今週のトピックス(2022年7月)

2022年7月27日

■第 5 回中日韓商工会議が開幕――RCEP の新たなチャンス

第 5 回中日韓商⼯会議が 7 ⽉ 13 日、浙江省紹興市で開幕した。3 ヶ国のビジネス界の代表 400 ⼈近くが紹興の地で⼀堂に会し、地域的な包括的経済連携(RCEP)協定という新たなチャンスの下でどのように協⼒を深めるか、共同の発展をどのように図るかについて共に議論した。中国国際貿易促進委員会の説明によると、2021 年には、中日間の貿易総額は前年⽐ 17.1%増の 3714 億ドルに上り、中韓間の貿易総額は同 26.9%増の 3623 億 5 千万ドルに上った。会議では、RCEP 内で、中日韓 3 ヶ国の経済規模が占める割合は 82%を超え、全体を左右する重要な⽴場にあることを強調した。

■上海市、ライブマーケティング活動のコンプライアンス強化へ

上海市市場監督管理局は 7 ⽉ 13 日、「上海市ライブマーケティング活動のコンプライアンスに関する⼿引き」を発表した。⼿引きでは、ライブ配信を通じたマーケティング活動での「さくら⾏為」(注)、虚偽宣伝、「最低価格契約」など不合理な問題を是正し、ライブ配信プラットフォーム、ライブスペース運営者、ライブマーケティング⼈員やサービス機関が負うべき責任と義務について、以下のようにコンプライアンス上の対応を求めている。
・違反⾏為をしたインフルエンサーについて、ライブ配信プラットフォームがブラックリストに掲載し、適時公開する。
・ライブスペース運営者はライブ配信で宣伝する商品やコンテンツ、セールスポイントの事前チェックを強化すること。
・プラットフォーム参加者に対し、最安値での商品提供を求める最低価格契約の締結、その他不合理な契約を要求してはならない。
・医療、医薬品、医療機器、農薬、動物⽤医薬品、健康⾷品、特殊医学⽤⾷品など広告の事前審査を⾏うべき商品やサービスは、ライブ配信形式での販売を⾏ってはならない。
・越境 EC の輸⼊商品に対しては、ライブ配信事業者が以下の通知義務を履⾏する必要がある。
(1)関連商品は原産地の品質や安全性、衛生、環境保護、標記に関する基準を満たしていても、中国の基準と異なる場合は消費者の自己責任となる
(2)国外から直接購⼊した商品には中国語ラベルがない可能性があるため、消費者はウェブサイトを通じて中国語の電子ラベルを確認することができる
(3)消費者が購⼊した商品は個⼈使⽤のみで、転売することはできない。

第 14 次五カ年計画中に中国の新エネ商⽤⾞の普及率が急上昇へ

7 ⽉ 19 日に発表された「自動⾞⼯業⻘書︓中国商⽤⾞産業発展報告(2022)」によると、第 14 次五カ年計画期間中に、中国の新エネルギー商⽤⾞の普及率が急速に上昇し、中古⾞の業務量も増加が⾒込まれるという。同⻘書は、「新エネ商⽤⾞のユーザー層、利⽤ニーズには⼤きな違いがあり、今後しばらくの間は、通⾏権及び環境保護の要求などをめぐる政策が新エネ商⽤⾞市場で重要な役割を発揮するとしている。

■中国がソフトパワー強化、ゲームなど承認プロセス改革へ

商務部など 27 部門は 21 日、「対外⽂化貿易の質的発展促進に関する意⾒」を発表。その中で、⽂化メディア、オンラインゲーム、アニメ・漫画などの分野で、審査・承認プロセス改⾰を試⾏する⽅針を表明した。うちオンラインゲームについては、審査のモデルケースを拡⼤し、事前・事後の監督⽅式を刷新するとしている。同意⾒では主要目標として、2025 年までに全国をカバーする⽂化貿易専門のサービスプラットフォームを⽴ち上げる計画とした。

