今週のトピックス(2026年1月)
2026年1月29日
■中国⾞輸出の12月国別トップはUAE、NEVでも首位
業界団体の中国汽⾞流通協会(CADA)によると、2025年12月に中国の⾃動⾞輸出台数で国別⾸位となったのはアラブ⾸⻑国連邦(UAE)の10万6398台だった。前年同月比で176%増加している。新エネルギー⾃動⾞(NEV)に限ってもUAEが⾸位。前年同月比461%増の5万3326台に急拡大した。国別の⾃動⾞輸出台数の2 位はロシアで6万9660台だった。ただ、中国⾞に対する実質的な関税引き上げなどの措置を受け、ロシア向けの輸出は減少傾向。12月の対ロシア輸出台数は前年同月比で29%減少した。⾃動⾞輸出台数の3〜5位は順に、英国5万4791台(前年同月比291%増)、メキシコ5万1734台(128%増)、アルジェリア3万8792台(1218%増)と続いた。
■中国、「6G技術」試験の第2段階突⼊、インフラ先⾏整備へ
⼯業情報化部の張雲明・副部⻑は20日の記者会⾒で、中国が第6世代(6G)移動通信の研究開発の第1段階技術試験を終え、300項目を超えるコア技術の蓄積を形成したと発表した。既に第2段階の技術試験を開始している。「6G時代」を⾒据えた産業エコシステムの先⾏的な整備・育成を推進していく⽅針とした。また、光ファイバー・ブロードバンドでは、10G-PONポート数が3162万件に達し、全国の3分の2の都市が「ギガビット都市」の基準を満たした。さらに⼀部の都市では「10ギガ光ネットワーク」の実証事業も進められている。
■中国、AI関連企業6000社超え、25年⽣産額1.2兆元規模に
中国の人⼯知能(AI)技術企業が増え続けている。2025年末の時点では、総数が全国6000社を突破した。AI中核産業の年産額は1兆2000億人⺠元(約27兆2400億円)を超えている。中国国務院新聞弁公室と⼯業情報化部が21日に共同で報告した。25年のスマート演算能⼒は、合計1590EFLOPS(1EFLOPS=毎秒100京回の浮動小数点演算)規模に達している。複数の国内企業がAIチップ製品を投入した。高品質な産業⽤データセットも相次ぎ登場し、国産大規模モデルが世界のオープンソース・エコシステムを牽引している。
■BYDがフォード海外工場にバッテリー供給か
中国の比亜迪と⽶フォード・モーターが⾞載バッテリーの供給を巡り、協議を進めているもようだ。フォードの海外⼯場に対し、BYDがハイブリッド⾞(HV)⽤バッテリーを供給する可能性があるという。報道によると、BYDはフォードが接触しているサプライヤー候補のうちの⼀社。フォードは海外⼯場でHVの増産を計画しており、そのためのバッテリー調達を目指して複数サプライヤーと協議を⾏っているという。海外⼯場で⽣産されたHVは⽶国を含む世界各地に向けて輸出される予定。⼀⽅、⽶国内で販売されるHVの大半は、引き続き北⽶の⼯場で⽣産される⾒通しだ。
■中国レストランの⻄⾙が100店閉鎖 インフルエンサーの指摘発端
中国のレストランチェーン「⻄⾙」は全店の3割に当たる102店を閉鎖すると発表した。調理⽅法を巡るインフルエンサーの指摘を発端にネット上で論争が巻き起こり、消費者離れを招いた。約4000人の従業員が転属や解雇になり、関連の損失は5億元(約110億円)とされる。インフルエンサーは25年9月、⻄⾙の料理は比較的高額なのに「プリメイド⾷品(預制菜)」だと指摘した。預制菜とは温めるだけで提供できる調理済料理とういうである。消費者の多くは、「店内調理」「手作り」というイメージを⻄⾙に重ねていた。その認識と実態の間にギャップがあると感じた瞬間、「裏切られた」という感情が⽣まれ、品質よりも心理の問題が⽣じる。
