第167号 デジタル化無人の化粧品小売りチェーン「ONLY WRITE」は商品試して放題!?

第167号 デジタル化無人の化粧品小売りチェーン「ONLY WRITE」は商品試し放題!?

デジタル化に注力する化粧品小売チェーン「ONLY WRITE(独写)」は、店舗には美容部員を置かず、商品購入はQRコードをスキャンして行うスタイルで、倉庫一体型店舗と独自の商品構成が特徴で注目されています。

リーズナブルな価格で商品を提供するほか、店内で自由に商品を試すことができます。

今回は「ONLY WRITE」を整理します。

〇ONLY WRITEは2020年3月末に開業し、現在は中国の15の省・直轄市で29店舗を展開している。

 商品倉庫と店舗を一体化させ、販売用の商品は倉庫に置き、店頭に出す商品はお試し用に限っている。

 バックヤードのデータと連携させることを前提としたこのような販売方法は、「試してから買いたい」という消費者の需要を満足させるだけでなく、商品補充や在庫管理を適正に行うためにも有用だ。

〇全面的にデジタル化されたユーザーの運営管理も同社のもう一つの特色。

 来店客はQRコードをスキャンして商品を注文して支払いを済ませ、カウンターで商品を受け取る。

 美容部員を省いたワンストップの購入スタイルは、顧客にとって効率よく買い物できる。

 来店から退店までの顧客データ収集を可能にし、セグメンテーションやデータの蓄積を通じてきめ細やかな運営を実現できる。

〇公式アカウントやSNSコミュニティの運営では、ユーザーと共同で商品開発をするシステムを設立、半月に1回のペースで新商品を販売している。

 この運営モデルによってONLY WRITEのフォロワーやコミュニティメンバーは70万人以上にまで増え、販売個数は全体の15%を占めるようになった。

※参照サイト
「美容部員なし」「商品試し放題」。無人化進むコスメショップ「ONLY WRITE」が資金調達

ビジネスのヒント

中国国家統計局のデータによると、中国の化粧品市場は2022年に5000億元(約8兆9600億円)規模を突破し、2023年には5490億元(約9兆8400億円)になると予想されています。

また、中国では化粧品セレクトショップの市場規模が2020年に419億元(約7500億円)となり、数千億元(数兆円)規模の化粧品市場に支えられ、セレクトショップも大きな潜在力を秘めています。

ONLY WRITEは、化粧品に関するトレンドの洞察を継続的に得るため、以下の三つを実行し、商品選定で最大限の差別化を図っています。

1)社内にバイヤーチームを設け、ユーザーから起用したメンバーとともに、商品のブラインドテストや品質テストを行うこと。

2)フォロワー数、販売数、アクセス数、外観、ブランドコンセプトなどを含めた多元的な評価モデルを開発し、ビッグデータプラットフォームを活用して商品選定を行うこと。

3)既存の概念を打ち破り、ブランドをまたいだ新しい商品構成を実現すること。

化粧品業界初のブラインドボックス(中に何が入っているかわからない箱詰め商品)を発売して消費者の関心を惹きつけたり、脂性肌用の三点セット、メイクが苦手な人向けのマストアイテムなど、異なる効果や用途を想定した商品を企画したりと、工夫に余念がありません。

ブラインドボックスやセット商品を採用すると大量仕入れが可能になり、在庫も減らすことができ、在庫回転率も上がるといいます。

買い物は、オンライン通販の場合は目的ありきですが、実店舗で化粧品を買う場合はその場で購買欲が刺激される場合が多い。

そのため、店舗では商品を自由に試せるようにするだけでなく、商品のラインナップもタイムリーに変化をつけていかなければならないというのです。

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