その38.筆談のススメ(2)
―――“zhe(4、赤)shi(4、赤)shen(2、赤)me(軽声、赤)
?”
では、筆談をはじめましょう。
紙と鉛筆を用意して、中国人の隣または向かいに座ります。
何かを指差しながら、言います。
“zhe(4、赤)
shi(4、赤 ) shen(2、赤) me(軽、赤 )?”
これが、「これは何ですか?」なのです。
筆談だからと言って、紙に書いてはいけません。出だしは、口で言わなくてはなりません。正しい発音で。
それにしても、赤のオンパレードですね。真っ赤ですね。
これだから、勉強法を間違うと、100年かかっても「これは何ですか?」が中国語では言えないんですね。
大変残念な話です。もったいない話です。発音がきちんとできないばかりに、こんな簡単なことも言えないというのは。
ですから、過激に聞こえるかも知れませんが、
「発音を『カタカナ』や『ひらがな』で表わした
中国語のテキスト」や
「『カラオケ』で中国語を学ぶ!」
などといったテキストは、即刻廃棄すべきです。
「百害あって一利無し」です。
「日本人には中国語は無理だよ」などと中国人に言われ放題の元凶はまさに、この種の間違った学習法を無垢な人々に押し付けるやり方です。
例えば、「これは何ですか?」を、カタカナでどう表わすというのでしょうか?
チェー シー シェンモ?
ですか?
くどいようですが、日本人の耳には、そう聞こえるだけで、それを発音しても、生後6ヶ月の中国人の赤ん坊の中国語と同じ位、中国人の耳には『ちんぷんかんぷん(tingbudong,kanbudong)』です。
さて、過激な言辞はその位にとどめ、実際の用法をご説明しましょう。
気を付けなければいけないことは、
○正しい発音=中国人の耳が中国語であると識別できる発音で話すこと。
○意味の区切りを発音の区切りとすべきです。
どういうことかと言いますと、
zheshishen me ?
zheshi shen me ?
zhe shishen me ?
などとしていけません。
zhe shi
shenme ?
(これ) (――である) (何)
と、区切って、言うべきです。
20秒くらいポーズを置いてもかまわないですよ。
○ ゆっくりと話すことです。
○ あらぬところを指差して、この言葉を発しないことです。
特に、異性に対しては。
さて、上記の規則を守って、口火を切ったところ、相手の中国人がこう答えて来ました。
“ jie
zhi
”
(続く…)
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