■中国当局、滴滴に 1600 億円の罰⾦ ネット安全法違反で

中国のインターネットを統制する国家インターネット情報弁公室は 21 日、中国配⾞アプリ最⼤⼿、滴滴出⾏(ディディ)にインターネット安全法(サイバーセキュリティー法)などネット統制 3 法の違反で 80 億元(約 1640 億円)の罰⾦を科したと発表した。同法違反では過去最⾼額とみられ、中国当局はネット統制を加速する。

■ウルトラマンテーマ館開園

上海市浦東新区にある「上海海昌海洋公園」が、世界初のウルトラマンテーマ館を、7 ⽉ 24 日(日)にオープンした。
同施設には、ウルトラマンテーマ劇場、レストラン、ウルトラマンテーマ展⽰エリア、グッズ販売店、プレイエリアの 5 つのエリアが設置され、ウルトラマン関連の展⽰品約 400 点を展⽰し、「上海海昌海洋公園」限定グッズを含む 500 種類以上の商品が販売されているという。さらに、ウルトラマンテーマ劇場ではオリジナル演目が上演されるほか、新キャラクターも登場して観客を楽しませる。

■収まらぬカラオケ店クラスター 濃厚接触者 2 万 3000 人に

上海市政府は 7 ⽉ 16 日(⼟)、普陀区蘭渓路 148 号のカラオケ店で発生した新型コロナウイルス感染症クラスターに関して、同日までに 2 万 3000 ⼈の濃厚接触者と、5 万⼈の二次濃厚接触者を検査したことを明らかにした。政府は最近の新型コロナウイルス感染症感染拡⼤に関して、ほとんどがこのカラオケ店での感染に起因していると説明。感染者の過去 4 日間の⾏動履歴から濃厚接触者や感染リスクエリアの特定作業が進められている。ほか⻑寧区、徐匯区など市内 9 つの区では先週に引き続き、19 日(⽕)〜21 日(木)で 2 回の⼀⻫PCR検査が実施された。

2022年7月20日

■「データ国外移転安全評価規則」が 9 月 1 ⽇から施⾏

中国国家インターネット情報弁公室は、「データ国外移転安全評価規則」が今年 9 月 1 日から施⾏されると発表した。
同「規則」の制定は、「サイバーセキュリティ法」、「データ安全法」、「個⼈情報保護法」の規定を実⾏し、データ国外移転活動を規範化し、個⼈情報の権益を保護し、国の安全と社会の公共の利益を守り、データの越境の安全、⾃由な移動を促進し、安全によって発展を維持し、発展が安全を促進するようにすることが目的という。また、データ国外移転安全評価のプロセスや監督管理制度、法的責任、コンプライアンスの是正要求なども明確に定めている。

■輸入品の PCR 検査を⼀部緩和、常温品は不要に

輸⼊品に義務付けている新型コロナウイルスの PCR 検査について、国家衛生健康委員会は 12 日、セ氏 10 度以上の常温で輸⼊されたものは不要とする緩和措置を発表した。最新の研究により、10 度以上の常温の環境で運ばれた物資の表⾯についた新型コロナウイルスは 24 時間でほぼ死滅することが判明したという。ただ個別にウイルス付着のリスクがあると判断したものについては消毒を実施する。一⽅、冷凍・冷蔵の状態で輸⼊された商品については、これまで同様、ウイルス付着の検査と消毒を実施するとした。中国当局は新型コロナの流⾏後、海外から輸⼊した冷凍⾷品の表⾯から陽性反応が出たケースが相次いだことから、輸⼊品全般に対して、PCR 検査と消毒を実施していた。

