その149.二段ロケット式外国語学習法(31)
7.一段目ロケット設計の適任者
一段目ロケットとは、前述の如く、
・絶対に学習者を挫折させない
・最短時間で第1目標地点に到達できる
・最少の苦痛で第1目標地点に到達できる
ロケットでなければなりません。設計者には、大変厳しい要求が突きつけられています。
どのような人が、設計者として、適任でしょうか?
もちろん、「ネイティブ」さ。
果たして、そうでしょうか?
第1目標地点はおろか、最終目標地点をもクリアー済みの、「ネイティブ」が適任と言えるのでしょうか?
私は、極めて鋭い耳を持った「ネイティブ」よりも、むしろ、一応全ての音を聞き分けるレベルにある「ノン・ネイティブ」にやらせた方が、この仕事は、上手く行くと見ます。その最大の理由は、「絶対に挫折させない」という点にあります。
「ネイティブに対して通じさせられる音」を出す方法、コツ、技術については、「通じる音」、「通じない音」の両方に通暁した「ノン・ネイティブ」の方が、学習者に対して、より多くの情報を提供でき、より的確な、挫折をさせないためのアドバイスが出来ると思うからです。
この考え方は、「カタカナに依った方が、英語は、良く通じる」という考え方に、一部通じるものがあります。「カタカナ」を知らない「ネイティブ」よりも、「カタカナ」を熟知した「ノン・ネイティブ」の教師の方が、第1目標地点まで、確実に、効率よく、最少の苦痛で到達させられるという考え方です。但し、英語の全ての音に関して、この方法を適用することには、無理があると思います。
(続く)
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