従業員は労働契約期間中でも自由に中途退職できますか?

退職の30日前までに書面で使用者に退職を通知すれば、いつでも自由に労働契約を解除することができます。

従業員から退職希望を申し出て使用者側と協議し、合意した場合は労働契約の解除(中途解約)が認められる(労働契約法:第36 条)。また、合意に至らなくとも、退職の30 日前までに(試用期間中の場合は3 日前までに)、辞表などの書面をもって使用者に退職を通知することにより、いつでも自由に労働契約を解除(中途解約)することが認められている(労働契約法:第37 条)。

これらの場合、企業側に退職金(経済補償金)の支払は義務付けられない(労働契約法:第46 条)。逆に、使用者側から解除(中途解約)を申し出て従業員と協議し、合意した場合は退職金の支払いが義務付けられている。

従業員側から労働契約を解除(中途解約)できる事由として、労働契約法は以下の6ケースを掲げている(労働契約法:第38 条)。(1)使用者が労働契約どおりに労働保護あるいは労働条件を提供しない場合
(2)使用者が時間どおり労働報酬を満額支給しない場合
(3)使用者が従業員の法定の社会保険料を納付しない場合
(4)使用者等の規定が、法律・法規の定めに違反し、従業員の権益に損害を与える場合
(5)詐欺、脅迫の手段もしくは危急につけこむなど、労働契約法第26 条第1 項に定められた状況下で、労働契約がそもそも無効の場合
(6)その他の法律・行政法規で、従業員が労働契約を中途解約できると規定する場合

さらに、使用者が暴力や脅迫あるいは不法に人の自由を制限させる手段を使って従業員に労働を強要した場合、あるいは使用者等が規則に違反して、危険を冒す作業を指示、強要して従業員の人身の安全を脅かした場合においては、従業員はただちに労働契約を解除中途解約)することができ、事前に使用者に通知する必要もないとされている(労働契約法:第38 条)。

以上の例外として、社費による専門研修を受けた場合、使用者と従業員の協議合意にもとづき、当該従業員の自己都合退職にペナルティを課して制限することのできる拘束期間(中国語で「服務期間」と呼ぶ)を設定することが認められている。従業員が事前の申し出も、書面通知もなく突然退社してしまうなど、上記労働契約法の定めに違反して労働契約を一方的に破棄、あるいは秘密保持規定、競業避止協定に違反して使用者に損害を与えた場合において、従業員は使用者に対して損害賠償責任を負わなければならないとされている(労働契約法:第90 条)。

このような場合は、従業員の違法退職の事実ならびに使用者に与えた経済的損害を証明する客観的証拠の記録と保全が重要となる。

以 上

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