■中国が 1-5 月に発⾏した RCEP 原産地証明書は 4 万 3600 件

地域的な包括的経済連携(RCEP)協定が正式に発効してから半年が過ぎ、批准して協定が発効した国は 13 ヶ国に達した。中国国際貿易促進委員会のデータによれば、今年 1-5 月に、全国貿易促進システムで署名発⾏されたRCEP 原産地証明書は 4 万 3600 件、発給を受けた企業は累計 1 万社を超え、証明⾦額は累計 20 億 8200 万ドル(1 ドルは 136.0 円)に達した。中国製品は RCEP 加盟国内で 3100 万ドルの関税を減免されることが予測されている。輸出商品の分類を⾒ると、⾐類及びその付属品、有機化学品、プラスチック及びその製品が中心だった。

■商務部など 17 部門が⾃動⾞の流通と消費拡⼤に関する措置を発表

中国商務部、国家発展改革委員会、⼯業情報化部などの 17 部門は 7 月 7 日、「⾃動⾞の流通と消費拡⼤に向けた措置」(以下、措置)を発表した。6 月 22 日の中国国務院常務会議における⾃動⾞消費振興策の⽅針をより具体化したもの。措置は 6 項目 12 条で構成されており、主な内容は以下のとおり。
・新エネルギー⾞の購⼊を⽀持し、⾞両所得税免除期間の延⻑を検討する。
・中古⾞流通の規模拡⼤のため、2022 年 8 月 1 日から、全国(国が指定した⼤気汚染防止の重点地域を含む)で、⾃動⾞排気ガスの 「国 5 基準」を満たす、非営業用の⼩型中古⾞の移転制限を撤廃するなど、各地域で中古⾞の移転制限を全⾯的に廃止する。
・⾃動⾞の買い替えを促進し、条件に合致する企業のリサイクル資格の取得を⽀持するなど、リサイクル体制を整備する。
・貿易港のある地域で、⾃動⾞の並⾏輸⼊業務の展開を⽀持する。
・新技術、新モデルを用いて駐⾞場の建設を推進し、都市部における駐⾞場の需給バランスを改善する。
・⾃動⾞のファイナンスリースを促進し、⾃動⾞生産・販売企業とファイナンスリース企業との協⼒強化を奨励し、⾃動⾞⾦融サービスの充実を図る。

■深圳、コネクテッドカー管理条例で交通違反時の責任主体を明確化

深圳市⼈⺠代表⼤会常務委員会は「深セン経済特区コネクテッドカー管理条例」を公布、8 月 1 日から施⾏される。同条例は、深圳経済特区内を⾛⾏するコネクテッドカーに適用し、中国で初のコネクテッドカー管理法規となる。同条例では、コネクテッドカーを「⾃動運転システムにより⼈の操作に代わって道路を安全に⾛⾏できる⾃動⾞」と定義。「条件付き⾃動運転(レベル 3)」「⾼度⾃動運転(レベル 4)」「完全⾃動運転(レベル 5)」の 3 種類に区分した。うち、レベル 3 とレベル 4 のコネクテッドカーは、⼈による運転モードや相応の装置を備え、運転者を配置しなければならないと規定した。レベル 5 のコネクテッドカーは、⼈による運転モード、相応の装置は設置しなくてもよく、運転者も配置せずとも可とした。ただし、無⼈運転による完全⾃動運転の⾛⾏は、市交通管理部門が定めた指定エリア内に限定する。
また、道路交通安全違反を犯した場合の責任の所在を明確にした。運転者のいるコネクテッドカーが安全運転義務に違反した場合、運転者が責任を負う。「完全⾃動運転」⾞が無⼈運転中に安全運転義務に違反した場合、⾞両所有者、管理者が責任を負うと規定した。コネクテッドカーの⽋陥によって交通事故が発生した場合、⾞両の運転者または所有者・管理者は同条例の定めに準じて賠償責任を果たした上で、生産者・販売者に賠償を請求することができる。

