日系企業進出状況(2025年8月)

2025年8月28日

■ホンダとのエンジン合弁会社、東風汽⾞が持ち株50%すべて売却へ

中国の自動⾞大手、東風汽⾞集団は東風本田発動機公司の株式50%を売却する計画だ。広東聯合産権交易中⼼のウェブサイトで明らかになったもの。最低⼊札価格は未定で、⼊札期限は9月12日となっている。東風本田発動機は広東省広州に拠点を置くエンジンメーカー。東風汽⾞集団が50%、ホンダが40%、ホンダの中国現地法⼈が10%を出資する。売却資料によると、東風本田発動機は2025年上半期に3億7100万⼈⺠元(約76億円)の純利益を計上した。⿊字転換を果たしている。今回の売却について東風汽⾞は、ガソリン⾞資産の構造最適化を図るものと説明。新エネルギー自動⾞(NEV)に重点をシフトする戦略の一環とも指摘している。

■「タイトーステーション」香港5・6号店、15日に同時オープン

スクウェア・エニックス・ホールディングス傘下のタイトーは18日、香港でのアミューズメント施設事業のさらなる拡大と多様化する顧客ニーズへの対応を目的として、フランチャイズ形式による「タイトーステーション」の香港5号店、6号店を2025年8月15日に同時オープンしたことを明らかにした。今回の新店舗では、5号店はファミリー層・地元利用者向けに、家族や友⼈とゆったり過ごせる景品や温かみのある空間を、6号店は若者や観光客向けにトレンド感あふれる景品や映えるフォトスポットを用意するなど、全く異なる特徴の店舗となっている。

2025年8月21日

■ダイニック、中国子会社で接着芯地メーカーの昆山司達福紡織を現地社に譲渡

書籍⽤クロスや接着芯地、⾃動⾞内装⽤不織布などを製造するダイニックは、中国江蘇省の完全子会社・昆⼭司達福紡織有限公司で計画していたサーマルトランスファーリボンなど情報関連事業を中止し、同社を売却して事業の選択と集中を図る。譲渡先は、昆⼭理嵘物聯科技有限公司(同省)傘下で新興エネルギー技術の開発や技術コンサルティング、不動産管理などを⼿掛ける昆⼭大同興新能源有限公司。

■エーザイ不眠治療薬「デエビゴ」、中国で販売開始

エーザイは18日、中国で⾃社創製の不眠症治療薬「デエビゴ(中国語名︓達衛可)」を発売したと発表した。 中国で初めて当局から承認を取得したオレキシン受容体拮抗(きっこう)薬となる。 中国国家薬品監督管理局から今年5月に販売の承認を取得し、今月8日から販売を始めた。 中国の病院やオンライン薬局などで購⼊できる。 薬価は28錠⼊りが498元(約1万円)、14錠⼊りが280元。

2025年8月7日

■トヨタがタイで中国部品調達 ⽇系供給網に転機、低コストでEV・HV

トヨタ⾃動⾞は東南アジア最大の⽣産拠点であるタイで中国の部品メーカーからの調達を拡大する。2028年から現地⽣産する新型の電動⾞に部品を採用する。電気⾃動⾞(EV)の普及に伴い⼒をつけた中国メーカーを取り込み、コスト競争⼒を⾼める。日系企業を主軸としてきた東南アジアの日本⾞サプライチェーン(供給網)の大きな転機となる。

■⼩糸製作所が中国⽣産体制を再編、湖北工場は前照灯に特化

小糸製作所は7⽉29日、中国の湖北小糸⾞灯(湖北省)で標識灯の⽣産を終えると発表した。湖北小糸の事業のうち、標識灯の⽣産は2025年度内をめどに中国・広州小糸⾞灯(広東省広州市)と小糸九州(佐賀市)に移管。これにより湖北小糸は前照灯のみを⽣産する体制とする。⽣産能⼒の削減規模は、同工場でつくる⾃動⾞照明全体の6割にあたる。2026年3⽉までをメドに中国や日本の別工場へ移管し、供給を継続する。日本⾞は中国で販売不振が続いており、工場の稼働率を⾼めて収益体質を改善する。