その112.日本人だからこそなれる、日・英・中の使い手(37)
もう一つ例を挙げますと、中国のドラマを見ていたら、こういう文章に出会いました。
“他有自己的堅持和信念。”
これが、
“他有自己的原則和信念。”
でしたら、悩むことはないのですが、全く、こういう言葉は、文法学者泣かせですね。
白水社の辞書では、“堅持”は、「動詞」に分類されています。もし、これが「動詞」であるとすると、つぎのような文章もOKということになってしまうのでしょうか?
“他有自己的説話和信念。”
“他有自己的買東西和信念。”
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こうなって来ると、文法的に誤った文章(“病句”)かどうかを判定するのが、極めて難しくなってしまいます。
私は、中国語の場合は、無理に、品詞を確定しなくとも良いのではないかと考えています。品詞を確定しようとすると、いろいろと綻びが出てきてしまうからです。
暴論に過ぎますか?
(続く)
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