今週のトピックス(2024年8月)

2024年8月28

■7 月の自動車販売台数、前年同月比で減少、新エネルギー車は好調続く

中国自動車工業協会(CAAM)は 8 月 9 日、7 月の自動車販売台数が前年同月比 5.2%減の 226 万 2,000台、生産台数が 4.8%減の 228 万 6,000 台と発表した。前月比ではそれぞれ 11.4%減と 8.8%減だった。

■中国、原発 11 基の建設認可 脱炭素へハイペース続く

中国政府は 19 日、江蘇省などの原子力発電所 5 カ所 11 基の建設プロジェクトの認可を出した。国営の新華社などが伝えた。総投資額は 2000 億元(約 4 兆 1000 億円)を超える。2022 年から毎年 10 基の建設プロジェクトを認可している。24 年も高水準のペースを保ち、「脱炭素」の加速をめざす。

■中国高速鉄道、苦肉の値上げ策 負債 120 兆円膨張に焦り

中国国有の鉄道会社、中国国家鉄路集団が運賃改革を急いでいる。高速鉄道の主要路線で実質値上げに踏み切ったほか、高価格帯の座席グレードも新たに設けた。これまで路線網の拡大によって売り上げを伸ばしてきたが、そのツケで膨らんだ負債は 120 兆円を超す。既存路線での稼ぐ力の強化が求められている。

■マクドナルド、南京市で新たな R&D センター稼働、今後 5 年間で約 820 億円投じる

マクドナルド中国は 8 月 6 日、江蘇省南京市に建設した研究開発(R&D)センターの新棟が正式に稼働を開始したと発表した。中国の R&D 本部と位置づけ、今後 5 年間で 40 億元(約 820 億円、1 元=約 20.5 円)を投じ、デジタルトランスフォーメーション(DX)を推進する。

■メルセデス・ベンツ、中国でレベル 4 自動運転実証実験の承認取得

ドイツ自動車大手メルセデス・ベンツグループ傘下のメルセデス・ベンツは 8 月 8 日、北京市内で自動運転レベル 4 の公道実証実験を行う承認を得たと発表した。中国企業以外の自動車メーカーとしては初めてで、中国の自動運転スタートアップの文遠知行(WeRide)と共同で承認を得た。

2024年8月21

■レノボの純利益 38%増 4〜6 ⽉、パソコン販売が回復

パソコン世界最大⼿レノボ・グループが 15 ⽇発表した 2024 年 4〜6 月期決算は、純利益が前年同期比 38%増の2 億 4300 万ドル(約 360 億円)だった。4〜6 月期として 2 年ぶりの増益となった。人⼯知能(AI)開発のための研究開発費が増えたものの、主⼒のパソコン事業が回復し補った。

■アリババ 4~6 ⽉、純利益 29%減 海外通販拡大でコスト増

ネット通販最大⼿のアリババ集団が 15 ⽇に発表した 2024 年 4〜6 月期決算は、純利益が前年同期比 29%減の242 億元(約 5000 億円)となった。越境電子商取引(EC)市場の拡大を受けて積極投資を続ける海外通販で損失が拡大したことなどが響いた。

■テンセント 4〜6 ⽉期、ゲーム復調 収益分配で新たな火種

ネットサービス大⼿、騰訊控股(テンセント)が 14 ⽇発表した 2024 年 4〜6 月期の純利益は前年同期比 82%増の 476 億元(約 9800 億円)だった。新作の貢献などで主⼒のゲームが国内外ともに伸びた。ゲームから得る収益の分配を巡りスマートフォン大⼿とあつれきが生じるなど新たな火種を抱える。

■ディズニー新アトラクション スパイダーマンのコースター

上海浦東新区にある「上海ディズニーリゾート」責任者は8月 11 ⽇(⽇)、リゾート内の「上海ディズニーランド」に、映画『スパイダーマン』をテーマにしたアトラクションを新設することを発表した。同園に初めて開設される「マーベルエリア」。新アトラクションはローラーコースター型で、窮地に陥ってしまったスパイダーマンを全速⼒で追いかけ、彼とともにトラブルを抜け出すという内容だ。完全投入型のスピード体験ができ、世代を問わずスパイダーマンの魅⼒を楽しめるアトラクションだという。また上海ディズニーランド3つ目となるホテルも建設予定だ。

■中国の⾼級 EV、25 年に⽇本進出 吉利傘下の「Zeekr」

中国の電気⾃動⾞(EV)ブランド「Zeekr(ジーカー)」が 2025 年に⽇本に進出する。中国で 400 万円超の価格で販売する人気の⾼級 EV を⽇本でも発売する。中国の EV ブランドは大⼿の比亜迪(BYD)も⽇本で販売を伸ばしている。中国勢の相次ぐ参入で消費者の選択肢が増え、EV の普及を後押しする。

■ポールスターが初の米国生産、対中国製の重関税を回避

スウェーデンの⾼級電気⾃動⾞(EV)ポールスターは 14 ⽇、⽶国で多目的スポーツ⾞(SUV)の生産を始めたと発表した。ポールスターは中国⺠営⾞大⼿の浙江吉利控股集団がスウェーデンの子会社、ボルボ・カーと⽴ち上げた。初となる⽶国生産は、中国製に対する重関税を回避する狙いがある。

2024年8月7

■香港・マカオからの外国人ツアー団体、海南省へビザなしで 144 時間以内の滞在が可能に

中国出入境管理局は 7 月 30 日、香港特別行政区とマカオ特別行政区から中国・海南省に入境する外国人の旅行ツアー団体に対し、144 時間以内のビザ免除の滞在を同日から認める措置を即日実施すると発表した。

■中部地域 4 省の上半期経済成⾧率、湖北省除き中国全体の伸び率を下回る

中部地域 4 省(湖北省、湖南省、河南省、江西省)の各統計局は 2024 年上半期の主要経済指標を発表した。各省の域内総生産(GRP)は、湖北省が前年同期比 5.8%増の 2 兆 7,346 億元(約 57 兆 4,246 億円、1 元=約 21 円)、湖南省が 4.5%増の 2 兆 4,545 億元、河南省が 4.9%増の 3 兆 1,231 億元、江西省が 4.5%増の 1 兆 5,638 億元だった。湖北省は中国全体の 2024 年上半期の GDP 成⾧率(5.0%)を上回ったが、湖南省、河南省、江西省は下回った。

■中国でゲーム見本市開幕、600 社出展 米半導体も AI 展示

上海市で 26 日、アジア最大級のゲーム見本市「チャイナジョイ」が開幕した。ゲーム大手の騰訊控股(テンセント)など約 600 社が出展した。ゲーム制作で生成 AI(人工知能)の活用が広がるなか、米国の半導体やクラウド関連企業も参加し、商機をうかがった。

■Apple、上位 5 社から 5 年ぶり陥落 中国 4~6 月スマホ出荷

米アップルが中国のスマートフォンのランキングでトップ 5 位から陥落した。米調査会社 IDC が 25 日に発表した 4~6 月の出荷台数で、中国の現地スマホメーカーが 5 位までを独占し、アップルは 6 位となった。

■恒大汽車、債権者が法的整理申請 広東省関係会社に

経営再建中の中国不動産大手、中国恒大集団の電気自動車(EV)子会社、中国恒大新能源汽車集団(恒大汽車)は 28 日、債権者が広東省の関係会社に法的整理を申請したと発表した。