中国最新法令・政策動向(2020年9月)

2020年9月15日

商務部 年末まで発表「越境サービス貿易ネガティブリスト」

9月4日、中国商務部は国務院新聞弁公室の記者会見において「越境サービス貿易ネガティブリスト」を作成していることを発表した。同部では「越境サービス貿易ネガティブリストを打ち出すことは、中国がサービス分野の制度型開放を推進する上での重要な探索だ」とし、年末までに打ち出す予定があることを伝えた。さらに「現在、中国のサービス需要は非常に旺盛で、サービスの輸入増加ペースは速い。今後も引き続きサービス分野の対外開放を拡大し、より多くの質の高いサービスを輸入すると同時に、サービスの輸出を積極的に拡大し、中国の質の高いサービスの海外進出を推進し、中国のサービスの国際競争力を高めていく」と述べた。

商務部 「外商投資奨励産業目録」の奨励大幅を検討中

9月8日、商務部は「クラウド商談会」の開通式典に出席した際、「外商投資奨励産業目録」の関連修訂作業を急ピッチで進めていることを明らかにした。今回の修訂作業では、奨励の項目を大幅に増加させることで、より多くの外資系企業が関連の優遇政策の恩恵を受けられるよう支援していくとした。外商投資奨励産業目録は、外商投資の推進を目的とし、新たな領域、分野への投資に対する優遇政策が列挙されている。

■税関総署 輸入時の電池などの品質安全検査監督管理方式を発表

9月10日、税関総署は「電池等の輸入商品の品質安全検査監督管理方式の最適化」を公布した。荷受人は、申告する際に、輸入商品が中国の関連法律法規及び技術規範の強制性要求に合致することを声明し、税関に電子版又は紙質の『企業品質安全自己声明』を提出することができる。荷受人が提出する『企業品質安全自己声明』の輸入商品に対して、税関が合格評定を実施する際に、貨物の規格・型番による声明の内容との一致性を重点的な現場検査を行い、中国強制性製品認証に該当する商品に対して貨物と証憑の一致性を同時に審査し、必要な際にサンプリングして検査を行う。荷受人が『企業品質安全自己声明』を提出しない輸入商品に対して、税関が依然として現行の検査監督管理方式を採用する。
【原 文】海关总署关于优化电池等进口商品质量安全检验监管方式的公告

最高人民法院 電子商取引プラットフォームでの知的財産権民事事件審理の指導意見

9月10日、中国最高人民法院は「電子商取引プラットフォームに関わる知的財産権民事事件の審理に関する指導意見」を発表した。本通知は全11項目からなり、電子商取引法に基づき電子商取引プラットフォームにおける知的財産権紛争事件(特許、著作権など)を正確に審理するため、知的財産権者、電子商取引プラットフォーム事業者、プラットフォーム内の経営者との関係を適切に処理し、電子商取引プラットフォームの事業活動の規範、秩序、健康的発展を促進するための指導意見となっているが、主にプラットフォーム事業者の管理責任を中心とした内容となっている。
【原 文】最高法关于审理涉电子商务平台知识产权民事案件的指导意见

2020年9月8日

文化・旅游部 海外カジノ渡航制限を発表

8月26日、文化・旅游部は、カジノのある外国の都市への自国民の渡航を制限する「ブラックリスト制度」を発表した。これにより国民がブラックリストに掲載されているカジノへ行くことを目的とした旅行が禁止となる。また、海外の都市にあるカジノは、中国の観光客をギャンブル活動に海外に誘い込み、中国のアウトバウンド観光市場の秩序を乱し、中国市民の個人および財産の安全を脅かしている」と指摘した。
【原 文】文化和旅游部牵头建立跨境赌博旅游目的地“黑名单”制度

市場監督管理総局 「営業秘密保護規定」意見募集稿を発表

9月4日、市場監督管理総局は、「営業秘密保護規定(商業秘密保護規定)」の意見募集稿を発表した。本発表によれば、改正された不正競争防止法(反不正当競争法)の第9条の営業秘密とその構成要件について、さらに改定に基づき、営業秘密の定義(技術情報、経営情報)、構成要件(非公知、商業的価値、秘密保護措置)、営業秘密と帰属などを明確に規定している。また、営業秘密の侵害行為については、不正な取得、開示と使用、秘密保持義務について規定しているが、取引先リスト、営業秘密侵害の例外を特別に規定している。なお、意見募集期限は10月18日までとなっている。
【原 文】市场监管总局关于《商业秘密保护规定(征求意见稿)》公开征求意见的公告

