中国におけるEV市場について(その2:注目の中国EVメーカーと日系企業)

先週の説明で、中国のEV産業が急激に伸びていることは分かりましたが、どのようなメーカーが強いのでしょうか?また、日系企業はどうなっているのでしょうか?

2021 年の NEV(新エネルギー自動車)メーカーの実績をみると、BYD(比亜迪自動車)が、年間販売台数が前年比 221.3%増の 58 万 4020 台で 1 位となり、国内自動車メーカーの中で唯一、EV 販売台数が 50 万台を突破しました。

2 位は上汽通用五菱自動車で、43 万 1130 台となり前年比 177.3%増でした。注目されているのは同社の「宏光ミニ EV」です。

販売台数は 39 万 5451 台となり、前年比250.7%と飛躍的に伸びています。

販売価格が 60 万円ほどの安さで、性能も満足できるとあって市場を驚かしています。21 年の販売ランキングの推移を見ると、宏光ミニ EV 販売ランキングは年間を通じて月を追うごとに順位を上げています。

上海テスラは 3 位で、年間累計販売台数は 32 万 743 台で前年同期比 133.3%増となりました。

一方、新興 EV メーカーの、小鵬汽車、蔚来汽車、理想汽車がいずれも販売台数 9 万台を超えました。

21 年の販売台数は、小鵬汽車が前年比 275.2%増の 9 万 8155 台、蔚来汽車が前年比 109.1%増の 9 万1429 台、理想汽車が前年比177.4%増の 9 万 491 台です。これらの動向は、中国の EV 産業が⼤きく成⻑する見込みがあることを⽰しています。

また、中国の EV は「宏光ミニ EV」のように安い車ばかりではありません。BYD の主力車である比亜迪漢 EV の販売価格帯は約 380~500 万円となっていますし、新興 EV メーカー3 社の主力車種は、600 万円〜800 万円台が中心価格帯です。

2021 年の日系自動車メーカー販売状況
ガソリン車も含めた日系企業の自動車販売をみると、トヨタは前年比 8.2%増の 194 万台、半導体などの部品不足が生産の足かせとなったものの、政府の景気刺激策を背景とした堅調な需要に支えられました。ホンダは 4.0%減の 156 万台、日産は 5.2%減の 138 万台。ホンダは3年ぶりのマイナスで、日産は3年連続の落ち込みとなっています。また、マツダは、前年比 14.3%減の 18 万 3,953 台。4年連続の前年割れとなりました。主要モデルのセダン「マツダ3アクセラ」は 9 万 667 台でした。EV については、現在トヨタが中国で 3 つの NEV 車種を販売しています。しかし、価格が高い、航続距離が短いなどの理由で NEV 市場への参入に苦戦しています。ホンダと日産はそれぞれ 2022 年にはバッテリーEV(BEV)の SUV を発売して、NEV 市場を切り開く準備を進めていると伝えられていました。

そんな中、今年年初にホンダは、武漢に EV 専用新工場を建設すると発表しました。今年年初の本田技研工業(ホンダ)のプレス発表によると、四輪自動車の製造と販売を手掛ける中国の合弁会社である東風本田汽車が、EV 専用の新工場を建設、今後投入を拡⼤する EV の生産体制を強化するとしています。

新工場は湖北省武漢市の武漢経済開発区に建設し、2024 年の稼働開始を予定。敷地面積は 63 万m2 で、基本生産能力は年 12 万台になる見込みです。このように、今後は日系の自動車メーカーもEVシフトを加速する動きが激しくなっていくとみられています。

≪参考サイト≫
2021 年中国汽⻋销量排行:小鹏超越蔚来、理想
2021 年度工业销量排名出炉 上汽居榜首
中国汽⻋工业协会:预计 2022 年我国汽⻋总销量同比增⻓ 5%左右

以 上

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