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その11 中国人と日本人、どこが違う?(4)
中国人と日本人、どこが違う?
4回目
9.中国人は生存競争のための強さを評価する
日本人は人に迷惑をかけないことを美徳とする
電車の中でよく見かけることだ。
空席ができても、気づいた人はすぐにはその席に行かない。
他に誰かが座るかもしれないと思うからだ。
中国であったら、たいてい空席はすぐ埋まる。
先に空席を見つけたほうが賢いと思われるし、
席を空けておくのは資源の浪費だと思うからだ。
日本人はエレベーターを先に降りるときに、
周りの人に一言、「済みません」と言う。
中国人は、さっさと降りたほうがよっぽど能率が良いと考える。
日本人の礼儀作法の良さは、日常生活の中で随所見られる。
通路で話をしているとき、通る人に注意されることもなく、
「ちょっと邪魔になっているよ」と、自分たちで注意する。
知人からこう言うことも聞いた。
中国人は自分の家の中を綺麗にするが、
一歩廊下に出れば、どんなに汚れていてもあまり気にしない。
日本人は自分の家の中がごたごたしていても、
廊下は必ず綺麗に掃除している、と。
人に迷惑をかけたくない日本人の気質を
端的に表わしていると言えよう。
10.中国人の大多数はトップになりたがる
日本人の大多数は人並みを望む
中国人の考えの1つ:「鶏頭に成れ、鳳尾に成るな」。
つまり、頭(かしら)に成れるなら、それは鶏の頭(あたま)でも良い。
どんな綺麗な鳳凰であっても、そのしっぽには成りたくない。
会社に勤めていても、仕事を覚えたらすぐ辞めて、
自分の会社を設立することは大多数の中国人の夢。
中国人が設立した会社は日本には3000余社もあるというが、
そのほとんどが零細企業で、能率の悪い経営をしている。
どうして合併してもっと大きくしないのかと聞くと、
皆社長になりたいから、と答えが返ってくる。
日本人は逆に、学校教育から人並み意識を注ぎこまれる。
学生幹部から協会の会長まで、交替で誰でも成れるし、
総理大臣と言えども、政治家であればほとんど誰でも成れる。
そして、誰が総理大臣になっても日本はあまり変わらない。
それだけ日本社会は成熟化していることでもあるのだ。
日本では、どこかしこの社長と、無名な会社を名乗るよりも、
門番でも、掃除婦でも良いから、
「私は三菱グループに勤めている」と答えたほうが世間体は良い。
(
つづく
)
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