2026年1月22日
■中国、25年可処分所得は実質5%増、1⼈平均98万円
国家統計局は19日、2025年の国⺠1人当たり可処分所得について、前年⽐5.0%増の平均4万3377人⺠元(約98万2100円)だったと発表した。物価変動要因を除いた実質ベースでも5.0%増。同期の実質GDP成⻑率と⼀致した。うち都市部住⺠の可処分所得は平均5万6502人⺠元。実質ベースで4.2%増加した。また、農村部住⺠の可処分所得は2万4456人⺠元。同6.0%増加している。⼀方、国⺠1人当たりの消費⽀出は25年に前年⽐4.4%増の2万9476人⺠元。物価変動要因を除いた実質ベースでも4.4%増となっている。うち都市部住⺠の消費⽀出は実質3.7%増の平均3万5869人⺠元、農村部住⺠は実質5.3%増の2万259人⺠元だった。
■中国ロボ掃除機の世界シェア7割、東南アジア市場が成⻑軸に
中国のロボット掃除機が世界を席巻している。特に東南アジアが重要市場だ。米調査会社のIDCによると、2025年1〜9のロボット掃除機出荷は、世界全体で前年同期⽐18.7%増の総量1742万4000台に拡大している。業界大⼿は上から石頭科技(Roborock)、科沃斯(ECOVACS)、追覓科技(Dreame)、小米(Xiaomi)、雲鯨(NARWAL)の順。これら中国大⼿5社が世界シェア約7割を掌握している。IDC中国のアナリストによると、25年の世界ロボット掃除機市場が堅調に成⻑した背景には、中国ブランド製品が継続的に進化した点が挙げられる。チャネル運営の効率も向上し、市場需要を有効に掘り起こしたとみられる。
■中国25年の⾼性能コンピューティング市場規模、2.96兆円超え
2025 年の高性能コンピューティング市場規模は、中国全体で合計1300億人⺠元(約2兆9600億円)を超えた。消費者級ユーザーの総数は、12月時点で1000万人近くにまで拡大している。パブリッククラウドの高性能コンピューティングサービスでは、グラフィックボードの総使用時間が年間14億700万時間に膨らんでいる。中国インターネット協会(ISC)、中国通信企業協会(CACE)、中国情報通信研究院(CAICT)などが12月24〜25日に四川省成都市で開催した「2025算⼒インターネット大会」で報告した。
■ファーウェイの運転支援、26年80⾞種に 累計販売は300万台⾒通し
中国の通信機器大⼿、華為技術(ファーウェイ)は、独自に開発した運転⽀援システム「乾崑ADS」を搭載した⾞両の販売を拡大していて、2026年に同社の運転⽀援技術の搭載⾞が80⾞種以上に増えると発表した。25年11月時点では約30⾞種だった。搭載⾞の累計販売は26年末までに前年末⽐約2倍の300万台を⾒込む。ファーウェイは、運転⽀援システムの開発において、今後も技術⾰新を追求し続けるとともに、より多くの⾞両にこのシステムを搭載することで、業界内での競争⼒を高めていくことを目指している。
■百度、UAEで⾃動運転タクシー 海外で初の商⽤運⾏
中国ネット大⼿の百度(バイドゥ)は19日、アラブ⾸⻑国連邦(UAE)の⾸都アブダビで自動運転タクシー事業を始めたと発表した。百度が海外で自動運転タクシーを商用運⾏するのは初めて。中国で培った知⾒を生かして海外市場を開拓する。現地で自動運転技術を⼿がけるオートゴーと組み、25年11月にアブダビ初となる完全無人で商業運⾏する許可を得た。2026年中に運⾏台数を数百台規模に増やす。中国の国有自動⾞メーカーと共同開発した⾞両を使う。観光地のヤス島で始め、アブダビ全域へ展開する。
