その13.問題はいかにして「中国語の耳」を作るか(2)
−なぜ「田中式ピンイン表記法」なのか?
日本人の間に広く「中国語の耳」を形成すべく「100万人の中国語入門コース」を開設し、「田中式ピンイン表記法」を実践に移してみたところ、この手法の考案者にとってますます「我が意を得たり」を地で行くような結果が得られています。
いや、それにどころか、受講生の上達の早さに本心驚いています。
決してこれは、単なる宣伝文句(老王売瓜)でも、虚勢(虚張声勢)でもありません。
受講生の一人、69歳の会社社長が、2回目の授業が終わって、
「kai biao(メーターを倒して下さい)」
「mai bu qi(買いたくともお金がない)」
「zhe shi shen me?(これは何ですか?)」
「zen me xie?(どう書きますか?)」
「zen me nian?(どう読みますか?)」
「chi bu lai (口に合いませんね)」
・ ・・・・・・・・・・
などが正確に言えるようになり、いたく感激していました。
しかし、教える私の方はそれ以上に、正直言って目が潤むほどに感激しました。
他の受講生も同じです。年齢や性別はほとんど関係ありません。
たった1ヶ月の短い間の経験ではありますが、以上のことから、私は今や次のようないくつかの発見をしました。
発見1.意識がとぎすます「耳」
「中国語の耳」を持たなければいけないと意識した時から、さー今から新しい耳を持つんだぞと意識した時から、人は中国語の発音に対して、それまでとは比べ物にならないような集中力を以って耳をとぎすますことが出来、日本語の発音と中国語の発音の違いを鋭く区別できるようになる。
発見2.日本人教師の効用
本来自分と同じ「日本語の耳と口しか持たない」日本人教師の口から外国語が発せられることにより、「私にも出来るはずだ!」という意識が高まり、「この人はネイティブじゃないから、しょせん発音は標準じゃないよ」などとごたくを並べず素直に教師の言う事を聞くようになるという効果が期待できる。
発見3.中国語の発音は日本人向きかも
中国語の発音は、日本人にとって意外と易しい。
発見4.母国人同士で恥をかくことの効用
日本人にありがちな中国語を話すことに伴う「恥ずかしさ」や「怖れ」を取り除いてやれば、上達は早い。
以上の「発見」は、回を重ねる毎に「確信」というべきものへと変わって来ています。
(続く…)
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