中国向け⾷品輸出︓CIQ登録(GACC登録番号)とは︖

当社が以前、加工食品を中国へ輸出した際に、中国側から「企業の CIQ 的登録」を求められているはずなので、そのときの登録番号を教えてほしいと言われています。CIQ登録とは何のことなのでしょうか︖


 「CIQ 登録」という表現は、かつて中国に存在していた検験検疫機関(CIQ)の呼び名に由来します。2018年にCIQ は中国海関総署(GACC)へ統合され、現在では「CIQ登録」と言われる場合も、実際にはGACCが管理する海外食品生産企業の登録(CIFER登録)を指しています。

 この登録は《中華⼈⺠共和国輸⼊食品境外生産企業登録管理規定》(海関総署令第248号)に基づいており、2022 年1月1日から義務化されています。つまり、中国へ食品を輸出する際には、製造・加工・保管を⾏う海外の施設が事前にCIFERシステムで登録を⾏い、18桁の英数字から成る「在華登録番号(CIFER番号)」を取得しなければなりません。さらに、この番号は食品の内外包装に明確に表示することが規定第17条で求められています。輸出に際して欠かせない必須の手続きです。<例: CJPN2408230428017(进口商:上海〇〇〇〇有限公司)>

 また、規定では食品を大きく二つのカテゴリに分けています。⾁類・⽔産物・乳製品・卵・穀物・⾷⽤油脂など18品目は「第7条品目」とされ、輸出国政府(日本では農林⽔産省)が審査のうえ中国海関総署へ推薦する必要があります。
 それ以外の「第9条品目」については、企業自身がCIFERシステムを通じて直接登録申請を⾏うことになります。自社製品がどちらに該当するかは、国際貿易シングルウインドウの「Product type query」機能でHSコードや3桁のCIQ 附加码を⼊⼒して確認可能です。

 ただし注意が必要なのは、HSコード+CIQ附加码(13桁の通関分類コード)はあくまで通関時の品目特定用であり、企業に付与される在華登録番号(CIFER番号)とは別物だという点です。混同しないようにご留意ください。公式情報は中国海関総署の「インターネット+海関」プラットフォーム内にある「輸⼊食品境外生産企業登録」専用ページで確認できます。ここには規定全文、登録対象品目のリスト、申請手続きのガイド、よくある質問などがまとめられています。
 日本側では農林⽔産省のウェブサイトにも関連情報が掲載されており、また一般財団法⼈ 新日本検定協会が問い合わせ窓口として案内されています。

 以上、取引先が求めている「CIQ的登録番号」とは、現在のGACCが付与する在華登録番号(CIFER番号)を意味します。中国への輸出には必須ですので、まずは自社製品が「第7条品目」か「第9条品目」かを確認し、CIFERシステムで登録状況を早めにチェックされることをお勧めします。

  
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