「使用者側からの労働契約解除」について

使用者側から労働契約を解除することができますか?ことはできますか?

解約できる9 つのケースが定められているが、社内規則の整備、違反記録、改善指示などの文書記録が重要なポイントになります。
使用者側から合法的に従業員の雇用を免れる条件として以下の9 つのケースが労働契約法に定められています(第39 条、第40 条)。この39 条と40 条の各項目は労働契約法の条文中で頻繁に顔を出す非常に重要な条項です。

<参考>
第39 条 労働者に下記のいずれかの状況がある場合、使用者は労働契約を解除(中途解約)することができる。
(1)試用期間中に雇用条件に満たないと証明された
(2)使用者の就業規則に甚だしく違反した
(3)甚だしく任に耐えず、不正な手段で私腹を肥やし、使用者に重大な損害を与えた
(4)労働者が他の使用者と同時に労働関係を樹立しており、企業の仕事の完遂に重大な影響をもたらすか、使用者の指摘にも係らず改めない
(5)本法第26 条第1項(1)規定に因り労働契約が無効である
(6)法に依り刑事責任を追及された

第40 条 下記のいずれかの状況がある場合、使用者は30 日前までに書面により労働者本人に通知するか、労働者に余分に1ヵ月分の賃金を支払えば、労働契約を解除(中途解約)できる。
(1)労働者が病気あるいは業務外負傷で、療養期間が満了した後、元の仕事に復帰できず、使用者が別に準備した仕事にも従事できない
(2)労働者がその任に耐えることができず、訓練または配置換えを行っても依然として任に耐えない
(3)労働契約締結時の客観的情勢に重大な変化が生じ、原労働契約をそのまま履行することができなくなったにも係らず、使用者と労働者の話し合いによっても、労働契約の内容変更につき合意に達することができない。

以上が、使用者側から労働契約を解除(中途解約)することのできる要件ですが、就業規則など社内規則の整備と、違反記録、改善指示などの文書記録が極めて重要なポイントとなることが理解できます。

上記の要件にしたがい、使用者の判断によりやむなく労働契約を中途解約する場合は、まず理由を労働組合へ通知しなければならないとされ、もし使用者が法律や行政法規、労働契約に違反していた場合、労働組合は使用者に対して解除(中途解約)通知の是正を要求することができ、使用者は労働組合の意見を検討した処理結果を書面により労働組合に通知しなければならないとされています(第43 条)。

労働契約法第42 条では、次頁のとおり労働契約書の解除(中途解約)が禁止される事由(後述)が定められているのでご注意ください。労働組合による当該解除(中途解約)処分の同意まで労働契約法は要求していないが、解除(中途解約)通知の事実とともに、違法性が無く、労働契約にも違反していない点について労働組合に書面確認しておけば万全です。

また、上記第40 条規定を見ると、労働契約の解除(中途解約)を通知する場合は、本人に30 日前までに書面通知するか、あるいはそれに代えて1 ヵ月分の賃金を上乗せ支給して解雇する方法も認められているが、これはあくまでも1 ヵ月分の加算支給であり、第46、47 条に定められる退職金(経済補償金)の支払いを減額あるいは省略し得るものではありません。

以上の規定に違反して使用者が労働契約を違法に解除(中途解約)、あるいは終了させた場合、使用者は第47 条に規定された経済補償(退職金)支給基準額の2 倍額を損害賠償金として支払わねばなりません(第87 条)。

以 上

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