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その64.なぜ、「これなら出来る!・・・」か?(12)
この「音素」という考え方をすると、なぜ同じ音でも人によって違ったように聞こえるかの説明がつきます。
具体的な例を挙げますと、
先ず、犬の鳴き声、猫の鳴き声、
ワンワン
バウバウ
ニャンニャン
のどれが犬の鳴き声で、どれが猫の鳴き声か聞いたところ、
<犬> <猫>
A国人・・・ ワンワン ニャンニャン
A国人・・・
バウバウ
B国人・・・ バウバウ ワンワン
ニャンニャン
という答えが返って来ることもあり得るのです。
次に、中国語での例を挙げますと、中国語の「車間」を、
<発話> <聞き取り>
Aさん che jian che jian
Bさん ke jian ke jian
che jian
つまり、Bさんは、人が「che jian」と発音しても、「車間」の意味に取ることが出来るのに、自分は「che jian」とは、発音できないということが起こりうるのです。
ちょっと見には、Bさんの方に分があると言いたいところですが、正しい発音がAさんのものだとしたら、Bさんは、「車間」という言葉を多くの人に伝えることが出来ない訳ですから、大変不利です。
日本人が、カタカナを頼りに中国語の発音を学ぶとこういう現象(Bさん)が起きてしまうのです。
もうこれ以上は、くどくど言いますまい。日本人は、「カタカナ」に頼りたい気持ちさえ捨て去ることが出来れば、その59.(7)で挙げた@「6ヶ月後に日常会話がこなせる」の第一関門である@「発音」は、必ずクリアできるのです。6ヶ月どころか、2時間で大丈夫なのです。これに関しては、あれこれあげつらう余地はもうありません。なぜなら、私が主宰する「100万人の中国語」入門コース(全3回)では、既に、1000人以上の人において、そのことが証明されているからです。
それより、問題は、A「語彙」です。
(続く…)
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