2026年1月15日
■中国⾃動⾞安全部品など16品目でCCC認証強化、27年から第三者評価に
中国当局は製品安全規制の強化に乗り出す。国家市場監督管理総局はこのほど、「中国強制製品認証(CCC認証)」の⼀部品目について、認証方式を⾒直すと発表した。電動工具や⾃動⾞安全部品など、国⺠の健康・安全に関わる16品目を対象に、従来の企業による⾃⼰適合宣⾔から第三者機関による認証評価へ切り替える。公告によると、2027年1月1⽇以降、対象製品はCCC認証を取得し、CCCマークを付けなければ出荷、販売、輸入、使用できない。既存の⾃⼰適合宣⾔は⼀括して失効する。26年7月から指定認証機関が申請を受け付け、同年12月末までに企業は証書への切り替えと⾃⼰適合宣⾔の取り消しを完了する必要がある。次のステップとして、市場監督管理総局は認証機関を指導し、法令に基づき効率的にCCC認証を進める。認証監督を強化し、公平で信頼性の高い、安全な市場環境の整備を目指す。
■中国コーヒー市場競争が激化、瑞幸など⺠族ブランドが主導権握る
中国のコーヒーチェーン市場では近年、競争が⼀段と激しくなっている。かつてはスターバックスやコスタなど高価格帯の海外チェーンが主導していたが、中国の新興コーヒーチェーン「瑞幸コーヒー(luckin coffee︓ラッキンコーヒー)」や「庫迪コーヒー(COTTI COFFEE:コッティコーヒー)」といった低価格の国内チェーンが急速に台頭している。業界はデジタル化と価格競争⼒を武器に国内勢が拡大を続けており、本⼟ブランド主導が「新常態」となる可能性があるとの⾒方が出ている。
■中国消費財「以旧換新」販売額88兆円、4.94億⼈に恩恵
消費財の買い替え補助政策「以旧換新」の対象となる5大カテゴリで、2024〜25年の販売額は3兆9200億人⺠元(約88兆円)に達した。延べ4億9400万人の消費者が恩恵を受けているという。24〜25年に⾃動⾞の買い替えは1830万台に達し、そのうち新エネルギー⾃動⾞(NEV)が約6割を占めた。家電の買い替えは1億9200万台で、うち9割以上が「⼀級能效(⼀級⽔效)」と呼ばれる国の最高レベルの省エネルギー・節⽔性能基準を満たす製品となっている。なお、先ごろ発表された26年の以旧換新政策では、家電の補助対象を前年の12品目から6品目へと縮⼩した。⼀方で、デジタル製品の補助対象にスマートグラスを追加し、3品目から4品目へと増加させている。
■⼩鵬が「空⾶ぶクルマ」部門分離か、⾹港でIPO計画
中国の新興電気⾃動⾞(EV)メーカー、⼩鵬汽⾞が傘下の「空⾶ぶクルマ」部門、⼩鵬匯天(XPENG AEROHT)を分離上場させるもよう。香港証券取引所での新規株式公開(IPO)に向け、JPモルガン・チェースとモルガン・スタンレーをアドバイザーに選定したという。早ければ年内にも上場する⾒通し。ただ、詳細は依然として検討中で、IPO計画が変更される可能性もあるという。⼩鵬匯天は広州に延べ床面積12万平方メートルの工場を保有。将来的には30分に1機の⽣産が可能となる設計だ。同社初の量産型eVTOL(電動垂直離着陸機)は、2026年後半に顧客への引き渡しを予定している。
■吉利、25年の世界販売26%増の411万台 低価格EV好調
中国⺠営⾃動⾞大手の浙江吉利控股集団は9⽇、2025年のグループ世界販売台数が24年⽐26%増の411万6321台となったと発表した。400万台の大台を超え、過去最高を更新した。中国国内で低価格帯の電気⾃動⾞(EV)の販売が好調だったのに加え、海外では販売網を拡充した。