国務院 北京市のサービス・デジタル経済自由貿易区設置を発表

9月4日、中国国務院は、北京市がサービス部門とデジタル経済向けの試験的な国際自由貿易区を設置を発表した。北京市は科学技術のイノベーションを促進する計画を支持し、国境を越えたサービス貿易に関する強固な制限リストのシステムを構築するとした。制限リストでは、外国からの投資を禁止したり、規制したりする産業を定める。商務省は近日中にサービス部門については年末までに設定される見通しとなる。
【原 文】国务院关于深化北京市新一轮服务业扩大开放综合试点建设国家服务业扩大开放综合示范区工作方案的批复

新型コロナ 中国で新たに12人感染確認 全て「輸入症例」

9月7日、中国国家衛生健康委員会は、新型コロナウイルスの感染者が6日、新たに12人(すべて「輸入症例」)確認されたと発表した。内訳は上海市4人、広東省4人、四川省2人、天津市1人、重慶市1人だった。新たな死者と感染の疑いがある患者は確認されなかった。6日の新たな退院者は18人で、経過観察が解除された濃厚接触者は646人、重症者は前日と同様。輸入症例の患者は現在177人で、うち重症者2人。感染の疑いがある患者は1人だった。累計感染者数は2585人で、うち2408人が既に退院している。輸入症例での死者は確認されていない。

2020年9月1日

税関総署 「法定検査商品以外の輸出入商品の抜取検査」を発表

8 月 25 日、税関総署は「法定検査商品以外の輸出⼊商品の抜取検査」を発表した。「中華人⺠共和国輸出⼊商品検査法」及びその実施条例の関連規定に基づき、税関総署が当該公告の発布日から法定検査商品以外の一部の輸出⼊商品に対して抜取検査を実施し、抜取検査商品の範囲は下記の通り。
輸⼊商品
子供服、文具、ネクタイ、シルクのスカーフ、マフラー、洋式便器、食洗機、空気清浄機、プリンター、電気温水器、マイクロコンピュータ、テレビ、監視カメラ、ゴミ食物処理機、電磁調理器、自動車クラクション、自動車反射板、自動車ブレーキホース、自動車内装パネル、染料、顔料、着色料等。
輸出商品
アクセサリー、児童自転車、児童キックスケーター、電動ベビーカー、ぬいぐるみ、電熱蛇口等。
【原 文】海関総署公告2020年第95号(関与開展2020年度法定検験商品以外進出口商品抽査検験工作的公告)

商務部 人工知能技術の輸出に一部制限

8 月 28 日、中国商務部は、同国の輸出制限の対象リストに「音声認識やテキスト認識、個人に適したコンテンツを推奨するためのデータ分析技術」を追加し、一部の人工知能技術の輸出を制限すると発表した。本発表によれば、「国家経済の安全を守るため」の措置であり、技術の海外移転については、政府の許可が必要になるとのこと。中国メディア新華社通信によれば、新たな制限は北京字節跳動科技(バイト
ダンス)が利用している技術を網羅する可能性があると伝えた。
【原 文】商務部 科技部公告2020年第38号 関与調整発布《中国禁止出口限制出口技術目録》的公告

中国証券監督管理委員会 大和証券の法人設立を認可

8 月 31 日、中国証券監督管理委員会は大和証券グループ本社が 51%を出資する証券会社の設立を認可した。中国は外資系証券の参⼊規制を段階的に緩和しており、2019 年 12 月には野村ホールディングスが過半出資する野村東方国際証券が開業している。外資100%出資のファンド会社の設立は、米国と中国が今年1月に署名した貿易交渉を巡る「第1段階の合意」に基づき、「中国が外資規制を緩和する」ことを実行したものと受け取られている。中国では、既に19年7月の段階で、世界経済フォーラムが主催する夏季ダボス会議の開幕式において李克強首相が「証券分野や資産運用分野で外資の出資規制を2020年に撤廃する」と公表していた。
【原 文】关于核准設立大和证券(中国)有限責任公司的批復

商務部 「外商投資企業クレーム業務弁法」、全国外商投資クレームセンター設立を発表

8 月 31 日、中国商務部は「外商投資企業クレーム業務弁法」を公布した。本は、法外商投資クレーム業務の制度の整備と、外資企業の合法的権益の保護を目的としており、外商投資法およびその実施条例の関連要求をさらに細分化した。また、全国外商投資企業クレームセンターを設立し、初めて基本法のレベルにおいて外商投資企業のクレームに関する制度を規定するとした。
【原 文】商務部令2020年第3号 外商投資企業投訴工作弁法