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中国市場への視点
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中国市場への視点 ~中国の老人福祉サービスと現状~

2月16日号では、中国のペット市場から高齢化社会に話題を広げました。今週号は、中国の高齢化社会とそれを取り巻く市場について、紹介していきたいと思います。

2016年末時点、中国における60歳以上の高齢者数は2.4億人で、人口全体の17.3%を占めます。2050年には4.8億人に達するといわれており、全世界の高齢者の4分の1が中国人高齢者になります。2050年まで80歳以上の中国人高齢者の数は1億人で、障害を持つ(日常生活自立度の低い)高齢者は約8,200万人に達すると予測されています。北京師範大学が公布した「2017中国高齢者サービス人材育成状況報告」(以下、「状況報告」という。)の予測では、今後20年から30年は年3%以上の割合で高齢化が進み、2030年には全人口の25%が高齢者になると報告されています。

この2月、民政部が報告したデータでは、現在中国全域にある高齢者施設は41,700以上、ベッド数は700万床に上ります。高齢者の人口や上記のデータから算出すると、高齢者施設1機関における60歳以上の高齢者数は5,800人で、高齢者1,000人当たりのベッド数は30.3床とわずか。中国でも日本と同様、高齢者サービスに携わる従業員者数が不足しているのが現状です。先の状況報告によると、障害を持つ高齢者は約4,063万人。障害を持つ高齢者に対する介護者の国際的な比率基準(3:1)からみると、1,300万人の介護者が必要なところ、50万人不足しています。

この状況から中国の高齢者サービス市場の大きさが窺えますが、民間の高齢者サービス機関の6割が赤字だといいます。理由としては、「サービスを受ける高齢者の支払能力が高くないこと」、「高齢者は自分より孫にお金をかけたい」などが挙げられます。高齢者施設への入居について、親は“放置された”との感覚を持ったり、子供は“親不孝”と非難される風潮があるようです。高齢者自身も全体の96%が「自宅で介護してもらいたい」と希望しています。

北京や広州、石家荘などの一部都市では、2020年までに「9064」高齢者計画を実現しようとしています。9064とは、「90%の在宅介護」、「6%の住宅エリアでの介護」、「4%は高齢者サービス機関」での介護を意味しています。広東省高齢者サービス業商会会長の許氏によると、「在宅介護サービス市場は今後拡大していくが、中国の高齢者サービス市場は始まったばかりで、法律制度が不完全である」といいます。

介護に従事する人が不足していることから、介護従事者の賃金は高騰しています。上海における介護従事者による在宅介護は、住み込みで毎月20,000~30,000元ほどかかるのではないかとの話を聞きました。利用したいと思った家族にとっては、費用の高く、なかなか踏み出せません。日本のような介護保険が完備されていないことも、高齢者サービス市場がなかなか拡大しない要因の一つではないでしょうか。 介護保険を含めた法整備、高齢者のニーズ、高齢者を取り巻く社会の風潮が、今後の高齢化サービス市場拡大のカギになりそうです (C.Y)


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