その37.筆談のススメ(1)
―――筆談の極意
日中辞典を購入し、日本語で好きな単語を引き、好きな言葉から覚えて行くというのは確かに効果的な学習方法だと言えます。その最大の理由は、日本人は言葉を覚えることに喜びを感ずるからです。多くの人が、「よくぞ、漢字文化の一大支流を受け継いで来た日本人に生まれける!」とその幸運に思いを致し、愉快な気分になるのを禁じ得ないに違いありません。
発音ができるようになっただけで、
裁員 cai(2 、赤) yuan(2
) (リストラ)
期権 qi(1、赤) quan(2、赤) (ストックオプション)
等が言えるようになってしまうのですから。
中国人に向かって上記の言葉を発したら、尊敬のまなざしで見てくれますよ。更に、中国語の勉強を始めてまだ1ヶ月だと知ったら、ビックリ仰天(大吃一驚)するに違いありません。
中国人でもこの言葉を使えない人は大勢いるのですから。
しかし、もう一つ日本人には、有利なこと(優勢)があるのです。それは、「筆談」ができるということです。
こう申し上げると、「あなたは前に筆談は難しいって言ったじゃないですか?
180度違うことを言ってもらっちゃ困るよ」と反発される方がいらっしゃるでしょうが、確かにおっしゃる通り、私は、筆談の困難さを説きました。
しかしながら、それは、このレベルにまだ達しない人について申し上げたのです。このレベルに達すると、状況は一変します。
「筆談は、意思疎通を図る上で有効であるのみならず、中国語を学ぶ上でも極めて有効な手段です。
どしどし筆談をやるべきです。」
ここで、筆談をやる際の極意をお教えしましょう。
次のフレーズを中国語で覚えて行くことです。
それだけです。
「これは何ですか?」
「どう書きますか?」
「どう読みますか?」
「『おいしい』、はどう言いますか?」
「『hao kan』、はどういう意味ですか?」
さー、日中辞典で引いてみてください。或いは、周りの中国人に聞いてみてください。
(続く…)
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