2022年7月13日

■中国政府が車消費支援で通知、NEV 免税延⾧検討など

商務部は7月 7 日、「自動車の流通を活性化し、自動車消費を拡大するための若干の措置に関する通知」を発表した。新エネルギー自動車(NEV)の購入・使用支援、中古車市場の活性化加速、自動車買い替え消費の促進などの6 項目で各種措置を実施する。うち NEV に関しては、現行の購置税(車両取得税)免除措置を延⾧することを検討するとした。また、条件を満たす地方政府が、農村部での NEV 普及を促す「下郷」キャンペーンを実施することを支援する方針。さらに社区、駐車場、ガソリンスタンド、高速道路サービスエリアなどでの充電設備設置を積極的に進めていく考え。

■新規税還付・減税・費用削減及び納税・納付猶予、年内の規模がすでに約 2 億 5800 万元に

中国国家税務総局によると、6 月 25 日までの全国の新規税還付・減税・費用削減及び納税・納付猶予の規模は約2 億 5800 万元となっている。 一連の経済安定措置が奏効し、特に増値税控除留保税額還付のボーナスが徐々に放出され、経済運営のスムーズな回復を促している。5 月の全国の企業の売上高は前年同月比 1.9%増で、伸び率が 4月より 9.3 ポイント上がった。6 月 1­25 日の全国の企業の売上高は前年同期比 6.8%増で、伸び率が 5 月よりさらに 4.9 ポイント上がった。

■深玔市が自動運転「レベル 3」合法化、8 月 1 日から走行容認

深玔市が自動運転支援「レベル 3」以上の公道通行を解禁し、深玔市人民代表大会常務委員会は 5 日、「深玔経済特区智能網聯汽車管理条例」の導入を可決した。8 月 1 日付で施行する。最速の技術確立に向けて、深セン市政府は高速道路、都市快速道路、一般道路、駐車場などの試験走行を容認した。有料の道路輸送サービスを展開することを奨励。配車、団地内移動、貨物輸送、夜間走行、応急・緊急輸送など多様なサービスを手掛けるよう求める内容である。

2022年7月6日

■中国政府が車消費支援で通知、NEV 免税延⾧検討など

商務部は7月 7 日、「自動車の流通を活性化し、自動車消費を拡大するための若干の措置に関する通知」を発表した。新エネルギー自動車(NEV)の購入・使用支援、中古車市場の活性化加速、自動車買い替え消費の促進などの6 項目で各種措置を実施する。うち NEV に関しては、現行の購置税(車両取得税)免除措置を延⾧することを検討するとした。また、条件を満たす地方政府が、農村部での NEV 普及を促す「下郷」キャンペーンを実施することを支援する方針。さらに社区、駐車場、ガソリンスタンド、高速道路サービスエリアなどでの充電設備設置を積極的に進めていく考え。

■新規税還付・減税・費用削減及び納税・納付猶予、年内の規模がすでに約 2 億 5800 万元に

中国国家税務総局によると、6 月 25 日までの全国の新規税還付・減税・費用削減及び納税・納付猶予の規模は約2 億 5800 万元となっている。 一連の経済安定措置が奏効し、特に増値税控除留保税額還付のボーナスが徐々に放出され、経済運営のスムーズな回復を促している。5 月の全国の企業の売上高は前年同月比 1.9%増で、伸び率が 4月より 9.3 ポイント上がった。6 月 1­25 日の全国の企業の売上高は前年同期比 6.8%増で、伸び率が 5 月よりさらに 4.9 ポイント上がった。

■深玔市が自動運転「レベル 3」合法化、8 月 1 日から走行容認

深玔市が自動運転支援「レベル 3」以上の公道通行を解禁し、深玔市人民代表大会常務委員会は 5 日、「深玔経済特区智能網聯汽車管理条例」の導入を可決した。8 月 1 日付で施行する。最速の技術確立に向けて、深セン市政府は高速道路、都市快速道路、一般道路、駐車場などの試験走行を容認した。有料の道路輸送サービスを展開することを奨励。配車、団地内移動、貨物輸送、夜間走行、応急・緊急輸送など多様なサービスを手掛けるよう求める内容である。