その146.二段ロケット式外国語学習法(28)
6.自分の耳は甘く、ネイティブの耳は厳しい
外国語学習における一段目ロケットの設計は、「挫折させない」、「最短時間」、「最少の苦痛」を満たすものでなければならないということを述べてまいりましたが、この3つの条件を同時に満たさなければならない訳ですから、言うまでもなく、設計者の責務には、大変、重いものがあります。
一体、どこから手を着けて行ったら良いのでしょうか?
「発音」か、「文字」か、「文法」か・・・・?
「CDを使うか」、「オンライン教育か」、「紙芝居か」・・・・?
私が、私なりに、この問題に取り組んだ結果、得られた結論は、「発音」、 「発音から攻める」というものでした。そして、その考えを推し進めた結果、得られた結論が、
「第一目標」は、ある特定言語の音の体系を把握すること、即ち、
ある特定言語の全ての音についてネイティブに通じる発音が出来
ることであり、「一段目ロケット」は、学習者を挫折させずに、短時間
で、苦痛無く、「第一目標」に到達させ得るものでなければならない
というものでした。
もし、あなたが、「一段目ロケット」の設計者に任命されたとしたら、果たして、こういう「ロケット」を設計する自信は、おありでしょうか?
多分、「全ての音について」という部分を見て、気が重くなるのではないで
しょうか? せめて、「舌を巻く音」などに限定されていれば、どうってこと
ないと感じられるでしょうが、「全ての音」となると、自信が持てなくなるの
ではないでしょうか? いかがでしょう?
(続く)
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