外商投資企業の減資について

中国現地法人の資本金を減資することはできますか?

外商投資企業の資本金を減少させる場合(減資)は、会社設立の原認可機関である商務主管部門の認可(非ネガティブリスト業種の場合は備案)が必要となります。
増資と異なり、三資企業法では減資は原則として禁止されており、やむを得ない事情がある場合に限定されますが、可能です。
非ネガティブリスト業種(※)の場合は、減資が許可制から備案制になりましたが、一定の難易度があります。

≪外商投資企業の減資手続き≫

(実際の手続きフロー、必要書類などは地域によって異なるので現地にて要確認)

董事会・株主会決議

貸借対照表及び財産リストの作成

STEP
1

商務委員会での「備案回執(届出受領書)」変更

※ネガティブリスト該当の場合は批准証書変更

STEP
2

債権者への通知、新聞公告の掲載

STEP
3

市場監督管理局での「営業許可書」変更

STEP
4

税務局オンラインシステムでの税務登記情報変更

STEP
5

銀行での減資送金許可、外資口座・人民元基本口座登録情報変更

商務委員会での「対外貿易経営者備案登記表」変更

STEP
6

銀行での人民元一般口座登録情報変更

税関での「出入境検験検疫申告企業届出表」、「税関登記証」変更

銀行での「 FDI 入金登記表」変更

STEP
7

税関での電子口岸カード(電子通関カード)変更

STEP
8

2001年に外資三法が改訂されて、原則として禁止、ただし、「確かに減少させる必要がある場合は認可機関に申請すること」という文言が加わりました。

減資には、実際に資金を送り返す有償減資と実際に資金は動かさず、資本金を減らして欠損金を相殺する無償減資の二種類がありますが、どちらも難しいと考えたほうがよいでしょう。なぜなら、認可機関は以下の点で慎重になっているようです。
1)減資によって財務状況が悪くなって、債務不履行や従業員の解雇が起きる。
2)減資は登録資本金の減少につながるので、結果として設備の過大免税輸入になる。
したがって、財務状況がよほど良好な場合でないと減資の認可が取りにくいのが実情です。

なお、非ネガティブリスト外資企業の登記変更に関する許可制から備案制への変更(商務部令2016年第3号)は、減資に関しても適用されます。非ネガティブリスト企業であれば、減資に関して商務主管部門の許可が不要になりましたが、備案制変更後も、外資企業の減資事例は少ないままです。もし減資を検討するのであれば、原認可機関に問い合わせ、実務運用状況をよく確認する必要があります。

※外商投資ネガティブリストとは
外資企業の投資を制限・禁止する分野を示したもの。現在はレアアース(希土類)や原子力分野、放送、出版、ネット情報をはじめ40項目が禁止・制限されている。自由貿易試験区を対象にしたネガティブリストとは異なる。

以 上

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