中国最新法令・政策動向(2020年11月)

2020年11月24日

最高人民法院 「知的財産権にかかる民事訴訟の証拠に関する最高人民法院の若干の規定」を発表

11月16日、中国最高人民法院は「知的財産権にかかる民事訴訟の証拠に関する最高人民法院の若干の規定」を発表した。本発表によれば、当事者が法律により訴訟権利を行使することを保障し、及びこれを利便化し、かつ、人民法院が公正かつ遅滞なく知的財産権民事事件を審理することを保障するため、「民事訴訟法」等の関係する法律規定に基づき、知的財産権にかかる民事裁判の実際を結び付け、この規定を制定する。本院が以前に発布した関連する司法解釈がこの規定と一致しない場合には、この規定を基準とするとした。
【原 文】最高人民法院関与知識産権民事訴訟証据的若干規定

最高人民法院 著作権保護強化に関する意見を公布

11月16日、中国最高人民法院は「著作権と著作隣接権に関する権利保護の強化に関する意見」を発表した。本発表によれば、著作権と著作隣接権の保護をさらに強化するために、「創作者の権益保護強化」、「署名権行使による創作者/著作権者の認定」、「権利帰属の簡素化による原告認定」、「権利者に適切な損害賠償と故意侵害などに懲罰的賠償」、「再犯対策強化」、「悪意や不誠実な訴訟対策強化」などの10項目の意見を公布した。【原 文】高人民法院関与加強著作権和与著作権有関的権利保護的意見

商務部 「加工貿易の禁止商品目録の調整」を発表

11月18日、商務部は税関総署と共同で「加工貿易の禁止商品目録の調整」を発表した。加工貿易の禁止商品目録の中に国家産業政策に合致し、エネルギー高消費、高汚染に属さない製品及び比較的高い技術水準の製品を削除し、合計199項目の10桁の商品コードを削除する同時に、一部の商品の禁止方式に対して調整を行うことを明らかにした。また、調整後の加工貿易の禁止商品目録が依然として商務部 税関総署2014年第90号公告の関連規定に基づき執行することを明確にした。
【原 文】商務部海関総省公告2020年第54号関与調整加工貿易禁止類商品目録的公告

国務院 不公正競争の取り締まり強化 省庁横断型の委員会を設置

11月19日、中国国務院は不公正競争の取り締まりを強化するため、省庁横断型の委員会を設置することを承認したと発表した。委員会は、国家市場監督管理総局が主導し、中国人民銀行(中央銀行)や公安省など関係省庁の次官級が参加する。反競争的行為の取り締まりで協力を強化するため、会議を主催するという。
【原文】国務院弁公庁関与同意建立反不正当競争部際聯席会議制度的函

2020年11月17日

商務部 輸入貿易の促進・イノベーションモデル区を新設

11月3日、中国商務部は国家発展改革委員会、財政部などと共同で、全国10カ所に「輸入貿易の促進・イノベーションモデル区」を新設すると発表した。10カ所のモデル区は、上海市虹橋商務区、遼寧省大連金普新区、江蘇省昆山市(蘇州市管轄下の県級市)、浙江省義烏市(金華市管轄下の県級市)、安徽省合肥経済技術開発区、福建省アモイ湖里区、山東省青島西海岸新区、広東省広州南沙区、四川省天府新区、陝西省西安国際港務区となっている。モデル区の機能としては、「貿易の促進」(輸入、産業、消費の促進)、および「貿易のイノベーション」(政策、サービス、モデルのイノベーション)の2つが示されている。商務部対外貿易司は、「この10カ所のモデル区は、東部、中部、西部および東北地域の旧工業基地をカバーし、中国の輸入発展の原動力および潜在能力を表している」と説明し、今後3~5年をかけて、革新的な管理監督制度を備え、サービス機能が整い、柔軟な取引モデルが運用される輸入モデル区を育成することで、中国の輸入規模の拡大と輸入構造の持続的な最適化を推進していく方針を示した。
【原 文】全国10個進口貿易促進創新示範区出炉

