第165号 もう傍観してはいられない!? ホンダが中国EV戦略に本腰

第165号 もう傍観してはいられない!? ホンダが中国EV戦略に本腰

ホンダは10月13日に「中国電動化戦略発表会」をオンラインで開催、電気自動車(EV)の市販予定モデル2車種とコンセプトモデル3車種を世界初公開し、話題となっています。

2030年以降、中国で新たに投入する四輪車はすべてハイブリッド車やEVなどの電動車とすることや、全方位安全運転支援システム「Honda SENSING 360」を2022年に中国から適用開始すると発表しました。

今回は、ホンダの中国EV戦略について、まとめてみます。

●ホンダは中国市場に向けての電気自動車(EV)の新ブランド「e:N(イーエヌ)」シリーズの市販予定モデル2車種とコンセプトモデル3車種を発表した。

 e:Nシリーズは中国で最初に発売する計画で、将来的には現地にある約1200のホンダ販売店にe:Nシリーズコーナーを設けるほか、中国からの輸出も予定している。

●同社は、中国を含む先進国におけるEV・燃料電池車(FCV)の販売比率を2030年に40%、2035年に80%、2040年に100%とする目標を掲げている。

 中国では2030年以降は、発売する新車を全てEVやハイブリッド車(HV)などの電動車とし、新型ガソリンモデルは投入しない。

●e:Nシリーズはいずれも先進的なスマート化技術で構築した総合システム「e:NOS」を搭載し、AI音声アシスタント、ホームリンク、エネルギーマネジメント、OTA(オーバー・ジ・エア)などの機能を集約。

 市販予定モデルの「e:NP1」と「e:NS1」は、カメラを通してドライバーの状態を認識し、必要に応じて車からアクティブに警告することで安全な走行をサポートするドライバーセンサーシステム「DMC」を初めて搭載する。

※参照サイト
「中国電動化戦略発表会」発信概要について
ホンダのEV戦略、中国が試金石。テスラが先行、サプライチェーン構築急ぐ

ビジネスのヒント

ホンダの電動化戦略において中国市場が最も重要だと宣言、もう傍観していられなくなった…ということのようです。

中国では今年に入ってからも、新エネルギー車(NEV)市場の成長が続いています。

中国汽車工業協会(CAAM)によると、9月のNEV販売台数は前年同期比1.5倍増の35万7000台で、NEVの普及率は過去最高の19.5%を記録。

ホンダは、e:Nシリーズの発売に向け、中国の合弁会社「広汽ホンダ」と「東風ホンダ」はそれぞれ新たなEV工場を建設し、2024年の稼働開始を目指します。

部品の完全現地調達を目指すホンダは、車載電池大手の寧徳時代(CATL)を戦略パートナーとし、バッテリーを共同開発します。

両社は2020年にNEV用バッテリーに関する包括的なアライアンス契約を締結し、ホンダは寧徳時代の株式約1%を取得しました。

e:Nコンセプトモデルを中国の若い消費者の美的センスに合わせるため、デザインチームは全員を中国人デザイナーとし、若手を中心に構成しました。

世界最大のNEV市場となった中国では、NEVに関する産業チェーンの最適化も進んでいます。

「京津冀(北京市・天津市・河北省)」エリア、香港や広東省広州市を含む「珠江デルタ」、上海市を中心とする「長江デルタ」など、各地に新エネルギー産業クラスターがあり、EVの製造に必要な全ての部品をほぼ1日で調達することができるといいます。

中国市場で足場を固めることは、ホンダが2040年までにカーボンニュートラルを達成するための前提条件であり、「EV参入のベストシナリオ」になる。

中国の消費者はEVに対する受容性が高く、市場の大きさと競争の激しさは比例します。

よって、「中国のEV市場を制するものが、グローバル市場を制する」との方向性をついに固めるに至ったようです。

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