今週のトピックス(2024年10月)

2024年10月9

■グリーン水素製造装置、7 割が中国に集中 IEA 予想

国際エネルギー機関(IEA)は 2 日、2024 年の世界の⽔素エネルギー市場に関する報告書を公表した。再生可能エネルギーを使いグリーン⽔素を製造できる電解槽では、中国の設置容量が全体の 7 割弱を占める⾒通しだ。

■データ安全管理条例を来年施⾏ 生成 AI も対象に

中国政府は 30 日、2025 年 1 月 1 日にネットワークデータ安全管理条例を施⾏すると発表した。⽶中対⽴の先鋭化などを受けて、21 年に発表された草案に⽐べて「国家安全」を強調した。海外のデータ処理活動についても、中国の国家安全を脅かす場合は法的責任を追及する。

■ジェトロ、大連日本商品展覧会で日本の「健康・福祉」を PR

大連市で 9 月 26〜28 日、「大連日本商品展覧会」が開催された。大連市政府が主催、中国国際貿易促進委員会大連市分会と大連国際商会が実施したもので、日本の商品に特化した展示会となっている。13 回目となる今回の出展社数は約 300 社、3 日間の来場者数は延べ約 6 万人に達した。出展分野はヘルスケア、食品、日用品、環境・省エネなどで、日本製のほか、中国進出日系企業が製造した中国製商品も多数出展された。

■中国家電大手 TCL、韓国 LG ディスプレイの中国 2 工場を買収

中国家電大手の TCL 科技集団は 9 月 26 日、韓国 LG ディスプレイ傘下の楽⾦顕示(中国)の株式 80%と、楽⾦顕示(広州)の株式 100%、この 2 社が持つ技術やサポートサービス事業を買収すると発表した。買収の基準価格は 108 億元(約 2,214 億円、1 元=約 20.5 円)で、パネル生産子会社の TCL 華星光電技術(CSOT)を通じて実施する予定だ。

2024年10月2

■キャラ商品「谷子(グーズ)」 推し活ブームで新造語

中国で「推し活」の盛り上がりを背景に、ゲームやアニメキャラクター商品の人気が⾼まっている。「グッズ」に発音が似た「谷子(グーズ)」という造語が若者の間で広がる。商業施設には専門店が増えている。

■住宅ローン⾦利の変更柔軟に 期間 1 年の制限撤廃

中国人⺠銀⾏は9月 29 日、個人の住宅ローンについて変動⾦利の変更を柔軟にすると発表した。最低 1 年は⾦利を変更できないとした従来の制限を撤廃し、11 月から銀⾏との協議で期間を決めることを認める。

■国有など 26 社の重複 12 事業再編 電池や希土類強化

中国政府は 26 日、国有⼤⼿など 26 社の重複した 12 事業を再編すると発表した。⾞載電池やレアアース(希⼟類)など「戦略性新興産業」と位置付ける重点分野が主な対象だ。米中対⽴の先鋭化や中国経済の停滞のなか、国有⼤⼿は経営資源を集中し、サプライチェーン(供給網)を強化し競争⼒を引き上げる。

■中国・吉利、ベトナムに⾞⼯場 地場企業と 240 億円投資

ベトナムの自動⾞販売⼤⼿タスコは 24 日、中国⺠営自動⾞⼤⼿浙江吉利控股集団傘下の吉利汽⾞と合弁会社を設⽴し、吉利汽⾞ブランドの自動⾞の組み⽴てを始めると発表した。自動⾞生産に事業領域を広げたいタスコと、東南アジア市場を攻略したい吉利汽⾞の思惑が一致した。

■独 VW、中国で人員削減へ エンジン⾞の低迷受け

自動⾞⼤⼿ドイツのフォルクスワーゲン(VW)が独国内に加え、新⾞販売の 3 割を占める中国でも人員削減に踏み切る方針であることが 23 日までに分かった。工場を閉鎖する可能性もある。エンジン⾞の販売が落ち込み、電気自動⾞(EV)など「新エネルギー⾞」で中国勢にも後れを取っており、世界各国で抜本的なリストラに着⼿する。