2026年1月9日
■ 中国が軍⺠両⽤(デュアルユース)品の輸出規制を強化
商務部は 6 ⽇の声明で、⽇本向けの軍⺠両用(デュアルユース)品目に関する包括的な規制を即時発効すると発表し、公告公布の⽇(2026 年 1 ⽉ 6 ⽇)より即時発効。商務部は対象となる輸出品目を具体的に明らかにしなかったものの、商務部が公表しているデュアルユース品目の一覧には、レアアースや先端電子機器、航空宇宙関係の部品、ドローン(無人機)、原子⼒関連技術などが含まれている。レアアースは幅広い製品に不可⽋で、その用途は⽇常的な電子機器や自動⾞から、F35 戦闘機のような先端兵器システムまで多岐にわたる。
■ 中国、貿易紛争での対抗措置を明⽰ 26 年に改正法施⾏
中国政府は、12 ⽉ 27 ⽇、第 14 期全国人⺠代表大会常務委員会第 19 回会議で「対外貿易法」の 2 回目の改正を決定し、2026 年 3 ⽉ 1 ⽇に施⾏することを公布した。対外貿易法は 1994 年に中国の対外貿易活動を規律する基本法として制定以来、2004 年、2016 年、2022 年に改正をされているが、大きな体系的改正としては、2022 年に続く 2 回目となる。今回の改正は、世界経済と貿易の構図が深刻な調整にあり、中国の新たなビジネス形態・モデルが活況を呈し対外開放がより⾼いレベルへと向かう重要な局面で、対外貿易の質の⾼い発展を促進するための重要な法 的措置と位置付けており、グローバル化の新しい段階において、中国が率先してルールを形成し、国益を守ることを目的としている。
■ 中国政府、調達の国産品優遇に関するルールを 1 日から施⾏
国務院は 2025 年 10 ⽉、政府調達における「国産品」の基準・支援策「政府調達で国産製品基準および関連政策施⾏指針」を発表、26 年 1 ⽉ 1 ⽇から施⾏されている。政府調達に国産品と非国産品が参加する場合、国産品には価格表過剰の優遇措置を適用する。具体的には⼊札価格から 20%を控除した⾦額での参加が可能となる。同時に国産化に関わる定義・基準も新たに規定した。国内で⽣産する部品コストが全コストの一定⽐率以上を占めるほか、一部の特定製品については国内での⽣産・完成などの用件を満たす必要がある。
■ 吉利汽⾞、安全実験施設を稼働 440 億円投資
中国⺠営自動⾞の吉利汽⾞集団は、中国東部浙江省寧波に、自動⾞の安全技術の実験施設を稼働した。吉利汽⾞の試験センターは、4.5 ヘクタールの敷地に 20 億元(約 441 億円)を投じて建設され、世界最大級だという。同社の 12 ⽇の発表によると、⾼速衝突試験からバッテリーやパワートレインの安全性評価まで、幅広い試験を実施できるように設計されていると発表した。全⻑約 300 メートルの屋内衝突試験トラックや、雨や雪などの気象条件を再現する 2 万8536 平⽅メートルの風洞も備えているという。新興自動⾞メーカーの台頭が進むなか、自動⾞メーカーとして安全性を重視する姿勢を⽰す。
■ ファーウェイ、スマホ部品 6 割を中国製に 半導体の国内供給網に厚み
12 ⽉ 25 ⽇付の⽇経新聞によると、中国の半導体の供給網に厚みが増している。⽶国の対中輸出規制を契機に、中国で中央処理装置(CPU)やメモリなどの核心半導体の国産化が進展し、通信機器・スマートフォンメーカーの「ファーウェイ」は新型スマートフォンで中国製部品の⽐率を⾦額基準で約 6 割まで引き上げたことが明らかになった。スマホで培った半導体回路の微細化技術を応用し、最先端の人⼯知能(AI)半導体でも存在感を⾼めつつある。

