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中国市場への視点
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中国市場への視点
 今週のサマリ- 中国への技術移転の活用について~

中国への技術移転は増加しており、移転の対象技術も製造技術やソフトウェアのほか、管理ノウハウなどのサービス技術等に多様化している。ところが、技術移転してもロイヤルティを日本に送金でいないなど、様々なハードルを根拠もなく想定してあきらめている企業が多いことに驚かされる。
以下に手続きの流れを見ていこう。
「技術輸出入管理条例」第2条では、「技術移転」に該当する行為として「特許権の譲渡、特許出願権の譲渡、
特許の実施許諾、技術ノウハウの譲渡、技術サービス及びその他の方式による技術移転」と記載されている。
輸入制限技術の場合は中国当局により、導入の可否と契約の真実性について2段階の審査を受ける。輸入自由技術の場合は事後登録制が採用され、契約締結前に当局の審査は必要ではなく、国務院対外経済貿易主管部門に対して登録申請手続きを行う。
■ロイヤルティの送金・課税
中国からのロイヤリティの海外送金は外為業務指定銀行が許可証等関連証明書や納税記録などを審査のうえ送金手続きすることになっている。通常の技術移転契約であれば、最初にまとめて支払うイニシャルロイヤルティとその技術を使用して製造した製品または商品の販売に応じて支払うランニングロイヤルティで技術移転のロイヤリティは構成される。
支払いが心配ならば、イニシャルロイヤリティを多めに設定し、それが支払われたら正式に契約を履行するというやり方がリスクを軽減できる。いまは資金力のある中国企業も多く、当社の携わったいくつかのケースでも日本円で数千万円を事前に払い込んでくる。
誤解を恐れずに言えば、技術はいずれ中国企業に模倣される。そんな日本企業を数多く見てきた。
ある機械製品のケース。10年前に進出した当初は現地販売が好調だった日系現地法人は、いまやコピー製造業者が20社となり、悲惨な価格競争にさらされているという。その中には、もと社員が退職して設立した企業もあるという。そこにマーケットがあるから参入する。当然の競争原理だ。そしていずれ供給過剰となり共倒れとなる構図は、いまも昔も変わらない。
日本企業は覚悟を決め、さらに先端の技術を中国市場に移転するべきだ。模倣されるかもしれない。しかし、日本で生産している製品だって安全だとは限らない。中国の製品を模倣するか、日本の製品を模倣するかの違いだけである。であれば、市場で優位に立てる、技術に価値があるうちに中国に技術移転し、日本国内においては、つねに現状を上回る新技術を開発していくのが王道だろう。それは楽な道ではないかもしれないが、市場から淘汰される前にロイヤリティで稼いだ資金を開発に投入するべきなのだ。
なお、2013年からはロイヤルティの送金手続きについて大幅な緩和が実施され、1回あたりの送金額が5万米ドル以下の送金手続きについては銀行の判断により、契約書等の書類審査を行わないことが可能となり、5万米ドルを超える場合でも輸入制限技術に該当しない場合には登録証の提出が不要となった。また所得税は源泉徴収されるが日中二重課税防止条約に基づき10%に軽減されている。                       (M.E)


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