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 100万人の中国語


その148.二段ロケット式外国語学習法(30)
 
  「成人」が外国語の「音」を身に付けることが不可能だとすると、「一段目ロケット」の設計思想をどうするかどころではなく、「二段ロケット式外国語学習法」という考え方自身が、成り立たなくなってしまいそうです。なぜなら、「成人」は、「第一目標」にさえ到達できなくなってしまうことになりかねないからです。

  しかし、スティーブ・ピンカー氏の指摘を、もう一度よく読んでみると、「完璧にはマスターできない」と言っていることが分かります。

  一方、私が構想した「第一目標」は、「全ての音についてネイティブに通じる発音が出来る」ことでした。

  ですから、あきらめるには、及びません。「完璧でなくとも、ネイティブに通じさえすればよい」のですから。つまり、「第一目標」は、「鋭い耳を持ったネイティブが相手ではあるものの、通じる音さえ出せれば良い」のですから。

  「取り合えず通じればよい」というのであれば、肩の荷がぐっと軽くなりますね。
 所謂「ブロークン○○語」でいい訳ですから。他の母国語人には、○○語らしく聞こえるが、ネイティブには、○○語の境界線内にあって、かろうじて通じるレベルの「発音」が出来れば十分だとも言えるのですから。

  ところで、この問題を考えているうちに、私は、意外なことに気が付きました。それは、「第一ロケットの設計者」は、ネイティブではなく、ノン・ネイティブの方が良いということです。ネイティブは、確かに鋭い耳を持っているのですが、「第一ロケット」を設計する上では、却ってそれが災いするということです。
 
(続く)

 

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