その167.「話す」「聞く」「読む」「書く」(13)
10.「読む」「書く」において、日本人は圧倒的に有利
中国語を「読む」「書く」上で、日本人は、朝鮮人や蒙古人や
ベトナム人等に比べて圧倒的に有利です。理由は簡単です。
「漢字」が日本語に定着しているからです。
サッカースタジアムで中国語の政治的スローガンが掲げられて
も、日本人ならおおよその意味が推測できます。それが、朝鮮語
やベトナム語であったならお手上げです。
ところが、安心ばかりはしていられないのです。
日本語で使われている「漢字」は、かなり昔に中国より輸入
されたもので、経年変化を起こしている? 違います。
「中国語で使われている『漢字』は、長い年月を経て、
“進化”即ち“深化”して来ている。」
中国をかじってみただけでそのことがすぐわかります。
「放つ」 ・・・ “放”
「追放する」 ・・・ “放逐”
「休みになる」 ・・・ “放学”
・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・
これをひっくり返してみると、中国語における一文字一
文字がいかに多彩な意味合いを有しているかが分かります。
“放”・・・放つ、逃がす、休みになる、ほしいままにする、
放し飼いにする、追放する、鳴らす、貸し付ける、
大きくする、咲く、切り倒す、置く、入れる、
掛ける、上映する、緩める、放っておく、振る舞う、
放牧する、発射する、飛ばす、下げる、流す、
貸し出す、任命する、流刑になる、・・・。
(続く)
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