その42.筆談のススメ(6)
―――“zen(3) me(軽、赤)
nian(4) ?”
『手刀法』が神通力を発揮して、最後の音が正しく読めたとします。
すると、中国人は、気前良く、自分が書いた漢字を読んでくれるでしょうし、中には進んでピンインを書いてくれる人もいるでしょう。
しかし、ここで気を付けなければならないことがあります。
それは、中国人の発音は、千差万別、多種多様だということです。
例えば、
顔色 yan(2)
se(4、赤)
(日本語の『色』という意味)
を
yan(2) she(4、赤)
等と発音する人がいます。(いますよね。)
こういう人に会ったら、あきらめることです。
相手の言うままに発音しないと、いつまでも「不行 bu(4)
xing(2)=ダメダメ」とやられてしまいます。相手は、善意です。真顔で、「絶対直してやる」といった気迫で迫って来ます。
こういう人にあったら、こちらも真顔で、マネをしてみることです。
相手が納得して、引き下がってくれるまで、生徒になり切ることです。
こういう練習も、決して無駄にはなりません。中国語の『音の世界』の奥深さを身を持って体験できるのですから。
ここで、相手と言い争って、相手の発音を直そうとしても、徒労に終わるでしょう。もし、相手が、あなたの一言二言のアドバイスで、標準的な北京語の発音ができるなどという離れ業をやり遂げることができるのでしたら、とっくの昔に、あなたとの『幸運な邂逅』を待たずとも、自然に発音矯正は出来ていたはずです。
取り合えず、人の発音矯正は後々あなたが北京語の先生になるまでとって置き、
自分の発音の鍛錬に専念すべきです。
一つの単語について、少なくとも5人の中国人に対して、
zen(3) me(
軽、赤) nian(4)?
とやってみるべきです。
(続く…)
■新刊書のご案内
「ラブ・レター」主演女優耿忠氏のナレーションCD付き
「慣用句 使って楽しい!中国語会話」
著者:田中則明
発行:(株)チャイナワーク
中国ビジネス、中国人とのプライベートなお付き合い、HSK受験対策のための心強い味方現わる。 日本人にとって「とてつもない難物の世界」とみなされて来た中国語慣用句(熟語、成語、諺、俗語)の世界を「この上なく味わい深い世界」へと変える中国語慣用句テキストの決定版!
[改訂版]
「誰でも書ける!中国語」
著者:田中則明 発行:(株)チャイナワーク
完売していた本書をさらに充実させた待望の改訂版。著者の長年にわたる中国ビジネスでの経験をもとに、「書き言葉」の基本(骨格と関節)を短期間に習得するメソッドを伝授!手紙、E-Mail、伝達文等、最低限の「文章の格調」をマスター!
■「めざせ!ジェトロビジネス日本語能力テスト 模擬試験T」
心弦社 田中則明著 (CD2枚付き) 2,800円(税別)
ジェトロビジネス日本語能力テストを受験される方々のための模擬試験集。また、中級者・上級者向けの本格的なビジネス日本語のテキストとしても使用できるように編集。
日系企業・日本企業における「本当に役に立つ日本語」の教材としての最適のテキスト。
■「慣用句 使って楽しい!中国語会話」
著者:田中則明 発行:(株)チャイナワーク
中国ビジネス、中国人とのプライベートなお付き合い、HSK受験対策のための心強い味方現わる。日本人にとって「とてつもない難物の世界」とみなされて来た中国語慣用句(熟語、成語、諺、俗語)の世界を「この上なく味わい深い世界」へと変える中国語慣用句テキストの決定版!
心弦社 語学塾
「100万人の中国語入門コース」”のご案内
▲目次に戻る
|