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その59.なぜ、「これなら出来る！・・・」か？（７）
① 「6ヵ月後に日常会話がこなせる。」
は、果たして可能か否か、即ち、全く中国語を学んだことのない日本人が、6ヶ月で中国語の日常会話が出来るようになるか、或いはそういう方法があるか否かということですが、私は、平均的日本人であれば、言葉を換えて言うと、日本語を聞き分ける耳が著しく劣った人でない限り、それは可能だと考えます。
その根拠は、前回挙げた、
ⅰ「発音」
ⅱ「語彙」
ⅲ「語法」
にあります。
この3つの能力は、何人が、何語を学ぼうが、最も基本的な能力として必要不可欠のものです。
人は、とかく、外国語の能力というと、「話す能力」「聞く能力」「読む能力」「書く能力」の4つを挙げます。（必ずしもこの順番ではなく、「読み」「書き」・・・などという順番になることもあります）
このような形で、4つの能力を分け、それぞれを独立したものと考え、それぞれの能力の向上をバラバラに行うと、或いは、バラバラに分けて考えて行くと、それらの勉強法、増強法も、バラバラな、支離滅裂なものとなってしまうのです。外国語を考える時、その出発点において、4つの能力に的を絞ることは、いわば「落とし穴」のようなものだと私は考えています。
一方、ⅰ～ⅲの3つの基本的能力に的を絞って行くと、実に学習の目的、対象、方法が、実に鮮やかに浮かび上がって来るのです。
先ず、「話す能力」で見てみましょう。
ⅰ「発音」ですが、中国語の音を正しく発声することが出来なければ、それこそ話になりません。もっと厳密に言えば、中国人が聞いても理解できる発音が出来なければ、中国語を話したことにはなりません。
次に、ⅱ「語彙」ですが、一定レベル以上の「語彙」がなければ、日本語で自分の胸中に去来する「コトバ」を、中国語に置き換えることは不可能です。
次に、ⅲ「語法」または「文法」ですが、「語彙」力があっても、それを一定のルールで並べることが出来なければ、中国語としての文＝会話は成立しません。
（続く…）
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