日系企業進出状況(2022年3月)
2022年3月29日
■ホンダ「アキュラ」中国撤退か、輸入販売は継続も
広州汽⾞集団とホンダの乗用⾞合弁会社である広汽本⽥汽⾞有限公司(広汽ホンダ)が生産・販売する⾼級⾞ブランド「アキュラ(Acura)」が中国市場から撤退を検討している。関連ディーラーが同モデルの販売を中⽌して在庫を整理し、メーカーからの最終的な正式通知を待っている状況だという。アキュラは 1980 年代に⽇本に設⽴され、2006 年には中国の消費者の好みに沿うべく中国モデルが発売され、翌 17 年には前年⽐ 80.4%増となる 1 万 6348 台を販売した。しかし、21 年の累計販売台数は 6600 台にまで落ち込んでいた。
2022年3月23日
■日本製鉄と日鉄ステンレス、江蘇省の国際会議センターの屋根に「TranTixxii」等が採用
日本製鉄株式会社の意匠性チタン TranTixxii(トランティクシー)と、日鉄ステンレス株式会社(以下、NSSC)の高耐食性フェライト系ステンレス鋼薄板 NSSC220M を使用した、三菱ケミカルインフラテック株式会社のチタン/樹脂/ステンレス鋼複合板、アルポリック/fr TCM(Titanium Composite Material)が、江蘇省の揚子江国際会議センターの屋根に採用された。
揚子江国際会議センターは、新しい開発都市である江北新区における象徴的な建築物。今回、これまでの素材の意匠性を含む中国国内での採用実績に加え、三菱ケミカルインフラテックが BIM(Building Information Modeling)活用により環境に配慮した最適パネル設計を提案したことが高く評価されての採用決定となった。
2022年3月16日
■フェローテックのパワー半導体基板工場、四川省に設立
フェローテックホールディングスは、パワー半導体用絶縁放熱基板を製造する中国子会社の江蘇富楽華半導体科技が、四川省内江市政府管轄下の内江経済技術開発区管理委員会と新⼯場建設に関する投資契約を結ぶと発表した。
パワー半導体市場の急速な拡大や⾼性能化(⾼放熱性、機械的特性、耐候性など)ニーズに対応するため、パワー半導体基板の第3⼯場を建設する予定で、総投資額は 10 億元(約 183 億円)。用地交付日から2年以内の建設着⼯を予定しているという。なお、22 年 3 ⽉期業績への影響は軽微としている。
■ニュートリー、中国で医療用食品を生産 高齢者増に対応
医療用食品の製造を手掛けるニュートリー(三重県四日市市)は中国で自社製品の生産を始める。江蘇省にある現地⼯場に委託して、7 ⽉から液状の食品にとろみをつけるために加える「粘度調整用食品」を製造する。中国を中心とするアジアでも⾼齢者向けの食品の需要が⾼まるとの狙い。
2022年3月9日
■オカムラが杭叉集団と合弁契約、中国物流システム事業を拡大
オカムラは 2 月 28 日、中国の杭叉集団と同日付で合弁契約を締結したと発表した。オカムラは中期経営計画において海外事業の強化を全社横断取組課題として掲げ、中国・アセアン市場を重点市場として取り組んでいる。杭叉集団は中国浙江省杭州市を拠点とするフォークリフトメーカーで、中国全土に強固な販売ネットワークを有していることから、同社の販売基盤とオカムラの培ってきた設計力・生産技術とを融合することで、中国物流システム事業の拡⼤を目指す。
■ホンダと日産の 2 月中国新車販売、10 カ月ぶりプラス
ホンダと日産⾃動車は 3 日、2 月の中国での新車販売実績を発表した。ホンダは前年同月比 30.1%増の 10 万 6,084 台、日産は 2.5%増の 7 万 7,494 台だった。両社とも 10 カ月ぶりに前年実績を上回った。半導体不足の影響が和らぎつつあるほか、ハイブリッド車(HV)の販売が伸びた。
■ブルーボトルコーヒー開店
アメリカのコーヒーショップ「ブルーボトルコーヒー」が 2 月 25 日(金)、上海市静安区にある「JiC静安国際中心」に、中国⼤陸1号店をオープンしたことがわかった。
同ブランドは〝コーヒー界のアップル〟といわれており、日本や韓国にも支店を持つ⼈気店。上海店は、1926 年に建てられたレンガ造りの歴史的建築物内に位置し、オールド上海らしい外観を生かしたシンプルな内装で客を迎える。オープン当日は朝 6 時前から⼈が並び始め、7 時にはすでに⼤行列に。中には、他省から飛行機で駆け付けた客もいた。店のスタッフによると、開店後に訪れた客がコーヒーを飲めたのは 3 時間後だったという。
2022年3月2日
■帝⼈が中国で車部品増産、瀋陽に新工場
帝人は中国で自動車用部品の生産を拡大すると発表した。帝人グループで自動車向け複合成形材料事業を展開するテイジン・オートモーティブ・テクノロジーズ(TAT)は、中国において 2015 年から自動車向けにコンポジット製の部品とその中間材料を製造しており、電気自動車(EV)向けのバッテリーカバーや周辺部品、外板部品、構造部材などを中国市場へ供給している。このたび TAT は、中国国内で急速に需要が拡大している EV 向けの部品をはじめとして、中国第 3 工場を瀋陽市に新設する。