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  ■中国市場への視点 (株)チャイナワーク


世界各国の色であふれる中国の玩具売り場


 デンマークの玩具メーカーで、日本でも人気のあるレゴ(LEGO)が、中国初の工場を建設することが分かりました。ここ数年は、中国でのブロック玩具の販売が年間50%以上の勢いで伸びており、中国を含めたアジア全域での製品供給を図る目的で、17年の稼動開始を目指しています。

 これまで、中国の玩具生産企業は、OEM生産をメインとして、生産量の80%程度を海外向けに輸出してきました。国内ではいわゆる「安かろう悪かろう」な製品ばかりで、正規品が苦戦を強いられてきました。しかし近年は、所得の増加に伴い、本物のキャラクターグッズやブランド玩具の需要が伸びているようです。

 2006年に上海へ上陸した、アメリカの玩具大型量販店『トイザらス』は、子供の教育に熱心である中国人向けに、工作系や実験系などの知育玩具に力を注ぎ、今では上海市内で8店舗、全国でも48店舗まで展開しています。前述のレゴも、子供の手先の器用さと創造性を養う知育玩具として受け入れられ、売り上げを伸ばしています。 

 その中で日本のメーカーは、中国風にローカライズした製品で、中国人の心を掴んでいます。例えば、『バンダイ』や『タカラトミー』は中国人なら誰もが知る「三国志」を題材にしたフィギュアなどを販売し、「きかんしゃトーマス」や中国新幹線「和諧号」の『プラレール』や『トミカ』も人気を博しています。「きかんしゃトーマス」については、2013年6月に親子で遊べるプレイランド「トーマスタウン」が上海市内にオープンするほどの人気キャラクターとなっています。また、上海での販売を強化する『タカラトミー』は、上海の街を走る車やガソリンスタンド、コンビニなどのトミカシリーズ化を目指し、さらには、上海ディズニーランドの開園に合わせた関連商品もビジネスチャンスとみているようです。

 このように、中国人の心をくすぐるローカライズ製品や日本にはない世界の製品、受け入れられやすい知育玩具を販売することで、中国事業の拡大を目指す企業が増えてくる中、日本製品の特徴とも言える繊細さや精密さを武器に、アニメやネットゲームと日本企業がコラボレーションするなどしたオリジナル商品が、中国の玩具売り場を埋め尽くす日が来ることを期待します。



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