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中国市場への視点
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中国市場への視点 
~中国ビジネス、2017年のはじまり――人民元の流失規制と「君の名は。」~

昨年末から世界中でトランプ旋風が押し寄せる中、中国経済も振り回され、企業もその余波で混乱しています。トランプが米大統領選に当選してから、人民元は他の新興国通貨と同様に対ドルで下落しています。

中国人民銀行が昨年12月7日に発表した11月末の外貨準備高は前月末より691億ドル少ない3兆516億ドル(約348兆円)でした。

中国の外貨準備高は2014年のピーク時には4兆ドル弱に達しましたが、3兆ドル割れが目前と急激に減少、人民銀行は対ドルでの人民元急落を防ぐために為替介入を実施しています。その大きな要因は、トランプが米大統領選に当選してから人民元は他の新興国通貨と同様に対ドルで下落しているからです。

 

さらにトランプ氏の当選後、米長期金利が大幅に上昇し、外貨準備で保有する米国債の価値が目減りしました。ドル独歩高で、ドルは元以外の円やユーロに対しても大幅に上昇。このため、中国が外貨準備で保有する円建てやユーロ建ての債券がドル換算では価値が減少しました。企業による配当の送金などにも支障が出始めています。

 

そして、中国の通貨当局は、元急落による国内の金融市場の混乱を避けるため、海外との資本取引を厳しく管理し始めました。中国から流出する資金を少しでも抑えるためで、具体的には500万ドルを超える海外送金や両替は当局の事前審査が必要です。

例えば、イタリアの名門サッカークラブ「ACミラン」。昨年12月20日に、売却のうわさが流れました。クラブの経営権譲渡が正式に成立するためには、買い手である中国の投資会社「シノ・ヨーロッパ・スポーツ」が、株式の取得に必要な4億2000万ユーロ(約520億円)の買収資金を、ミランの親会社に振り込む必要があった。

しかし、この大金を中国から国外(この場合は投資会社の所在地であるルクセンブルグ)に動かすためには、中国政府による外貨持出の認可が必要で、現時点でまだ「審査中」の状態が続いているといいます。つまり、500万ドルを超える海外送金の事前審査に引っかかったのだと思われます。

ちなみに2016年6月に中国の家電量販最大手である蘇寧雲商集団(江蘇省)が、イタリアの名門サッカークラブで日本の長友佑都選手が所属する「インテル・ミラノ」を2億7000万ユーロ(約330億円)で買収、インテル株の約70%を取得しています。したがって、「ACミラン」は買収のタイミングによって中国の政策の影響を受けているといってよいでしょう。

もう一つ、中国の話題です。

2016年12月18日付共同通信によると、12月2日から中国全土で公開されている新海誠監督のアニメ映画「君の名は。」の興行収入が17日、中国で上映された日本映画の興行成績記録を更新したことを伝えました。

これまでの最高は2015年公開のアニメ映画「STAND BY MEドラえもん」で約5億3千万元(約89億7千万円)だったことから90億円を超え、100億円に迫る勢いということになります。日本の興行成績は200億円を突破したと伝えられていることから、わずか2週間で日本の半分に達したことになります。

観客動員は12月9日までの1週間で1,432万人を突破しました。もともと中国において日本アニメは人気があることは知られています。ただ、この「君の名は。」はどうも別格で、日本映画としては歴代トップのハイペースで興行収入を伸ばし続けているのです。

日本でも話題となっている繊細なタッチで描かれた日本の美しい原風景。その舞台となっているのは岐阜県飛騨市ですが、すでに中国の若者が同地を訪れ、聖地巡礼を行っているとの報道も耳にします。最近の日中関係では、久しぶりの明るい話題ではないでしょうか。


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