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  ■中国市場への視点 (株)チャイナワーク


2016年、新たな転機を迎える「上海」


  中国は今、春節(旧正月)の真っただ中で、今週8日(月)が年越しの初日である「初一(日本でいう元旦)」でした。日本では昨年に続き、春節時期の中国人訪日旅行者の「爆買い」等の動向が報道を賑わせていることと思いますが、この時期、上海は外地からの流入人口の多くが里帰りで上海を出るため、普段の喧騒からは想像がつかないほど、街中は静かになります。今年は大気汚染への考慮から市中心(外環状線以内)での「爆竹禁止」が発令されていますので、尚一層です。

さて、そんな上海ですが、2016年は変化の年になりそうです。1月初旬には、「上海ディズニーランドが6月に開園決定」とのニュースが飛び込んできました。同施設は、中国大陸初のディズニーランドとなりますが、2011年の着工以来、幾度かの開園延期を経ており、いよいよか、との強い感慨があります。というのも、今回のディズニーランド建設は、「上海」という都市が迎える上海万博以降最大の転機と言っても過言でなく、上海市政府が進める「上海国際リゾート区」建設計画の中核を担うものだからです。
 筆者が2013年に建設地の視察に赴いた際には、広大ながら未だ建造物の影の無いパーク予定地と新しく整備された立派な道路・高架の数々、それらと好対照を成して周囲に広がる農村が印象的でした。
 上海浦東国際空港から12kmという立地ながら、同エリアはこれまで、空港と市中心の間に横たわる空白地帯といった趣でした。今後は、世界レベルの観光地への変貌を目指します。
2016年、上海市全体の観光誘致目標は、外国人旅行者数815万人、国内旅行者数2.89億人。上海ディズニーランドの入園者数目標は、初年度1500万人、将来的には3000万人と、東京ディズニーリゾートの実績に迫る数字です(いずれも延べ人数)。

一方、交通インフラの整備も進んでいます。上海ディズニーランドにも直結駅を開通する地下鉄は、2010年の上海万博前の時点で、営業キロ数の総延長で東京を抜いてアジア1位になりましたが、その後も勢いは留まらず、2015年末には総延長600kmを突破、2020年には総延長800kmを超える「18路線+リニア」の路線網を完成します。また、浦東国際空港は第3期拡張工事を開始。2019年の完成後には、年間利用者8000万人に対応する見込みです。

 2016年にはまた、高層建築がひしめく陸家嘴エリアで、中国最高層の高さ632mとなる「上海中心(上海タワー)」の一般公開が控えています。このビルで使われるのが、三菱電機製のエレベーター。

 変化を続ける上海ですが、今後も様々な側面で日本との関わりが見られそうです。


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