現地子会社の中国企業への持分譲渡と売却益の処理について(2)

現地子会社の中国企業への持分譲渡と売却益の処理について

2.持分譲渡(売り手側)の税務上の処理

前回に続き、持分譲渡について解説するが、今回は税務上の処理と送金について解説する。

〇中国での課税

持分譲渡によって生じた譲渡所得に対して以下の税金が課税される。
・企業所得税10%         :譲渡所得(=譲渡価格ー譲渡原価)×10%
・印紙税0.05%    :譲渡価格×0.05%
・増値税                         :課税なし

本ケースでの計算 ➡    企業所得税:譲渡所得(3億円ー1億円=2億円)×10%=2,000万円
印紙税  :譲渡価格(3億円)×0.05%=15万円
譲渡対価 :3億円ー(2,000万円+15万円)=2億7,985万円

1)持分を買う側が中国企業であることから、その中国企業が源泉徴収義務を負うことになる。持分譲渡契約締結日から30日以内に税務登記を行う必要がある。

2)増値税は上記の通り課されないが、持分譲渡の取引自体が土地使用権等の譲渡によって利益を獲得する目的のためになされたと判断される場合には土地増値税が課される可能性がある。

3)貴社は日本の法人税法に基づき、日本でも譲渡所得を益金に算入することにより、法人税が課税されることとなる。ただし、中国で納税した企業所得税10%については、外国税額控除の対象となるため日本の法人税から一部を控除することが可能。

3.譲渡代金の送金

中国企業への持分譲渡が成功し、譲渡対価を中国から日本へ送金するケースである。事前に外貨管理局の審査手続きを経て許可を取っておく。外貨管理局の審査では、商務部門等の審査認可機関によって認可を取得しているかどうかを確認されることになる。外貨管理局での審査は厳格であり、持分譲渡の手続きは慎重に、正確に進めること。

以 上

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