その100.日本人だからこそなれる、日・英・中の使い手(25)
大方の日本人が第一外国語として学ぶ英語を学ぶことによって、外国語のパスバンド等音声的特性が、日本語のそれとはかなり様相を異にしていることに気付き、第2外国語、中国語の学習に対する心構えができるという意味において、音声的特性が最もかけ離れた英語を最初に学ぶということの効用は、大きいと言えます。
外国語を学ぶ場合には、ただ漫然と聞き流していてはダメで、母語と外国語の違いを押さえてかからなければいけないということが、学習上の習慣として身に付くからです。
もし、仮に、第一外国語として台湾の高砂族の言葉が選ばれていたとしたら、日本人は、世界中の言語の発声法は、日本語とそれほどかけ離れていないと「高をくくって」しまったに違いありません。
英語は、その点、極めて、「学び甲斐」のある外国語なのです。
然しながら、この世には、「いいことづくめ」というのは、少ないようで、中国語を学ぶ前に英語を学ぶということのデメリットも、ある筈です。
いかがでしょうか?
どのようなデメリットが考えられるでしょうか?
私が思いついたのは、次の2点です。
1.「声調言語」である中国語と「非声調言語」である英語を同一視してしまう。
2.中国語の文法が英語の文法と同じ位、複雑なものと考えてしまう。
(続く)
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