商務部 m-クレゾールのAD問題で仮決定、日米EU企業から保証金を徴収

11月3日、中国商務部は2019年7月29日から開始している米国、EU、日本を原産国とするm-クレゾールに対するアンチダンピング(AD)調査の仮決定公告を発表した。本発表によりダンピング行為が存在し、国内産業が実質的な損害を受けたと判断した。m-クレゾール(HSコード:29071211、英文名称:m-Cresol、meta-Cresol、3-Cresolまたは3-Methyphenol)は、ビタミンE、医薬品、農薬、除菌剤などの原材料として使用されている。同公告によると、2020年11月6日以降「アンチダンピング条例」に基づき、企業ごとのダンピングマージンに応じた保証金が徴収される。保証金の比率は、米国企業が 131.7%、EU企業が 27.9~49.5%、日本企業が 54.8%となっており、日本企業では、三井化学、本州化学工業の名前が挙げられている。公告によると、本件に関する利害関係者は、公告発表日から10日以内に調査機関に書面による意見書を提出することができる。本AD調査は、安徽海華科技を代表とする中国メーカーからの申請によるもの。当初は2020年7月29日までに調査を終了する予定だったが、商務部は「案件の状況が複雑なため」として、調査終了期限を2021年1月28日まで延長していた。【原 文】商務部公布対原産与米国、欧盟和日本的進口間甲酚反傾销調査的初歩裁定

国務院 「輸入コールドチェーン食品予防性全面消毒」を公布

11月12日、国務院は「輸入コールドチェーン食品予防性全面消毒」を公布した。輸入企業が輸入コールドチェーン食品の関連情報を如実に申告し、税関部署が制定のリスク検査計画に基づき、輸入コールドチェーン食品の検測工作を強化する。検測結果がポジティブである場合、規定に基づき返送又は廃棄の処理を行う。輸入コールドチェーン食品がコンテナから荷物を卸し、国内運輸工具に搬送する際に、荷主又はその代理人が貨物包装に対して消毒を行う。輸入コールドチェーン食品の運輸中に、運輸を請け負う企業が開梱してはならず、国内運輸段階において交通運輸管理部署がコールドチェーン物流企業を督促・指導して税関の通関証明書を厳格に検査し、運輸車両・船舶等の装載運輸装備の消毒、現場従業人員の個人防護措置を徹底しなければならない。
【原 文】国務院聯防聯控机制綜合組印発《進口冷鏈食品予防性全面消毒工作方案》

日本など 地域的な包括的経済連携(RCEP)協定に署名

11月15日、日本など15カ国はオンライン形式で会合を開き、東アジア地域包括的経済連携(RCEP)に署名した。世界の国内総生産(GDP)や貿易額で3割を占める大型の自由貿易協定(FTA)が発足する。輸入ではコメや牛肉などの「重要5品目」は関税撤廃の対象とはならないが、中国からの加工野菜などは段階的に撤廃される。輸出では自動車部品や中国向けの日本酒、ホタテ貝など関税が撤廃される品目が増えとのこと。当初交渉に加わっていたインドは参加を見送った。
【プレスリリース】https://www.meti.go.jp/press/2020/11/20201115001/20201115001.html

