北京冬季五輪準備の状況

新型コロナウイルスの変異株「オミクロン(株)」が世界的に流行する中、北京冬季五輪の準備はどうなっていますか?

「オミクロン株」は、中国語で“奥密克戎”といいます。中国ではこれまでに香港で複数例、オミクロン株の感染例が出ていましたが、本土では報告されていませんでした。12 月 13 日には天津市で、14 日には広東省広州市でそれぞれ海外からの渡航者の事例が報告されました。ただ日本から見ると、その程度というレベルです。

そんな中、冬季五輪の準備は着々と進んでいます。皆さんもご存知のように中国は面子の国ですから、「何がなんでも成功させる」という意思統一は強固です。その様子を中国の報道から覗いてみます。

北京の 7 つの会場では、この世界最先端の氷の技術が使われていると伝えられました。氷の表面温度差を 0.5℃以内にコントロールし、すべてのエリアで温度の違いや氷の硬さのムラが生じないようにする。この氷の技術は、環境に悪影響を与える従来の方法に代わるもので、二酸化炭素排出量をほぼゼロにし、エネルギー消費を 40%以上削減することができるとPRされています。

また、氷を作る過程で発生する熱を利用して 60〜65℃のお湯を作ることができ、年間約 200 万キロワット時の電気を節約することができます。

中国は、グリーン化と低炭素を北京冬季五輪の重要な命題としているようです。北京は会場に天然ガス、再生可能エネルギー、水素などのクリーンエネルギーを提供するほか、張家口が冬季五輪期間中に競技エリアに 655 台の水素燃料バスを置くことを決めました。

北京冬季五輪の開幕が近づくにつれ、中国のスキー市場に対する注目度が高まっています。欧米のスポーツ用品メーカーは、このチャンスに注目し、中国でのビジネスを拡大しています。中国のスキー市場はコロナがうまくコントロールされており、スキー客の増加で関連産業が発展し、⺠間のビジネスチャンスが生まれると考えられています。また、欧州連合中小企業センターの 2018 年報告書によると、中国のスキー産業の市場規模は 2022 年までに 39 億 7000 万ドルに達し、2015 年から 480%以上増加すると予想されています。

一方で、製造業には問題も起こっています。中国生態環境部は 2021 年の冬季大気汚染対策キャンペーンで、対象都市を拡大しました。ようするにきれいな⻘空の北京を演出するというわけです。

关于印发《2021-2022 年秋冬季大气污染综合治理攻坚方案》的通知http://www.mee.gov.cn/xxgk2018/xxgk/xxgk03/202110/t20211029_958394.html
冬季五輪は、北京および隣接する張家口市で開かれます。スモッグに覆われた大気の浄化を目指すキャンペーンは 2017 年に始まり、当初は首都北京市とその近隣エリアを含む 28 の主要地域に重点が置かれていました。新たな計画案では河北北部、⼭⻄北部、⼭東の東部と南部、河南省南部の一部都市が対象となり、64 地域に拡大しました。

キャンペーン対象期間は 10 月から来年 3 月末まで。計画案は石油化学、鉄鋼、コークス、非鉄、石炭火力発電といった産業を中心に、エネルギー消費と排出量が大きい新たなプロジェクトを禁止する中央政府の姿勢を強調。64 地域の製鋼所はそれぞれの排出水準を基に 6 カ月間の生産縮小が命じられました。

河北省にある弊社顧客の工場もこの影響を受けることになり、対応に苦慮していますが、2008 年北京五輪の時にも同じことが起きたので、冷静に対応しています。

以 上

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