キャラメル」発売 訪⽇客に人気

森永製菓は中国で「塩キャラメル」を発売した。日本を訪れる中国人旅⾏者に人気の商品で、中国での販売開始を決めた。コンビニエンスストアや生鮮スーパーなどの販路を開拓し、ソフトキャンディー「HI-CHEW(ハイチュウ)」と並ぶ人気商品に育てる。中国での発売にあわせ、江蘇省にある菓⼦製造会社に生産を委託した。