2020年11月10日

⺠⽣部 介護ヘルパーを含む職業技能教育の強化に関する通知を発表

10 月 22 日、⺠⽣部は⼈⼒資源・社会保障部、財政部などと共同で「健康養⽼職業技能教育計画に関する通知」を発表した。
ヘルスケア、介護、家事代⾏サービス、乳幼児ケアに従事する⼈材向けの教育を強化するとともに、⼈手不足の解消や技能レベルの向上を目指す。
同通知では、2020 年からの 3 年間で 500万⼈以上(うち、介護ヘルパーは 200 万⼈以上)の教育を目標に掲げ、とりわけ実務能⼒の訓練に重点を置くとしている。介護分野においては、要介護・認知症の高齢者向けのケア、リハビリサービスなどに関する教育を強化する。教育を実施するのは、学校、企業、介護施設、公共教育施設などで、企業による学校の設立、教育機関における学⽣の募集・育成の拡大を積極的に呼び掛けている。また、国レベルの高技能⼈材育成拠点を国内に 10 カ所以上整備するとしている。
各地方政府に対しては、同通知で触れた⼈材教育を重要な⺠⽣事業として位置付け、各地での教育の実施、育成補助⾦の制定、宣伝などの推進を求めている。なお、介護ヘルパー、介護施設の院⻑、高齢者ケアに従事するソーシャルワーカーの育成⼈数については、各地域の 2019 年末現在の 60 歳以上の高齢者が中国の総⼈口に占める割合に基づいて決めるとしている。
中国⼈⼒資源・社会保障部によると、中国で介護を必要とする高齢者数は約 4,000 万⼈とされている。現在、ヘルパーの数は 30 万⼈にとどまっており、介護分野は⼈手不足が深刻である。
中国政府は、高齢者事業を管轄する⺠政部だけでなく、教育部、国務院弁公庁などの部門でも介護分野に関連する介護⼈材の育成策を取り上げ、今後、取り組みが一段と強化される見込みである。
【原 文】五部委印発通知実施“康養計画”

海南自由貿易港、ハイテク企業の発展を支援するための若干措置を発表

10 月 24 日、海南省⼈⺠政府は海南⾃由貿易港建設総体方案で発表したハイテク企業⽀援を具体的に実施するため、「ハイテク企業の発展を⽀援するための若干措置(試⾏)」を発表した。研究開発補助⾦の提供、不動産税・土地使用税の減免など9条からなる優遇策を打ち出している。「措置」によると、ハイテク企業の研究開発・⽣産に必要な輸⼊原料と補助材料および設備が、今後具体的に規定される「ネガティ
ブリスト」の対象外、または「ポジティブリスト」の対象品目である場合、「ゼロ関税」措置を適用する。ハイテク企業のハイエンド⼈材と不足⼈材に対して個⼈所得税を減免するほか、ハイテク企業が海外直接投資で取得した所得について、企業所得税を免除する。補助⾦について、ハイテク企業に対しては、年間研究開発費の増加額の 30%を補助し、各市・県、洋浦経済開発区は、初めて認定されたハイテク企業に対して、最低 20 万元(約 320 万円)の補助⾦を⽀給する。有効期間内に、海南省に移転したハイテク企業に対して、移転登録完了後 12 カ月間の固定資産投資額の5%、または研究開発投資額の 10%を補助する。また経営不振のため、不動産税・土地使用税の納付が難しいハイテク企業は、不動産税・土地使用税の減免を申請することが可能となっている。
【原 文】海南省人民政府関与印発海南省支持高新技術企業発展展若干政策(試行)的通知

中国中央⼈⺠政府 「コロナ禍による不可抗力の輸出返送貨物税収規定」を公布

11 月 5 日、中国中央⼈⺠政府は財政部、税関総署などと共同で「コロナ禍による不可抗⼒の輸出返送貨物税収規定」を公布した。2020 年 1 月 1 日から 2020 年 12 月 31 日までに輸出を申告し、新型コロナウイルス感染症の不可抗⼒により、輸出日から 1 年以内に原状で返送して⼊国する貨物に対して、輸⼊関税と増値税、消費税、輸出する際に輸出関税を既に徴収した場合、輸出関税を返送する。既に輸出税⾦還付をした場合、現⾏の規定に基づき返済(免除)の増値税、消費税の税⾦を追加納付する。
【原 文】出口貨物物因疫情不可抗力退運可享相関税收減免

