今週のトピックス(2025年6月)

2025年6月4

■⽶中、貿易協議停滞で非難の応酬 レアアース規制・学生ビザ取り消し

⽶中による貿易協議の停滞を巡り両国が非難を強めている。中国商務省は2日、トランプ⽶⼤統領が「中国が5月の⽶中合意を破った」と批判したことに反発した。⽶国による留学⽣ビザ(査証)取り消しなどが合意に反すると強調した。⽶中はスイスで開いた閣僚級協議の合意に基づき、5月14日に互いに課し合った追加関税を115%引き下げた。

■中国景況感、5月も50割れ 関税摩擦緩和でも受注低調

中国国家統計局が31日発表した5月の製造業購買担当者景気指数(PMI)は49.5だった。前月より0.5ポイント⾼かったが、2カ月連続で好調・不調の境目である50を下回った。⽶国の関税引き下げ後も先⾏き不安で受注が伸び悩んだ。PMIは製造業3200社を対象に調べる。

■中国首相、河野洋平氏らと面会 ⽶対抗へ「中⽇協⼒を」

河野洋平元衆院議⻑ら日本国際貿易促進協会(国貿促)の訪中団は3日、北京で中国の李強(リー・チャン)⾸相と⾯会した。国貿促によると李⽒は関税措置を続ける⽶国に対抗するため「中日両国はさらに協⼒を深めるべきだ」と訴えた。李強⾸相はアメリカのトランプ政権の関税措置について、「世界各国への挑戦と受け⽌めている。中日両国はさらに協⼒を深め、対抗していくべきだ」と訴えました。

■中国、⽇本産水産物輸入の⼀部再開で合意

中国政府は、福島・宮城・茨城など10都県を除く37道府県の水産物に限り、輸⼊再開手続きを開始した。東京電⼒福島第⼀原発の処理水海洋放出(2023年8月開始)を受け、中国が日本産水産物の輸⼊を全⾯停⽌していたが、昨年9月の段階的再開合意を具体化した。日本側は放射性物質(セシウムに加え、新たにストロンチウム・トリチウム)の検査証明書を添付。加工施設の中国当局への再登録が必要で、手続き完了まで数か月を要する⾒通し。

■NVIDIAの中国向け廉価AI半導体、価格3割安

ロイター通信は27日までに⽶エヌビディアが中国向けに廉価版の⼈工知能(AI)半導体を発売する計画だと報じた。4月に⽶政府が輸出規制の対象に加えた「H20」の代替品となる。⽶規制に合わせて性能を落とし、従来の中国向けの主⼒品と⽐べ価格を3割程度安くした。6月にも量産を始める予定だという。

■小⽶、1〜3月の純利益2.6倍 スマホや白物家電の販売好調

中国スマートフォン⼤手の小⽶(シャオミ)は27日、2025年1〜3月期の純利益が前年同期⽐2.6倍の108億元(約2200億円)だったと発表した。4四半期連続で増益だった。中国政府による補助⾦政策が寄与し、主⼒のスマホや利益率の⾼い⽩物家電の販売が好調だった。