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  ■中国市場への視点 (株)チャイナワーク


広告ツールについて
日中間の相違と「百度(Baidu) 検索キーワード広告」のご紹介


中国・上海へいらしたことのある方なら、タクシー移動を経験されていることと思います。上海市内には、地下鉄網が拡大する中でも、人々の日常の足として多数のタクシーが走っており、車外・車内とも恰好の広告空間として利用されています。日本にもタクシー広告はありますが、上海ほど一般的ではないように思います。
上海のタクシー車内には、多くの車両で動画広告の流れるモニターが設置されており、商品広告などの他、イベント情報や映画放映予定の宣伝に利用されています。日本人の感覚からすると不思議なのですが、中国では、映画の宣伝はTV広告ではほとんど見かけません。
タクシー広告とは反対に、日本ではメジャーなのに中国ではほぼあり得ない広告ツールが、新聞の折込みチラシです。日本でも新聞の購読率が大幅に下がっているとは言いますが、中国では元より新聞宅配のシステムがありません。さらに、電車の中吊り広告も上海では見られません。

下記では、費用対効果に優れると言われる「検索キーワード広告」についてご紹介します。
中国で特徴的なのは、検索エンジンのシェアが、1社に集中していることです。中国最大手の検索エンジンである「百度(Baidu)」は、国内シェア約80%を占める圧倒的な存在で、中国語で「ネット検索を行う」ことを「百度する」と表現するほどです。ここでご紹介するのも、百度のサービスについてです。

検索エンジン・百度(Baidu)の「検索キーワード広告」
キーワード広告とは、YahooやGoogleなどの検索サイトで、ユーザーが広告主の指定した「キーワード」と一致するキーワードを検索すると、検索結果に広告主に関する紹介メッセージやHPへのリンクなどの「広告内容」が表示されるものです。ニーズを持った見込み客にターゲットを絞ってPRできるメリットがあり、また、昨今は、何をするにも「ネット検索」と切り離せないのは衆目の一致するところですので、これはBtoC、BtoBの両方に有効な広告手段と言えそうです。
日本では、キーワード検索で表示された広告に対し、信頼性を懸念したり、避けたりする傾向のあるユーザーもいるようですが、中国のユーザーは全体として、これについてさほど敏感ではありません。
以前、この百度のキーワード広告を実際に使っている企業の方のお話をうかがいました。この企業では、月額およそ5000元の費用を投入し、それを上回る営業成果(契約)を得ているとのことでした。取扱い商品は「床暖房」で、施工サービスなども含みますが、決して有名メーカーではありません。中国では住宅内装も施主個人で手配するのが通常で、内装関連のこととなると、多くの人がネットで情報収集を行います。その意味で、キーワード検索広告がこの企業に適していたのは間違いありませんが、高い効果を得られたのには、百度の担当者からの数々のアドバイスによるところも大きかったといいます。

「キーワード広告」について、百度にコンタクトし、直接確認した内容は次の通りです。

  • 広告費用は「クリック課金」。キーワード検索結果の表示のみでは料金は発生せず、ユーザーが広告内容をクリックして初めて、広告主に課金される。つまり、成果報酬型。
  • 基本の費用体系は、初回に6000元を百度に預け入れる。その後はクリックに応じた課金(平均金額は1クリック=1元)がされ、課金分が6000元から差し引かれていく。継続したい場合は、以降、1000元単位で預入金を補充する。
  • 広告主は、広告の実施地域や時間帯などをコントロールすることができる。
  • 広告主には中国の営業許可証の取得、広告のリンク先ページにはICP登録が必要。
  • 百度との契約後は、専門の担当者が付き、広告効果を上げる方案を提案する。広告主の同業者のHPの傾向や、クリック状況の分析などによるアドバイスも提供する。

営業戦略を検討する際など、「ツール」を知ることで発想が広がったり、何らかのヒントになったりする場合があります。皆様の事業のご参考になれば幸いです。                                  (S.I)

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