住宅・城郷建設部 「グリーン建築標識管理法(意見募集稿)」を発表

11 月 6 日、住宅・城郷建設部は「グリーン建築標識管理法(意見募集稿)」を発表した。グリーン建築標識とは、グリーン建築の星クラスを表示し、性能指標を記載する情報標識を指し、ラベルと証書を含む。グリーン建築標識は、住宅・城郷建設部が仕様を統一化し、証書は授与部署が制作する。グリーン建築標識の授与範囲は、グリーン建築の星クラス基準に合致する⼯業と⺠用の建築である。グリーン建築標
識の申告が⾃由意思原則に従い、グリーン建築標識の認定が科学、公開と公正でなければならない。グリーン建築標識の認定は、申告、推薦、審査、公示、公布等を含め、審査が形式審査と専門化審査を含む。
【原 文】住房和城郷建設部弁公庁関与《緑色建築標識管理弁法(征求意見稿)》公開征求意見的通知

2020年11月4日

国家衛生健康委員会 食品接触用インク、複合材料などの国家標準に関連したい意見募集稿を発表

10月15日、国家衛生健康委員会(NHC)はガムベース及びその原料を含む総計18件の食品安全国家標準(意見募集稿)を発表した。本発表によれば、食品関連製品の標準は5件があり、それぞれはインク、竹木材料及び製品、複合材料及び製品、紙と板紙材料及び製品、洗濯剤が含まれている。インク、竹木材料及び製品は全新的な標準であり、残された3件は現行国家標準に対する修訂版となる。意見募集締切日は2020年11月30日までとなっている。
【原 文】食品安全国家標準審評委員会秘書処関与征求胶基及其配料等18項食品安全国家標準(征求意見稿)意見的函

中国 感染症対策強化へ「生物安全法」を施行

10月18日、中国中央人民政府は感染症の流行や生物テロを阻止するための「生物安全法」を来年4月15日に施行すると発表した。新型コロナウイルス感染症のような深刻な疫病の発生に素早く対処するよう定めた。本法は今月17日に終了した全国人民代表大会(全人代=国会)常務委員会の会議で可決した。国が感染症などの報告システムを整備。医療機関などは感染症や原因不明の集団的な病気が見つかった場合はすぐに報告し、いかなる組織や個人も情報隠しをしてはならないと定めた。感染源は国が調査して判断するとした。
【原 文】中華人民共和国生物安全法

生態環境部 「気候変動対策投融資の促進に関する指導意見」を発表

10月20日、生態環境部は国家発展改革委員会、中国人民銀行、中国銀行保険監督管理委員会などと共同で「気候変動対策投融資の促進に関する指導意見」を発表した。本発表によれば、低炭素プロジェクト資金の需要側及び供給側のマッチングプラットフォームの確立を推進し、低炭素発展の要求に適合する製品及びサービスの需要標準指針を検討・制定し、低炭素調達及び消費を推進する。条件に適合する境内のグリーン金融資産の国境を越えた譲渡を支持し、オフショア市場が絶えず人民元グリーン金融製品及び取引を豊かにし、絶えず気候投融資の利便化を促進することを支持するとした。
【原 文】関与促進応対気候変化投融資的指導意見

■国発委など 「民営企業の加速的発展とアップグレード」を発表

10月27日、国家発展改革委員会は科学技術部、工業・情報化部などと共同で「民営企業の加速的発展とアップグレード」を発表した。企業電力使用価格の段階的引下の支持政策を徹底し、一般工商業の電力使用料が全年5%を引き下げることを継続して推進する。民営企業が自己保有の工業用地を利用して新産業・新業態を発展し、研究開発革新を行うことを奨励し、関連計画及び関連規定に基づき容積率の増加を許可する場合、土地代金等の費用を追加徴収しない。新興産業の創業投資基金、中小企業発展基金、製造業アップグレード基金、先端製造業産業投資基金、戦略的新興産業基金及びグリーン発展基金等のファンド及び地方の各級政府による設立の産業ファンドの役割を果たし、各産業基金を奨励して民営企業への支持を強化する。
【原 文】関与支持民営企業加快改革発展与転型昇級的実施意見